嫌いなら呼ぶなよ の商品レビュー
辻村深月の短編でも思ったけど、人間関係で出る嫌なところが表現された話読むのが好き。あるあるネタ見てる時と似た面白さで、切れ味のある文章でスラスラ読める。ふかわりょうの後書も良かった。 ただ最初の話は自分的には微妙だった。自分と同じ年代の人が主人公で、文章も若者風に書かれてるんだけ...
辻村深月の短編でも思ったけど、人間関係で出る嫌なところが表現された話読むのが好き。あるあるネタ見てる時と似た面白さで、切れ味のある文章でスラスラ読める。ふかわりょうの後書も良かった。 ただ最初の話は自分的には微妙だった。自分と同じ年代の人が主人公で、文章も若者風に書かれてるんだけどどことなく違和感があってしっくりこなかった。2000年代初期の若者感?お父さんが無理して若い子相手に話してる感??なんか違うなーと思った
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綿矢りさは芥川賞作家だなあとしみじみ。 このわけわからなさが純文学。 「嫌いなら呼ぶなよ」では思わず不倫男に肩入れしてしまった。 最後の「老は害で若も輩」は抱腹絶倒しました。 コロナ禍、こんな感じでしたね。 それも懐かしみながら読み終えました。
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駆け抜けるように読めた本でした! 人の中にある嫌な部分を、バレーボールのスパイクのような、ボウリングの球を投げるようなスピード感と言葉使いで、サクサクと文字になっている感じが読んでいて気持ちよかったです。 ポジティブな話とか感動する良い話とかでは無いのですが、なぜか元気が出ました...
駆け抜けるように読めた本でした! 人の中にある嫌な部分を、バレーボールのスパイクのような、ボウリングの球を投げるようなスピード感と言葉使いで、サクサクと文字になっている感じが読んでいて気持ちよかったです。 ポジティブな話とか感動する良い話とかでは無いのですが、なぜか元気が出ました!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
【あらすじ】 「一応、暴力だろ。石でも言葉でも嫌悪でも」。妻の親友の家に招かれた僕。だが突然僕の行動をめぐってミニ裁判が始まり……心に潜む “明るすぎる闇“に迫る綿矢りさ新境地! 全4作収録 『老害に年齢は関係ない。年老いた結果害でしかない人間を老害と呼ぶが、それは14歳の人間が10歳の新入りに「あの子調子乗ってない?」とほとんど根拠なく難癖をつけ出したとたん、14歳であろうが老害の仲間入りなのだ。』 『若さとは絶対的な正義であり、老ぼれは実力も衰えてきたのに今現役で活躍している自分らの時間を無駄に使わせるとは何事だという気持ちも根底にあった。』 『完全に過去の遺物と化した儒教的な考え、親や年長者を敬えという不文律を振りかざす厄介な歳を食った人に対しては、一定の尊敬など尻の毛ほども感じない。』 『自分の意見や見解など“特に無い"というのが内田の実態で、たとえ何か思いがあったとしても言語化できるほどの語彙力はなく、外部からの影響は受けやすいけどその分確固とした自分の意見をというものがなく、結局空っぽのまま、バレないように賢しげなる顔つきで澄ましているのを見透かされた気がした。』 【個人的な感想】 『老は害で若も輩』の編が好きだった。 前半3編はあまり刺さらず、綿矢さんはハマらないか?と思ったが最後の1編で好きになった。 ワードセンスが最高!
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コロナ禍のひとの嫌なところを炙り出すような短編集です。そこまでコロナは関係ないので、今でも十分楽しめます。 絶妙に嫌なひとたちが登場します。この絶妙というのが肝で、現実にも思い浮かぶひとがいるからこそ感情を揺さぶられます。 神田夕が一番ぞわっとしました。ほんわかした同僚の裏の...
コロナ禍のひとの嫌なところを炙り出すような短編集です。そこまでコロナは関係ないので、今でも十分楽しめます。 絶妙に嫌なひとたちが登場します。この絶妙というのが肝で、現実にも思い浮かぶひとがいるからこそ感情を揺さぶられます。 神田夕が一番ぞわっとしました。ほんわかした同僚の裏の顔がもしかしたらと考えると。。事件のニュースでよく見る、そんな人には見えなかったって言葉が浮かびました。
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鮮度ある"今"を痛烈に描き出す人間深掘り系、これはコロナのときなので今や昔。 でも時代は変われど人間はさして変わらないので、別に今読んでも面白い。 文体が軽やかだし短編集だしですごく読みやすい。 眼帯のミニーマウスとかは、主人公に全然共感できないのに、ラストと...
鮮度ある"今"を痛烈に描き出す人間深掘り系、これはコロナのときなので今や昔。 でも時代は変われど人間はさして変わらないので、別に今読んでも面白い。 文体が軽やかだし短編集だしですごく読みやすい。 眼帯のミニーマウスとかは、主人公に全然共感できないのに、ラストとかあぁなんか知らんがすげぇ分かる!ってなったり。 純文学久々だったけど こうやって誰かの心の中を余すことなく見せてもらって一緒にぐちゃぐちゃになると気持ちいいんだったって思い出せた本。 良かった。たまに純文学も読もう。
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嫌いなら呼ぶなよ、の回。 まさに頭に浮かぶある人そのまんま。なるほどあの脳内はこうなっていたのかと納得。 付き合うにいい相手は、いい瞬間を味わって甘い蜜を吸いたいと思う人 結婚にいい相手は、苦楽をともに体験したい、いろんな世界を一緒に見ていきたいと思える人
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短編が4つ。整形にハマった女。ユーチューバーにハマった女。嫁の友達の家に夫婦で招かれて行ってみたら、大変なことになってしまう男。作家とフリーライターと編集者の罵り合い。 どれも、心の中をだだ漏れさせている。 くだらないと言えば、その一言で済んでしまうかもしれない。 けど、なんか...
短編が4つ。整形にハマった女。ユーチューバーにハマった女。嫁の友達の家に夫婦で招かれて行ってみたら、大変なことになってしまう男。作家とフリーライターと編集者の罵り合い。 どれも、心の中をだだ漏れさせている。 くだらないと言えば、その一言で済んでしまうかもしれない。 けど、なんか、哲学的でもあって、妙に感心させられる。 やはり標題になっている、「嫌いなら呼ぶなよ」が1番良い。浮気グセのある男が出てくるのだが、なぜ、浮気をするのか?その分析がとてつもなく、真理をついているように思われ、納得できた。
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4作の短編集。綿矢さんのワードセンスがあまりに鋭く、どれも楽しく拝読! 特に眼帯のミニーマウスがお気に入りです。 自分の花道に散らかるゲロやゴミは片付けずに踏んづけてのしのし歩いてやる。プライドの十センチハイヒールはいてるから足汚れない大丈夫。 44ページは全て出会えてよかっ...
4作の短編集。綿矢さんのワードセンスがあまりに鋭く、どれも楽しく拝読! 特に眼帯のミニーマウスがお気に入りです。 自分の花道に散らかるゲロやゴミは片付けずに踏んづけてのしのし歩いてやる。プライドの十センチハイヒールはいてるから足汚れない大丈夫。 44ページは全て出会えてよかったと感じる名文だが、特にこの2行がたまらなく好き。私も全てを開き直れるほど強くは無いけれど、プライドの十センチハイヒールを履いて、あと40年ある社会人生活を歩いていこうと思えた。
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登場人物に安心して読める西加奈子さんとか原田マハさんの作品を読み過ぎてトゲのある性格の人がでてくるとちょっとひよってしまう。
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