嫌いなら呼ぶなよ

綿矢りさ(著者)

• 販売会社／発売会社: 河出書房新社
• 発売年月日: 2022/07/26
• JAN: 9784309030487

商品レビュー

2025/12/24

人間の生々しい所だけを凝縮した話に飲み込まれる感覚だった

・包帯だけ巻いて周りをドン引かせる主人公はかっこいいと思った
・マスクをペロリが面白い(不倫男はどこまでも情けない言い訳を心の中でして、周りがすごく真剣なのが相まって笑けた)
・最後のメール文、終わったと同時にスッキリがくる大変な感情になった

2025/12/24

「眼帯のミニーマウス」整形を職場の人に弄られまくって、整形してないのにわざと包帯ぐるぐるの姿で出勤するのが良い。「神田夕」蜘蛛の糸のカンダタのくだり、なるほど一理あるな〜と。YouTuberに執着する話。目が覚めるのが尿の色っていうのが…「嫌いなら呼ぶなよ」ホームパーティからまさかの展開で不倫男を糾弾する裁判に…不倫男の脳内理論何一つ理解できなかったので、頭の中で釈明したりまだチャンスはあるとか思ってるのもあり得ない。裁かれた？のでまあ良かった。「老は害で若は輩」最後の編集者のメールぶっちゃけすぎてて最高すぎる！全部吐き出してて謎にスカッとしました。ふ、と声に出して笑ってしまった。

2025/12/23

独特だなー。クセあり。
『蹴りたい背中』を読んだ時、こんなクセあったかな？と思うけどきっとテーマも登場人物のキャラも時代も違うからだろう。
初っ端の『眼帯のミニーマウス』がクセすご文体だったから、このまま一冊いくのかな？と戦々恐々としだしたけど、
独自の毒をところどころ散りばめながらも
言語化能力の高さが計り知れる。。
『老は害で若も輩』が1番引き込まれて読むスピードが速かった。
こういうアラフォーいるいる〜！！あれはほぼお遊びというか雑談の延長なのか？！
私は内田のような巻き込まれるタイプだから、
『俺はモメごとが嫌いなんだ、全てをナァナァで済ませて滞りなく仕事を終えたいんだ、それがそんなダメなことなのか？』というセリフは
自分が発した言葉かと思うぐらい頷いて首がもげそうになった。

最後の見開きページの内田の狂ったメール文が面白すぎて、存分に曝け出しててスカッとして、これ実際できたら大ネタになるな〜最高だな〜と思いながら、内田を応援している自分がいる。

内田が近い将来老害になりそうな予感。笑