嫌いなら呼ぶなよ の商品レビュー

綿矢りさ(著者)

2025/10/08

すごく面白かった。
読みやすいしどれも終わり方が秀逸。
「嫌いなら呼ぶなよ」は、最初女の子だと思って読み進めてたので混乱して初めから読み直してしまいました。
最後の「老は害で若は輩」は最高に面白くて本当に何度も笑ってしまった。

2025/10/04

綿矢さんの作品は、なんだかどれも読んでいて楽しい。痛快さと、シニカルさと、ワードチョイスが絶妙。芥川賞系統の作風ってそんなに得意じゃないんだけど、綿矢さんの書き振りにはすごく引き込まれる。今回もまさしくそうだった！短編集だからそれぞれの作品はそんなに長くないし、サクサク読める。個人的には、表題作にもなっている「嫌いなら呼ぶなよ」と「神田タ」ていうのが気に入った。

2025/10/01

コロナ禍の悩める人々。

メンヘラで現実でもネットでも痛さ全開かましていたあの頃。
社会人になって静まりつつある私の中のメンヘラの思いが、整形が職場にバレてからそのネタをしつこく繰り返す同僚に嫌気がさして、爆発して得た幸福感と虚無感。

YouTuberに夢中になり、彼を思うあまり気付けばタチの悪いアンチになっていたフリーターを転々とする私。
バイト先で出会ったYouTuberには、アンチコメントが全く通じていないことを知り、彼の荷物に火をつけたことと、鎮火した彼への思い。

妻の友人宅に招かれ、退屈なりになんとか時間をやり過ごそうとしていたものの、自分のやめれない浮気を友人夫婦も交えて厳しく問い詰められ、挙句離婚の話も出て
嫌いな人に対する正義という暴力を浴びた日。

40代のフリーライターと30代の作家の埒が開かないメールでの喧嘩の板挟みになる20代の編集者。
自宅で彼女たちの自分がいかに傷ついたアピールメール合戦を見ていたが、そのうち矛先が自分にくるようになり
缶チューハイの酔いと停電の末に投下した本音のメール。
老害の繊細ヤクザに立ち向かう輩。ババア死ね。

どれもぶっ飛んでる人たち個性強すぎ。
綿矢さんのこういう系の話面白い。

痛みを狂気に変えて世間と戦う人々にアッパレ。

2025/09/27

SNSで「イライラするのに最高！」と紹介されていたので読んでみたけど、なにも心に残らなかった。登場人物の言動やストーリーに共感できず、いつの間にか始まって終わった感じ。何も残らなかったけど、それもまた読書の一面かな。人によって受け取り方が異なるからこそ面白いのだと思う。

2025/09/27

久しぶりの綿矢りささん。
かなり癖の強い4つの短編集。コロナ禍〜少しあとの頃の話。

この世界観が綿矢さんなのかな。ぶっ飛んでる〜。
私にはあんまり馴染まないみたいで、すみません。皆さんが絶賛するのもわかるけど、個人的に好みじゃないだけ。
読んでて不快になるような頭おかしい人ばっかなんだけど、こういうのって、突っ込みながら読むのが正しいの？どう読めば楽しめるのか、いまいちわからずにいる…

2025/09/22

共感できなくても、されなくても。
複数の人からの言葉の強さ。怖さ。
欲しいのは興味。視線。分かり合いたい、分け合いたい。
ファッションや顔だけじゃない。雰囲気や仕草、その人をつくる何か。

2025/09/19

短編でスラスラ読めた。聞く読書。ナレーターさんもお上手。特に、整形の話、面白かった。最近、小説をたくさん読んでいるけれど、余計なおせっかいをする人がいるから、小説としてストーリーが成り立っていくのかなあと、思い始めた。というのは、「なんだ、この人は、余計なお世話だよ、そんなこと」と思ってしまう場面にちょくちょく出くわすから。この小説の中でもあったけれども。特に、「嫌いなら呼ぶなよ」に出てくる親分肌の女性の友達。友達を心配するという立場で、人を攻撃する態度。なんか、やな感じでした。でも、いろんな人の思いが、感情を知ることができるので、やはり、小説は面白いと感じる。

2025/09/15

独特で面白かったー！コロナ禍がもう懐かしい。ワードセンス抜群で、主人公がそれぞれクセ強すぎだけどこういう人実際いるだろうなーと思いながら楽しく読めた。
私も人のあだ名を勝手につけるの好きなのでyummy係長とかパクパクさんとかいいな〜と◎
他の作品も読んでみたい！

2025/09/14

ブクログのトップページで、おすすめとあり読む。

あっ、こういう系かというテンポが早い、女性の日頃の短編集。
パン！パン！パン！と女性なら５０代くらいの方までなら、付き合えるかな。
男性は、３０代前半で降参するテンボでした。

読み切りはしました。

2025/09/13

皮肉ーー！
洒脱ーー！
いや、面白かった。文章のリズムがテンポ良く、でも表現方法が面白くてひっかかる。短編集。中3長女が先に表題作を読んで「クズしかでてこない」と言っていた。ほんとそう。私たちはみんなクズ。クズが愛おしくなる。ブラックコメディだな。