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Iの悲劇 の商品レビュー

3.8

130件のお客様レビュー

  1. 5つ

    30

  2. 4つ

    39

  3. 3つ

    48

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2023/12/18

米澤穂信さん得意の日常のミステリィと思い、読み進めていきました。 色々な問題を抱えた人達が出て来ます。それがどう転んでいくのか、興味深く読み進めました。 すると…。

Posted byブクログ

2024/01/10

最後のなんとも言えない物悲しさや虚しさは、嫌いじゃないなと思った。 米澤穂信さんの書くミステリーは、劇的じゃなく、すぐそこにあるのかもと思えるので好きだなと改めて実感しました。 トラブルひとつひとつ、起こり得ることだし、実際今解決にあたっている公務員の人がいるのかな。 フィクショ...

最後のなんとも言えない物悲しさや虚しさは、嫌いじゃないなと思った。 米澤穂信さんの書くミステリーは、劇的じゃなく、すぐそこにあるのかもと思えるので好きだなと改めて実感しました。 トラブルひとつひとつ、起こり得ることだし、実際今解決にあたっている公務員の人がいるのかな。 フィクションのようでフィクションじゃないのだろうなと思いながら読み進めました。

Posted byブクログ

2023/12/13

なんともいえないビターな連作ミステリでした。田舎暮らしや地方行政の希望と現実が詰まっている気がします。 舞台となるのは無人集落の蓑石。この集落の復活、移住プロジェクトが市長の発案で始まり、役人の万願寺は、移住者の支援に奮闘します。 ひとくせもふたくせもある移住者たちに翻弄され...

なんともいえないビターな連作ミステリでした。田舎暮らしや地方行政の希望と現実が詰まっている気がします。 舞台となるのは無人集落の蓑石。この集落の復活、移住プロジェクトが市長の発案で始まり、役人の万願寺は、移住者の支援に奮闘します。 ひとくせもふたくせもある移住者たちに翻弄される万願寺。移住者同士の騒音トラブル、田舎での新事業をもくろむ若者、過剰に自然なものや天然ものに傾倒する主婦…… それぞれが引き起こすトラブルの果てに、移住者たちは一人、また一人と蓑石を去っていき…… 各短編のトラブルと、その謎の解決というのが表向きの趣向ではあるけれど、裏のテーマには一環として、地方、特に田舎の現実が描かれます。 町おこしでいうと、ゆるキャラブームがあり、B級グルメブームがあり、道の駅ブームがあり、ふるさと納税ブームがあり、と様々なブームが思い起こされます。 たぶんそこには行政や役人の希望も、詰まっていたのではないかとも思います。ここで税収が上がれば、この町はまだ希望があると。 それらのブームに乗れなかった地方がどうなったのか、わからないけれど、その末路というか、夢や希望で語れない現実が、この作品では描かれていたように思います。 折しも地方の沿線やバスの廃止のニュースも、取り上げられるようになってきました。このミステリも単なるビターなフィクションではなく、苦い現実へと近づきつつある気がしました。

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2023/11/25

住民がいなくなった限界集落へIターンを大募集 希望を持って移住してきた住民は様々な理由で1人消え2人消え、、、最後はまたまた誰もいなくなる 読んでいて根本的におかしい思ったのよ! 救急車が到着まで40分、お店も学校も病院もない、 Iターンを受け入れる前に根本的にすることある思った...

住民がいなくなった限界集落へIターンを大募集 希望を持って移住してきた住民は様々な理由で1人消え2人消え、、、最後はまたまた誰もいなくなる 読んでいて根本的におかしい思ったのよ! 救急車が到着まで40分、お店も学校も病院もない、 Iターンを受け入れる前に根本的にすることある思ったのよね。これは無理やわって思ってたら、そうゆうことか。米澤穂信の大どんでん返しを期待していましたが小火と鳥とキノコと差し替えと予想がつくような住民トラブルに退屈で途中で飽きてしまいました。最後は強引な持っていき方やなぁ

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2023/11/18

過疎地域の再生プロジェクトで起こる様々な事件を短編連作で語られた物語。 途中から、なんとなく展開がわかってしまいます。 最終章で語られる主人公の思いは地方行政の問題をまさに浮き彫りにしていると思います。 無人集落となってしまった蓑石地区を再生させるため、市長肝いりで始まったI...

過疎地域の再生プロジェクトで起こる様々な事件を短編連作で語られた物語。 途中から、なんとなく展開がわかってしまいます。 最終章で語られる主人公の思いは地方行政の問題をまさに浮き彫りにしていると思います。 無人集落となってしまった蓑石地区を再生させるため、市長肝いりで始まったIターンプロジェクト。 担当となった主人公の万願寺、やる気なしの課長の西野と部下の観山。万願寺は一人プロジェクトの実現に向けて東奔西走します。 いよいよ、何組が移住してきますが、そこで発生するトラブル。 そのトラブルの解決に万願寺は真摯に対応しますが、結局は一人、また一人と蓑石を退去していきます。 そして、最終章で明かされるすべての真相 といった展開。 冒頭コメントしたとおり、地方行政についていろいろ考えさせられる物語でした。 限られた予算で何を優先するのか..

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2024/03/06

米澤穂信作品でタイトルに「悲劇」(『Yの悲劇』のオマージュかな)。やや身構えて読み始めるも肩透かしを食らう恰好となった。 市役所職員が謎というか軽い事件を解決するミステリ仕立ての連作短篇なのだが、終盤まで特に山場がなく正直すこし退屈ともいえる展開。 し...

米澤穂信作品でタイトルに「悲劇」(『Yの悲劇』のオマージュかな)。やや身構えて読み始めるも肩透かしを食らう恰好となった。 市役所職員が謎というか軽い事件を解決するミステリ仕立ての連作短篇なのだが、終盤まで特に山場がなく正直すこし退屈ともいえる展開。 しかし、最終的に全て持っていくところが米澤さんの凄みで、やはり面白いなと。 この終わり方をされるとまた別作品を読んでみたいと思わされる。

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2023/11/18

人は様々な思いで、新天地を求めたくなる。 事情があり、人生があり、そこに関わる人がいる。 しかしそれとは裏腹に思いがけない人間の思惑がある。それは私自身、現在仕事をしている上でも共感できるところがあった。 生活の中では、些細な悲劇から、壮大な悲劇まであり、その程度は人それぞれの主...

人は様々な思いで、新天地を求めたくなる。 事情があり、人生があり、そこに関わる人がいる。 しかしそれとは裏腹に思いがけない人間の思惑がある。それは私自身、現在仕事をしている上でも共感できるところがあった。 生活の中では、些細な悲劇から、壮大な悲劇まであり、その程度は人それぞれの主観でしかわからないこともある。 きっと、悲劇を起こした人たちは図らずとも悲劇の種を知らずのうちに撒き、もしくは巧妙に操られていたのだなと思う。現実でも私の身に悲劇の渦が降りかからないことを願いながら読了。

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2023/11/15

ある村のIターンプロジェクトの話 米澤さんなので、ほのぼの系ではなく 移住者によるさまざまな事件が起きて… 移住に憧れたこともあるけど、行く側受け入れる側 それぞれに色んな思いがあるんだなと実感した 先が知りたくてドンドン読めます

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2023/11/03

ターンプロジェクト担当公務員が直面するのは、 過疎地のリアルと、風変わりな「謎」――。 無人になって6年が過ぎた山間の集落・簑石を 再生させるプロジェクトが、市長の肝いりで始動した。 市役所の「甦り課」で移住者たちの支援を担当することになった万願寺だが、 課長の西野も新人の観山も...

ターンプロジェクト担当公務員が直面するのは、 過疎地のリアルと、風変わりな「謎」――。 無人になって6年が過ぎた山間の集落・簑石を 再生させるプロジェクトが、市長の肝いりで始動した。 市役所の「甦り課」で移住者たちの支援を担当することになった万願寺だが、 課長の西野も新人の観山もやる気なし。 しかも、公募で集まってきた定住希望者たちは、 次々とトラブルに見舞われ、 一人また一人と簑石を去って行き……。 「ポツンと一軒家」が何気に好きで毎週見てるんだけど、この話を読んでから少し目線が変わってしまうかもしれない。そこに誰かが住んでいる限り、行政はその人の生活を最低限守らないといけない。重い言葉と思った。 そして、私も地方に住む身として、そういえば高校のときの友人が大雨が降ると道路が封鎖されるほどの山の中に住んでいた。そういう人たちも行政に守られていたんだと当たり前のことを思ってしまった。 まぁ、言ってしまえば「田舎舐めんな」だよなと思った。ここに移住すると分かった時点で、買い物にも不便だし救急車だって消防車だってすぐに来てくれないことは分かっていたはずだ。そして、田舎には仕事がない。都会に仕事があるのかはわからないけど、主人公の弟が言ったみたいに「自分の可能性を生かす」仕事は都会にあるのかもしれない。 クセつよな住人同士の諍いを収める人もいない。何かあれば便利屋のように呼ばれる主人公たち。でも、それって田舎でいう「自治会長」とか「組長」とかが本来であれば、そういう諍いも収めるのかなと。 「甦り課」の課長が、噂通りの「火消しや」で驚いたけど、きっとすごい人なんだろうなと思った。常時の姿はちょっと困った上司だけど。 2023.11.3 読了

Posted byブクログ

2023/10/09

今年読んだ本の中で1番面白かった。情景が頭の中で浮かぶ作品で、登場人物が多く、連ドラ化したら面白いと思った。

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