家庭用安心坑夫 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
背筋がゾクゾクするような恐怖感。血が飛んだりするのではなくて人の内面を少しずつ抉り取っていくような、そんな怖さ。 小波という主婦が日本橋三越の柱に、実家に貼り付けた「けろけろけろっぴ」のシールが貼ってあるのを発見したことから話が始まる。母親から父親だと刷り込まれてきたツトムという坑夫のマネキンの妄想と、家庭という現実の世界が行き来する。 主体性を持ってツトムという架空の父親を求めるあまり、妄想の世界から戻ってきて失うものもあった。歪な子供時代の家庭で得たものは大人になっても癒えることはないのかも
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