家庭用安心坑夫 の商品レビュー
小波の狂い方がすごい。 旦那さんも、うーむだけど、 そう言うのもわかる。 うちの地元県内に、足尾銅山があり そこにも坑内観光施設がある。 行ったことがあるので、 お父さんのツトムを、なんとなく想像できた。 しかし、その人形を父と思い込む小波も母も やはり狂っていて、怖い。 芥川賞...
小波の狂い方がすごい。 旦那さんも、うーむだけど、 そう言うのもわかる。 うちの地元県内に、足尾銅山があり そこにも坑内観光施設がある。 行ったことがあるので、 お父さんのツトムを、なんとなく想像できた。 しかし、その人形を父と思い込む小波も母も やはり狂っていて、怖い。 芥川賞らしいストーリー。 (共感しにくい) 短くて読みやすい。
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廃鉱山跡をテーマパークにした場所に「ツトム」はいる。坑夫の人形である。それを小波は父だと母親から言われて育った。ツトムは影幻のように小波の前に現れる。小波はテーマパークからツトムを盗みだそうとする。家族になるために。ぶっ飛んだ世界観である。それでも小波の行動は、読書中にはそれほど...
廃鉱山跡をテーマパークにした場所に「ツトム」はいる。坑夫の人形である。それを小波は父だと母親から言われて育った。ツトムは影幻のように小波の前に現れる。小波はテーマパークからツトムを盗みだそうとする。家族になるために。ぶっ飛んだ世界観である。それでも小波の行動は、読書中にはそれほど不自然さを感じない。この世界観に引き込ませる著者の力量が恐ろしい。でも、自分が作品を理解できたかどうかは自分でも分からない。純文学作品は自分なりの解釈をして自分なりに何かを感じればどれでよしと思っているので、小波の行動に一定の理解ができたところで自分としては作品を堪能したのだと思う。
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本作で群像新人賞を受賞してデビューした小砂川チトさん。第167回芥川賞候補作でもある。 純文学らしく凝った文体で、当たり前の日常が非日常に変わっていく姿を描く。書き出しの一文で心を持っていかれ、あとはノンストップであった。うーん、すごいな。いくつか気になる点(突っ込みどころじゃな...
本作で群像新人賞を受賞してデビューした小砂川チトさん。第167回芥川賞候補作でもある。 純文学らしく凝った文体で、当たり前の日常が非日常に変わっていく姿を描く。書き出しの一文で心を持っていかれ、あとはノンストップであった。うーん、すごいな。いくつか気になる点(突っ込みどころじゃなくて、ぼくが理解できなかっただけだが)はあったけれど、デビュー作とは思えない完成度である。 今後に注目していきたい作家さんがまた増えた。
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2022年芥川賞候補作、が発表された時、この書籍のタイトルが他にない実に色々な内容を想起させ、きっとしゃれっ気に満ちた小作品であるに違いない…と思い受賞するしないを別といて読むこととした。 いざ読み始めて見ると、主人公(夫婦だが)の珍奇な、そう珍奇な人物として形容されがちなふう...
2022年芥川賞候補作、が発表された時、この書籍のタイトルが他にない実に色々な内容を想起させ、きっとしゃれっ気に満ちた小作品であるに違いない…と思い受賞するしないを別といて読むこととした。 いざ読み始めて見ると、主人公(夫婦だが)の珍奇な、そう珍奇な人物として形容されがちなふうたいやしぐさ、考え方、物の見方、が伝わってきて、興味本位に読み進めることができた。 また、ストーリーの展開的には、これまた不思議な、現実(小波という主人公)と創作あるいは過去の事実(ツトムというマネキン人形)が交互に重なったり離れたりする「パラレルワールド」の描写の体をなしているようでもあり、人によって好みはあろうかとは思うが、私は飽きずに読み切ることが出来た。そこには小波の神経質なおどおどとしてしかし時に大胆な、何をしでかすかわからない特質をうまく捉え描写している、という事があるのかもしれない。 全体を通して、どちらかというと(必要以上に)明るい内容の小説では無いのだが、先に述べたような主人公小波を取り巻く不思議な世界観、を主とした小説であると思う。時間の許す限り、この世界に没頭して、スペクタクル的な内容を楽しむことは、決して損では無いと私は思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
初めてこの方の作品は読みました。 村上春樹に通じるものを感じています。 現実なのか、幻想なのか、何んだかわからない。始まりのケロケロケロッピのシールは一体何だったのか?度々、現れたツトムは何だったのか?そして、そんなよくわからない世界でありながらも高い表現力で吸い込まれる感じが村上春樹の世界と近しく感じています。 また、いつの機会かにまた、この方の作品は手に取るかもしれません。
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芥川賞候補となる純文学は苦手で読まないのだが、この作品はタイトルとあらすじから狂気が溢れていたので気になった。狂気と現実の境が曖昧。夫が言ってたことは本当なのか?
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梶井基次郎の檸檬のような小説。 現実はあまり変化ないのに、心情面が変化していて、追うのが大変だった。 主人公の小波と ツトム視点の回想シーンが交互に繰り返される。 主人公、母、ツトム、夫の4人ほどしか登場人物がいない。 既にツトムは亡くなっているのに、主人公の妄想で出現する...
梶井基次郎の檸檬のような小説。 現実はあまり変化ないのに、心情面が変化していて、追うのが大変だった。 主人公の小波と ツトム視点の回想シーンが交互に繰り返される。 主人公、母、ツトム、夫の4人ほどしか登場人物がいない。 既にツトムは亡くなっているのに、主人公の妄想で出現するので時間関係が判明するまでに時間がかかり、正直読みにくかった。 けど、心情描写、比喩には作者の面白い感性が感じられた。2度読みして咀嚼しないと、、。
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冒頭からめちゃくちゃ好きで、久しぶりに味わうこの感覚にドキドキした。 虚構と現実が混ざり合いながら、まさに侵蝕し合っているという感じ。 狭い世界の中で、その1つの頭の中で繰り出されているだけなのに、自分だけが激しく錯乱している様に滑稽さを感じて、それが奇妙にこの小説の狂気を深めて...
冒頭からめちゃくちゃ好きで、久しぶりに味わうこの感覚にドキドキした。 虚構と現実が混ざり合いながら、まさに侵蝕し合っているという感じ。 狭い世界の中で、その1つの頭の中で繰り出されているだけなのに、自分だけが激しく錯乱している様に滑稽さを感じて、それが奇妙にこの小説の狂気を深めていて痺れた。 物語の展開に混乱させられながらも、確実に激しく心が揺さぶられて鳥肌が立つ感じがとても好き。 もう一度冷静にちゃんと考えて書きたいけれど、芥川賞候補作を全て読んでみて、理由なく1番好きだったこの作品がとってほしいな〜という気持ちから、安直で拙い感想だけれど取り敢えず。 芥川賞発表までもうすぐだ〜、楽しみ!
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独特な感性だなと、読み終わって感じました。 主人公の小波が、小さい頃から父だと思っていたのが、ある鉱山の跡地に出来たテーマパークに置いてある杭夫をイメージした人形。その名は「尾去沢ツトム」そんなツトムが、大人になった小波の元へ 出現する。現実と虚構がいいリズムで、文章に表現されて...
独特な感性だなと、読み終わって感じました。 主人公の小波が、小さい頃から父だと思っていたのが、ある鉱山の跡地に出来たテーマパークに置いてある杭夫をイメージした人形。その名は「尾去沢ツトム」そんなツトムが、大人になった小波の元へ 出現する。現実と虚構がいいリズムで、文章に表現されていて、スピーディーな展開で読みやすかったです。ちょっと怖かったですが。
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正直、何を表現したいのか理解し難い内容でした。文章力はあり、比喩表現などは 唸るようなところも多く、擬音も独特で くせになる。所々、主人公の罵詈雑言が炸裂し作者の方の魅力に繋がるのかなとおもいました。が...いかんせん内容が! 他の方の感想や考察が楽しみ。 なんで、二度楽しめるか...
正直、何を表現したいのか理解し難い内容でした。文章力はあり、比喩表現などは 唸るようなところも多く、擬音も独特で くせになる。所々、主人公の罵詈雑言が炸裂し作者の方の魅力に繋がるのかなとおもいました。が...いかんせん内容が! 他の方の感想や考察が楽しみ。 なんで、二度楽しめるかなぁ。
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