1,800円以上の注文で送料無料

家庭用安心坑夫 の商品レビュー

3

61件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    11

  3. 3つ

    21

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

    7

レビューを投稿

2024/02/08

言い回しが楽しい。主人公が真剣であればあるほど、それを表現する言葉が大仰になればなるほど、おかしみが増していく。 正しく生きることが全てではない。これぞ文学の醍醐味という感じの作品だった。

Posted byブクログ

2024/01/14

冒頭、すごく惹きこまれる文章でざわざわしたけど入りこみきれなかった 独特の言い回しが多くて、わたしの頭の中に物語の細部が立ち上がりきらず、行間のあいだに眠気が到来したり全然ちがう邪念が浮かんだりしてしまって、読み終わるのに少し時間がかかった

Posted byブクログ

2023/10/20

引っ張られそうで、心を奪われそうだったのに 影響されなかった女だった 衝動性 破壊欲 人前でないにも関わらず、この世にへばりつき、この世を生きるために抑えている行動 感情の起伏 風呂への恐怖 繊細さ 思考の癖 それなのに、 素直さの欠落と向き合わない不誠実さが 焦げついていて...

引っ張られそうで、心を奪われそうだったのに 影響されなかった女だった 衝動性 破壊欲 人前でないにも関わらず、この世にへばりつき、この世を生きるために抑えている行動 感情の起伏 風呂への恐怖 繊細さ 思考の癖 それなのに、 素直さの欠落と向き合わない不誠実さが 焦げついていて 引き潰したくなった それでも何も成し遂げていない私は 首を絞めなければいけないんだとおもう ならば深呼吸ができるものだ

Posted byブクログ

2023/09/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ツトムを置き去りにしたことが、小波が置き去りにされるという実感につながるのが、ある意味で規範的というか、結局そこに行き着いてしまうことの息苦しさを書いているのかもとおもった。 世界観としては突飛もない感じがするけど、「現実」が常に対立項として示唆されているから、マジックリアリズム的なものというよりは、小波の内面を証立てているような気がする。

Posted byブクログ

2023/09/11

町田康の絶望成長小説とは言い得て妙。スピード感がこよ狂気と現実の絶望を交錯する。  2022年上期芥川賞候補作品

Posted byブクログ

2023/08/10

自分だけでは読み取りきれない部分が多く、他の人の感想を読むことで面白かったと感じる部分が増していった。坑夫の話を挟むことで小波の現実に直視できないことがより強調されているようで、そこが特に面白かった。

Posted byブクログ

2023/08/05

なんだか何を読まされていたのか… 現実と虚構の狭間で苦しみ抜いて、でも、現実を受け入れられないままラストを迎えて、なんだかしっくり来ない 目的をやり遂げた先になにかあったのかわたしは掴みきれなかった ただ、話のキーになる廃坑に少しばかり思い入れがあり、そのせいでなんだか無碍にはで...

なんだか何を読まされていたのか… 現実と虚構の狭間で苦しみ抜いて、でも、現実を受け入れられないままラストを迎えて、なんだかしっくり来ない 目的をやり遂げた先になにかあったのかわたしは掴みきれなかった ただ、話のキーになる廃坑に少しばかり思い入れがあり、そのせいでなんだか無碍にはできない作品

Posted byブクログ

2023/07/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

母親から<マインランド尾去沢>にある 坑夫人形のツトムをお父さんだと言われて育った 小波が主人公。 小波はすでに結婚して都内に住んでいる。 のだが…精神的に病んでいるようで 物語は小波の妄想全開で進む。 ツトムが東京に現れたりするのだ。 というわけで誰にでも薦められる作品ではないし、 読了しても読み解けた自信がまったくない。 でも心に何か残る。 マインランド尾去沢は10年ほど前、実際に行ったことがあり そのときに感じたうら寂しさを覚えているので、 その雰囲気込みで好きだった。 実際のお父さん(坑夫人形ではなく人間)がひどい人で 父親としての役割は果たしていないのに 年を取ってから介護要員として求めて来たけれど それを置いて逃げ出したことへの罪悪感があるのかな? 東京に現れたツトムから逃げてしまって 謝らなければ!と秋田に帰っていたし。 記憶から消そうとしていた人間の父(不安の象徴)と 坑夫人形ツトム(安心の象徴)を一緒に見ることで 小波は少し立ち直ろうとしているようにも見えた。 ただ夫は本当にいるのだろうか?という疑問は残った。 現在の住まい、序盤とラストは”団地”と書かれているけれど、 マインランド尾去沢からツトムを持ち出す準備シーンでは ”東京のアパート”(98ページ)と言っているし。 離婚して団地から出る/出たという可能性もあるか。 とにかく読み解ききれないけれど、心に残ったし、 前半に描かれている、社会に馴染めているのかの不安感や 年齢を重ねることへの感情の描写に共感できたから 小砂川チトさんが新作を書かれた必ず読みたいと思う。

Posted byブクログ

2023/07/24

最後まで読みましたが、理解ができませんでした… 精神分解した女性の内情はこのようになるのかな?と思ったけど、イメージのかけらも湧かなかった。

Posted byブクログ

2023/07/09

なんだかよくわからないまま最後まで一気に読んだ。全然わからないのだが、たとえば見学用にアレンジされた坑道の様子、マネキン、三越の大理石の柱等は、はっきりと自分の実体験のイメージと一致し、父、母、夫への思いはとても理解できる。全体としてわからないが、うんうんとうなずける部分の多い小...

なんだかよくわからないまま最後まで一気に読んだ。全然わからないのだが、たとえば見学用にアレンジされた坑道の様子、マネキン、三越の大理石の柱等は、はっきりと自分の実体験のイメージと一致し、父、母、夫への思いはとても理解できる。全体としてわからないが、うんうんとうなずける部分の多い小説だった。

Posted byブクログ