夜に星を放つ の商品レビュー

窪美澄(著者)

2023/07/30

人の自分勝手さが描かれているなぁと思った。
もう仕方ないのかもしれないなぁと思ってしまうほど。
どうしようもなく人は身勝手で、そんな身勝手な人同士でも支え合って生きていけるんだよなと、いい人になろうと無理することもないんだろうなとなんだか慰められもした。

2023/07/30

どの短編も、主人公の年齢や性別や境遇は様々なのにどこかしら共感できる物語ばかり。それぞれのラストが決して上手くいく訳ではないところがいいのかな。
コロナ禍以外の事柄（離婚、死別、マッチングアプリ…）は一つも経験していないけれど。
最初の話、コロナ禍に婚活しようと頑張るのはなかなかポジティブだなぁと感心したりも。
そういえば、コロナ禍に結婚した人々が周りには結構いたな。他人と食事や飲みにもいけなくなって、人恋しくなって結婚したいなぁと思うのは自然なことかも知れない。
その時に恋人が居れば、の話だけど。
結婚していても子供がいても、それだけで幸せとは限らないんでしょうねぇ〜とあらためて思う読後感。
最後の一編、少年の気持ちがちょっとだけ和らいだ気がしてよかった。

2023/07/27

短編が5つでどれもすぐ読めました。
読んで少し経ったのですが、どんな内容だったかあまり覚えていません。。。

ただつまらなかった印象はなく、かといってすごく印象に残るほどでもないというような感じです。予約待ちでかなり待ったのでその分期待値があがってしまったのかもしれません。

2023/07/27

星座にまつわる5編の短編集。いずれも、両親が離婚したり片親だったりで少し寂しい思いをしている子供やなど、少し寂しさを抱えた人たちが描かれていて、切ないストーリーが多い。

中でも、"真珠星スピカ"が一番好き。母親が亡くなったあと、幽霊となった母が近くにいてくれて、最後には学校でのいじめ相手からも守ってくれるというストーリー。お父さんと一緒にベランダから星を眺めながら、お母さんのことを思い出しながら話すシーンは泣けた。

2023/07/24

窪美澄さんはブクログ初登録なのだが、この本は既読感が殆ど。「オール読物」の直木賞特集で大半を読んだのか不思議に思って奥付けを見たら、2015年8月から2021年8月迄に全て短編で「オール読物」で発表されたものを集めた単行本だった。
本の内容は切ない物語が多く感傷的になってくる。
亡くなった双子の妹の彼氏と月命日で会う姉。姉が婚活アプリで出会った男は妻帯者。妹の彼氏と付き合うのかと思うと、彼も妹から吹っ切れて一歩を踏み出すと言う、すれ違い。
高校生男女の片思いを描いた「銀紙色のアンタレス」は、相手に告白しての失恋。甘酸っぱさを思い出す。
他の3つは学校のイジメ、子供の虐待、育児放棄などの暗い面が出るが、一応の収束に向かったのは良かった。

2023/07/22

最後の「星の随に」というお話が一番面白かったです。少年の心情が細かく表現されていて、とても読みやすかったです。
コロナが始まった頃はこんな感じだったなと、少し懐かしい気持ちになりました。

2023/07/16

誰かを失った悲しみや切なさを上手に表現されていて、とても読みやすかったです。
人生って、楽しみたいけれど、そんな事ばかりが続く訳では無い。
⁡
楽しいお話では無いけれど、悲しみから立ち直るには，時間がいるし、
誰かが寄り添ってくれるかもしれない。
日々沢山の悩みも楽しみもある、
ちょっと星空を見上げてみたくなったな　
窪さん2冊目でした。ふがいない〜良かったな、
他の本も読んでみたいです。

2023/07/15

短編集で、全ての話がなんとも切ない話でした。
しかし、とても心地の良い切ない話で、日常に当たり前にあってもおかしくない話。

とにかく、すべての話が面白く、その世界にスッと入っていけました。
本もあっという間に読んでしまいました。

2023/07/10

目の前に風景が映像が浮かんでくる
読んでる私が海で泳いでる気持ちになる
すごい、またまたこの感覚。
面白い。同じように悩んで同じように涙して、
他の作品も読んでみたい。

2023/07/12

直木賞を受賞された本ですが、とても読みやすく、すらすらと読めました。物語の内容も今の現代を反映しているものでした。どの物語も読み終わるとちょっと切ない気持ちが残りました。