夜に星を放つ の商品レビュー
5篇からなる短編集。 星や月がモチーフとして描かれる。 『星の随(まにま)に』 ー父の再婚相手との微妙な溝を埋められない小学生の寄る辺なさを描くー 窪さんが実際に見たことがモデルになっているとか。 だからなのか、とても印象に残る話だった。 完璧な人なんていない。 改めてそのこ...
5篇からなる短編集。 星や月がモチーフとして描かれる。 『星の随(まにま)に』 ー父の再婚相手との微妙な溝を埋められない小学生の寄る辺なさを描くー 窪さんが実際に見たことがモデルになっているとか。 だからなのか、とても印象に残る話だった。 完璧な人なんていない。 改めてそのことを思い出させてくれる。 でも、そっと寄り添い手を差し伸べてくれる味方は必ずいる。 『真珠星スピカ』も『星の随に』も 大きな力となる味方が登場する。 この先、どのような展開が待ち受けているのだろう。 そう思える話もあった。 それぞれの登場人物に感情移入をして ホロリときたり、一緒に怒ったり。 楽しい時間だった。
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コロナの時期を思い出しながら読んだ。 コロナのことが、もう昔のように思える。 月日が流れていくのを感じる。 そして、あの時、人々の生活に影響が出てきたことが、短編の話の中にも出てきて。いつもの生活のバランスが崩れる中で、それでも人は人と繋がって生きていく大切さをこの本から教えても...
コロナの時期を思い出しながら読んだ。 コロナのことが、もう昔のように思える。 月日が流れていくのを感じる。 そして、あの時、人々の生活に影響が出てきたことが、短編の話の中にも出てきて。いつもの生活のバランスが崩れる中で、それでも人は人と繋がって生きていく大切さをこの本から教えてもらった気がする。
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短編集。真珠星の話と最後の話が泣けた。 コロナ禍で婚活アプリが出てくる話はとても現代感があった。生きてると色んなことがおきるよな、おきるけど、なんやかんな皆頑張って生きてるな、と思った本。人間って強い。
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直木賞受賞作だったので読んでみました。 真夜中のアボカド 銀紙色のアンタレス 真珠星スピカ 湿りの海 星の随に どの話も、何処かでそんな風に暮らしている人が居そうなお話でした。とびっきりのハッピーエンドは無いけれど、生きていくって、生活していくってこんな感じなのでは?
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個人的にこの作品はあまり面白みを感じませんでした。 特に最後の話は子供が大人に気を使って、振り回されていて可哀想でした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
全部で5話からなる短編集。 ・真夜中のアボガド ・銀紙色のアンタレス ・真珠星スピカ ・湿りの海 ・星の随(まにま)に カタカナで書かれたタイトルで見慣れない名詞は、星の名前。 真珠生スピカは、いじめを受けている女子高生の物語。いじめを受けていることを両親に言えずにいたら、ある日、お母さんが事故で急死してしまう。そんな彼女とお父さん、学校の先生の中で揺れる少女の物語。 湿りの海は、ある日、妻に新しい恋人が出来たからと娘と一緒に出て行かれてしまった男性の物語。自分の家族が急にあっさりといなくなってしまった所に、隣に引っ越してきたのは、自分の娘と同じ歳くらいの女の子とお母さん。ついつい色々と気になって、海に連れて行ったりしてあげるのだが、、、 星の随(まにま)には、両親は離婚して父親と新しいお母さん、そして、生まれたばかりの弟と暮らし始めた少年の物語。なぜか本当の母親に会えるのは決まった時だけ。自分から連絡を取ることもできず、父が決めてくれた時だけ、本当のお母さんに会える。どうして、自分は本当のお母さんとは一緒に住めないのか。。。でも新しいお母さんも赤ちゃんの弟も好き。そんな純粋な心で葛藤する物語。 なんかグッとくるものがありました。大人の事情に子供を巻き込むのってやっぱり大人の身勝手だよね。。。とは思うものの。人の心はいつまでも同じじゃないし。。。そんな切ない気持ち、答えの出ない気持ちを描いた物語。 どの物語もみんなが感じるような感情をそのまま物語にしたようなものでした。
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うまくいかない人間関係の揺らぎを無視せず書くのがお上手だなあ、と思った。各話のタイトルがかわいくて好き。
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近くにいて欲しいのに、叶わない想い。 切なくも悲しい短編集なんですが、それでもその想いを胸に抱いて、ひと回り強く成長していく登場人物たちに心が動かされます。 星空を見上げては手を伸ばし、いつかこの星を掴めたらと願っていた幼少期を思い起こして、輝く光を放つ星のように、人生で感じる...
近くにいて欲しいのに、叶わない想い。 切なくも悲しい短編集なんですが、それでもその想いを胸に抱いて、ひと回り強く成長していく登場人物たちに心が動かされます。 星空を見上げては手を伸ばし、いつかこの星を掴めたらと願っていた幼少期を思い起こして、輝く光を放つ星のように、人生で感じる一瞬の煌めきも大切にしたいと思います。 嬉しいことも悲しいことも、経験したことが糧になる。 無駄なことなんてないのだと思える素敵な一冊でした。
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大切な人を失った悲しさや切なさが、星座とともに描かれる短編5つ。 アボカドの話は、衝撃的だった。。 真珠星スピカの話が好きだな。交通事故で亡くなる母親。自分が母親なら娘のためにそうありたい、と思った。 この短編だけなら星5つにしたい。
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コロナ禍での大切な人との心の繋がりを描いた5話からなる短編集。 どれも最初の数行でグッと惹き込まれたし、切なくて何度も泣きそうになった。 心に深く響く話ばかりでとても良かった。
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