1,800円以上の注文で送料無料

生命式 の商品レビュー

3.9

137件のお客様レビュー

  1. 5つ

    36

  2. 4つ

    46

  3. 3つ

    40

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2023/01/04

殺人出産と同じような短編集。 引き続き、ぶっとんだ世界観を提供してくれます。 しょっぱなの短編、「生命式」と「素敵な素材」はグロ苦手な人なら気分悪くなるレベルです。 その後の「素晴らしい食卓」も確かに!と納得の1作。 ただその後は腹オチまでいかない作品が続いたかな。「パズル」...

殺人出産と同じような短編集。 引き続き、ぶっとんだ世界観を提供してくれます。 しょっぱなの短編、「生命式」と「素敵な素材」はグロ苦手な人なら気分悪くなるレベルです。 その後の「素晴らしい食卓」も確かに!と納得の1作。 ただその後は腹オチまでいかない作品が続いたかな。「パズル」「孵化」はそこそこ面白かったですが、なんか「余命3000文字」に出てきそうな話が多いなぁ、という感想。 殺人出産といい、本作といい、作者さんは(いい意味も込めて)普通じゃないな、と改めて思いました。

Posted byブクログ

2022/12/17

The村田沙耶香だった。 短編の良さを最大限活かしたスピード感あるストーリーですごく読み入ってしまった

Posted byブクログ

2022/12/10

表題作は人が死んだ後に「葬式」ならぬ「生命式」を行うことがスタンダードになった世の中を描いたもの。「生命式」とは故人の肉を食べた後に男女が妊娠を目的に受精を行う儀式のことで、人肉食という刺激的な設定も面白いし、ラストに向けての盛り上がり方もうまい。そして何より、我々が「正常」と捉...

表題作は人が死んだ後に「葬式」ならぬ「生命式」を行うことがスタンダードになった世の中を描いたもの。「生命式」とは故人の肉を食べた後に男女が妊娠を目的に受精を行う儀式のことで、人肉食という刺激的な設定も面白いし、ラストに向けての盛り上がり方もうまい。そして何より、我々が「正常」と捉えているものに対する違和感の表明の仕方が村田さんらしくてカッコいい。 表題作以外では「魔法のからだ」「街を食べる」「孵化」が印象に残った。この3編に共通するのは表題作のような特殊な設定が登場人物の内面や行動に限定されている点で、それ以外は我々の住む世界とさほど変わらない、村田作品としては割とおとなしめの設定なんだけど、かえってそれが新鮮に感じた。 初出の時期はバラバラで、雑誌に掲載されたままお取り置き状態となっていた(放置されていた)短編の寄せ集めのようだが、これまで単行本に収録されなかったことが信じられないほど、どの作品もレベルが高くて面白かった。傑作。

Posted byブクログ

2022/12/05

生と死、常識と非常識、自分らしさについての面白い短編集。 個人的には「生命式」「街を食べる」「孵化」が面白かった。 生命式は特に最初は「えー?!異常だよ」って思ってたのが、最後の方では「んー、まぁ、いいことをしているのかもしれない」って思ってしまう。 星3.5。

Posted byブクログ

2022/12/03

読み進めるうちに、自分の中の当たり前が信じられなくなってきました。 最初は異常だと思っていたこともだんだん受け入れている自分がいて、じんわりと価値観を変化させられているような感じがしました。

Posted byブクログ

2022/11/16

ジャパニーズミッドサマーのような狂った短編。 常識が覆る瞬間を何回も目の当たりにする。 見てはいけないものを見ているはずなのに、一瞬、あれ?これが正しいのか?と思ってしまうように狂気が美しくみえるときがある。

Posted byブクログ

2022/11/06

『変半身』以来の村田沙耶香san。 脳そのものを揺さぶる12篇。常識、発狂、強烈で異様な生命感。表題作の第1篇「生命式」が他篇全てを象徴し、第12篇「孵化」で原点に孵りました。 「生命式」の冒頭、会社でランチをしている女性社員達の何気ない会話、「デザートはやめておっかな」の次...

『変半身』以来の村田沙耶香san。 脳そのものを揺さぶる12篇。常識、発狂、強烈で異様な生命感。表題作の第1篇「生命式」が他篇全てを象徴し、第12篇「孵化」で原点に孵りました。 「生命式」の冒頭、会社でランチをしている女性社員達の何気ない会話、「デザートはやめておっかな」の次のセリフが、「中尾さん、美味しいかなあ」。あまりの展開に頭がついていけず、何度かページを戻しました。調理のシーン等は衝撃的ですが、これらもすべて「生命」を敬うもの。最後の「山本との融合」まで、心も体も揺さぶられ続けました。

Posted byブクログ

2022/10/30

表題作以外だと孵化が好きだった。 30年前は人間を食べる事は正常じゃないおかしいって糾弾されたのに、今は人間を食べることが正常であって、正常ってなんなの?本能とか倫理観って時代で変わるもんなの?って考えさせられた。 何事も「時代だから」で済ますことは簡単だなと。

Posted byブクログ

2022/10/28

村田沙耶香節炸裂、て感じではあるが、私はこの作家さんは長編の方が相性がいいかも…短編になると細かい深掘りが足りなくてただ不気味な後味だけが残って消化不良、、、

Posted byブクログ

2022/10/18

短編集。火葬する葬式ではなく食べて弔う「生命式」動物の毛皮よろしく人間の皮/髪/爪が素材として使われる「素敵な素材」は村田沙耶香ワールド全開。他にも、食文化の多様性とかコミュニティごとに異なる自分のキャラとか、世界観は極端だけどどこか理解る話もあり。最高。

Posted byブクログ