棘の家 の商品レビュー
追う者と追われる者、加害者と被害者が入れ替わる構造の作品は、中山先生の作品だけでも3作目かな。3作に共通しているのは無責任な大衆とSNSの怖ろしさ。
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最後までだれが殺したのかわからず、まさかの結末だった。家族を疑ってしまったり信じられなくなってしまったら、と思うと主人公の立場は恐ろしく辛かったと思う。普段からせめてパートナーとはなんでも話せる仲でありたいと思った。
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子供の間で蔓延っている“イジメ”問題。 それを、自分の保身のために、隠蔽する学校関係者。 一度、事件が起こると“他人の不幸は蜜の味”とばかり飛びつく、マスコミ。 その上、無責任な、ブログにSNS、画像投稿サイトに、巨大掲示板。 ある日、穂刈は、娘がイジメを受け、それを苦に、学校...
子供の間で蔓延っている“イジメ”問題。 それを、自分の保身のために、隠蔽する学校関係者。 一度、事件が起こると“他人の不幸は蜜の味”とばかり飛びつく、マスコミ。 その上、無責任な、ブログにSNS、画像投稿サイトに、巨大掲示板。 ある日、穂刈は、娘がイジメを受け、それを苦に、学校の教室から飛び降り、自殺未遂をしたと、知らされる。 中学教師でもある、穂刈は、教師と父親の立場で、揺れ動く。 一旦途中で、読むのを止めると、続きを読むのが、苦痛になるような、心が澱むような内容だった。
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いじめはいつの時代にもあって 人が集団で生活する以上なくならないな と思います 特に小学生などのなどは閉鎖的空間だから いじめられたら地獄だと思いう 犯人の事情もわかり悲しかった
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「いじめ」って学校にとっては不祥事なのか。 妙に納得した。 いじめの発覚した学校ではこんなやりとりが実際に行われているのかな、と思った。 それにしてもお母さん、良妻賢母だと思ってたのに何やってんだ。
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いじめの被害者と加害者。 その立場が変わることで、周りの目が一気に変わるところが恐ろしい。 ほとんどの登場人物(駿君以外)の性格が好みではないからか、なんとなく陰鬱な気分で読んだ。 でも、内容自体には引きこまれて一気読みした。
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まあまあ面白かったけど、あまり登場人物に思い入れがわかなかったかな。 事件の背景をもっと掘り下げてくれたら、今より深い話になったかな?
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中学教師の穂刈(父)。 クラス内のいじめを黙殺しようとしている。 そんな折、小学生の娘が校舎から転落。どうやらいじめられていたらしい。 元教師の妻と、中学生の兄。 父親なのか教師なのかと家族から問われ、自問する日々。 そしていじめの主犯格が殺されてしまい、なんと息子か参考人と...
中学教師の穂刈(父)。 クラス内のいじめを黙殺しようとしている。 そんな折、小学生の娘が校舎から転落。どうやらいじめられていたらしい。 元教師の妻と、中学生の兄。 父親なのか教師なのかと家族から問われ、自問する日々。 そしていじめの主犯格が殺されてしまい、なんと息子か参考人として警察に連れていかれてしまう。 穂刈は父として家族を守れるのか?! という展開。 まさかあそこまで穂刈家が壊れかけていたなんてね。 兄は立派だったけど、母よ...安直でお手軽すぎないか。 これから穂刈家はどうなるんだろう。 完全に分解するか、無理やり円満な家族を演じるかのどちらかでは。
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穂刈慎一は中学校教師。 今は主婦の妻もかつては教師だった。 事なかれ主義、と言ってしまうとどうしようもない教師に聞こえるが、所詮は宮仕。 気持ちはわからないでもない。 「もし間違っていたら」。 それが穂刈の動きにブレーキをかける。 ある日穂刈の娘、由佳が自殺未遂を起こす。 その...
穂刈慎一は中学校教師。 今は主婦の妻もかつては教師だった。 事なかれ主義、と言ってしまうとどうしようもない教師に聞こえるが、所詮は宮仕。 気持ちはわからないでもない。 「もし間違っていたら」。 それが穂刈の動きにブレーキをかける。 ある日穂刈の娘、由佳が自殺未遂を起こす。 その理由はクラスでいじめられていた子を庇ったから。 そして、そのいじめの主犯が死亡しているのがわかる。 もしや、仕返しに息子が、まさか、いや、妻が…穂刈の中で疑いが首をもたげる。 本作の妙は、凄惨ないじめ描写(は、ないのだ)ではなく、小さな秘密、という心理描写なのだ。 皆が皆、鬱憤を抱え、皆が皆、疑いを持つ。 232頁、「剛い者は虚栄など張る必要が無い。嘘を吐く者、体面を保ちたがる者は、いつだって弱い人間だ。」 この言葉に、著者の思いが見える気がする。 著者も作品がが匿名の誰かに叩かれることもあるだろう、あるいは誰かを叩いてしまったこともあるかもしれない。 私たちはいつだって加害者で被害者だ。 自分だけが正しいことなどあろうはずもない。 ちくちくと痛む棘は一体誰を刺したのだろう。
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