ついでにジェントルメン の商品レビュー
好きなことをするのは楽しい。何したって、どう思われたとしても、それはその人の問題であってあなたの抱えるべき問題じゃない。
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なにかの既視感があると思ったら「ついでにとんちんかん」だった。 それはさておき。 短篇集。 古今、生きる女性は生きづらい。 女は辛いけど。堅苦しいけど。息苦しいけど。 それでも元気で生きている。 女であることが不便という世の中の理不尽を柚木さんらしい筆致で描いているなーと。 この...
なにかの既視感があると思ったら「ついでにとんちんかん」だった。 それはさておき。 短篇集。 古今、生きる女性は生きづらい。 女は辛いけど。堅苦しいけど。息苦しいけど。 それでも元気で生きている。 女であることが不便という世の中の理不尽を柚木さんらしい筆致で描いているなーと。 この方の物語に出てくる女性たちは基本的に善良で知的で自分の足で立っていたいと願う人がやがて幸福(満足?充足?)や安寧を得られると良いね。 という終わりが多い気がする。 そうじゃないものもあるけれど。それは自業自得であったりする。皮肉な終わり方なので読後感は割と良かったりする。 菊池寛のネタが転がっているのでいつかこの方も直木賞を取れると良いなと思う。 もう少し毒や不安、不穏が含まれると「ぽく」なるのかなと思うけど。 それだと柚木さんらしくない気がする。なんとなく。
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めちゃくちゃ面白かったー!!! 最初がちょっとだけ、馴染みにくかったけど、あとは面白い! 特にエルゴと不倫寿司。最高でした!
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7つの短編集。 どれも印象が強く、続きが読みたくなるくらいおもしろかった。 特に菊池寛の話とエルゴの話がよかった。 菊池寛は1話と7話に登場し、とてもユーモラスに描かれる。ぜひ生きてるときに会ってみたかった。 エルゴは、赤子を抱いた女性の、食の豊富な知識と通な食べ方から只者ではな...
7つの短編集。 どれも印象が強く、続きが読みたくなるくらいおもしろかった。 特に菊池寛の話とエルゴの話がよかった。 菊池寛は1話と7話に登場し、とてもユーモラスに描かれる。ぜひ生きてるときに会ってみたかった。 エルゴは、赤子を抱いた女性の、食の豊富な知識と通な食べ方から只者ではない感が漂い、食べっぷりが気持ちよかった。 男女差別とか、常識とか、まだまだ変化している過渡期だと思う。今の常識を少し疑ってみてもいいのかもしれない。
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7作ともどこか共通点があるような、ないような、短編集。 個人的には「あしみじおじさん」が面白かった。 全体的には、女性目線から世の中を少し皮肉に見た物語が多かったように思う。 7作目の「アパート1階はカフェー」の菊池寛は歴史で習っただけで、詳しく知らないので、その時代に随分斬新な...
7作ともどこか共通点があるような、ないような、短編集。 個人的には「あしみじおじさん」が面白かった。 全体的には、女性目線から世の中を少し皮肉に見た物語が多かったように思う。 7作目の「アパート1階はカフェー」の菊池寛は歴史で習っただけで、詳しく知らないので、その時代に随分斬新な考えを持っていた人なんだなと興味が湧いた。
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つまらない。途中読むのやめようかと思ったが、感想書くなら最後まで読まないと書く資格がないので最後まで読んだ。6番目の「あしみじおじさん」は、少し面白かった。他の話は感情が湧かない、あるいは少し不愉快になるものだった。根底にあるテーマはフェミニズムだと思う。フェミニストが読むと面白いのだろうか。私には感じられなかった。過去にフェミニズムをテーマにした作品を読んだことはあるが、それらと比べても、あまり感情を動かされることはなかった。私には合わなかったが、これを読んで面白いと思う人や元気づけられる人もいるかもしれない。出版社である文藝春秋に媚びている感じがするのも、興味を削ぐことにつながった。 そもそもなぜ私がこの本を手に取ったのか思い出せない。どこかで勧められたのか、思い出せない。 木原未沙紀の装画が良い。
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「Come Come Kan!!」「渚ホテルで会いましょう」「勇者タケルと魔法の国のプリンセス」 「エルゴと不倫鮨」「立っている者は舅でも使え」「あしみじおじさん」「アパート一階はカフェー」 7話収録の独立短編集。 どの物語も笑いのスパイスが効いていて面白い。 ジェンダーをテ...
「Come Come Kan!!」「渚ホテルで会いましょう」「勇者タケルと魔法の国のプリンセス」 「エルゴと不倫鮨」「立っている者は舅でも使え」「あしみじおじさん」「アパート一階はカフェー」 7話収録の独立短編集。 どの物語も笑いのスパイスが効いていて面白い。 ジェンダーをテーマにしていてもリズミカルな文体で堅苦しさは皆無。 男性の姑息さ、女性のしなやかさが絶妙な塩梅で描かれ頷く事しきり。 中でも元嫁を追いかけて、同居する事になった義父の奮闘ぶりを描いた『立っている者は舅でも使え』は痛快。 頭が柔らかくなりそうな読後。
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短編集。1作めで、なんじゃこれ?? と思って笑ってしまった。面白い!! ➀camcam Kan! 文藝春秋、菊池寛、オール讀物、芥川のこと、 え?? なになに?? 文藝春秋のサロンには菊池寛の銅像があるの?? ホントに菊池寛てこういう感じの人だったりするのかな?? 幽霊は別として、ホントが混じってるのかな? 覚子のキャラが面白くて、編集の佐橋守って どこかのコミックから持ってきてない??笑 理屈とかここがいいとか抜きにして、奇想天外で面白かった。 ➁渚ホテルで会いましょう これは「失楽園」では? ということは、毛利は渡辺淳一?? まさかまさかね。。 大人の男女が静かに過ごす高級ホテルだったのに、 すっかりファミリー向けに変わっていた渚ホテル。 肉団子みたいな顔の貧しい男、臼井。 見下して、勝手に妻に逃げられたと思い込み、 子供も女の子と思い込む毛利。 過去の栄光というか、全てがほぼ思い込みの美化だったりする哀れな毛利。 臼井は、支配人にも自分の意見をしっかり言えて、 仕事にも誇りを持ってて、家族を愛してて、 すごくいい人じゃん! 男の価値みたいなものの本質をみたと思う。 奥さんの放ったセリフ「じごく!!」に笑った。 ④エルゴと不倫鮨 営業部長の東條が、部下の仁科を連れて会員制イタリアン創作鮨のお店にやってくる。 下心満々。お店のお客さん達も似たようなカップルたち。 そこに、乳児をエルゴ紐でくくりつけた中年女性がやってくる。卒乳したのでやっとお酒と生モノが食べられるのだ。 彼女はワインの銘柄を指定して、それに合うお鮨を次々にオーダーしていく。かなりの食通で、 東條のような仕入れたウンチクではなく、 自分の舌でしっかり味わってきた人だ。 子供は生後11ヶ月。1年9ヶ月お酒を口にしていないってことは、妊娠がわかってから飲んでいない。 夜泣きのために夜に散歩して、ずっと子育てしてきたんだ。よく頑張った卒乳おめでとうと言いたい。 かたや、高い創作鮨に若い子を連れてきて、 お持ち帰りを企む男たち。 女性たちが、そんな男たちを置き去りに帰っていく。オーナーらしき老女がウォーキングしていく。 御祝儀袋の束から支払いをしていくのも、 うわっ、いいなあ。 なんか、痛快。拍手。 ⑦アパート一階はカフェー 菊池寛がいた時代。 大塚女子アパートメントも、石井桃子も、 谷崎潤一郎と結婚した古川丁未子も、実在してる! 佐藤春夫に妻を譲ったってのも事件になるほど有名な話らしい。 これってどこまでがホントなのかって思うってことも、著者の意図するところなんだろうなあ。 菊池寛って、すごくユニークな人だったのかも。 7作とも、右往左往しながらも、しっかり生きようとする女たちと、 カッコよさをはき違えてる、「いつもジャマをする」男たち。(菊池寛だけは別として) それぞれの登場人物が映像で浮かんできて、 面白い本でした。
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「世界の見え方がちょ〜っとだけ変わる7編」。 なるほど。 著者初の独立短編集だそうだ。 旧態依然としたルールとか、とぼけたおじさんとか、 全体として男性優位な価値観念をほんの少し打ち破っていく内容の物語たち。 ライトに読めて、少しトゲが突き刺さる。 男性はぼんやり生きちゃいけ...
「世界の見え方がちょ〜っとだけ変わる7編」。 なるほど。 著者初の独立短編集だそうだ。 旧態依然としたルールとか、とぼけたおじさんとか、 全体として男性優位な価値観念をほんの少し打ち破っていく内容の物語たち。 ライトに読めて、少しトゲが突き刺さる。 男性はぼんやり生きちゃいけないですね。 それにしても、菊池寛。 なかなかおもしろいお人だな〜
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短編集7話。 声に出して笑ってしまう話もあって、 なんでこんな長期間積ん読にしてたんだろうと 不思議に思うほど面白い。 Come Come Kan‼︎→◎ 渚ホテルで会いましょう→○ 勇者タケルと魔法の国のプリンセス→若干?で△ エルゴの不倫鮨→△ 立ってる者は舅でも使え→○...
短編集7話。 声に出して笑ってしまう話もあって、 なんでこんな長期間積ん読にしてたんだろうと 不思議に思うほど面白い。 Come Come Kan‼︎→◎ 渚ホテルで会いましょう→○ 勇者タケルと魔法の国のプリンセス→若干?で△ エルゴの不倫鮨→△ 立ってる者は舅でも使え→○ あしみじおじさん→◎ アパート一階はカフェー→○
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