ついでにジェントルメン の商品レビュー
柚月裕子の7作品の短編集。 短編集、最初と最後の作品は文藝春秋社、そして創設者菊池寛が登場する。 どの作品も少し世の中や事象を皮肉っぽく著しているところがあり、ニヤリとできる終わり方をしている。
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菊池寛に始まり菊池寛に終わるって、なんで菊池寛??? ホントにオトコって生き物は、、、っていう短編集
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アップデートされていないヤバいけど結構よくいる自称イケてるおじさんや、「お洒落でしょう?ねえ、お洒落でしょう?」という雰囲気のむかつく鮨店や、女性専用車両がなぜ生まれたのか全く理解していない騎士気取りおじさんなど、解像度の高さに笑いつつもゾッとしてしまった。 「エルゴと不倫鮨」...
アップデートされていないヤバいけど結構よくいる自称イケてるおじさんや、「お洒落でしょう?ねえ、お洒落でしょう?」という雰囲気のむかつく鮨店や、女性専用車両がなぜ生まれたのか全く理解していない騎士気取りおじさんなど、解像度の高さに笑いつつもゾッとしてしまった。 「エルゴと不倫鮨」が1番好みだった。 赤ちゃん連れの女性が指定する美味しそうな鮨の描写にわくわくしたり、出産祝いでお会計をする姿にはウルッとしたり、最後女性たちが仲良くなっているのに元気づけられたり。 元気出たー!
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女性が強く自分の人生を生きている物語集です。 異世界の中に入ったようなSFチックなお話もあるのですが、 どのお話の女性も明るく強く世界を楽しもうとしている姿は、 読んでいるこちらも楽しく元気がもらえるような気がします。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
柚木麻子感全開で面白い。女性が抱えがちな不安とか嫌悪の言語化が上手だよね。読んでて気持ちがいい〜。一方で渚ホテルみたいな男同士の連携にうるっとする。あしみじおじさんの最後の「キモいと思われたくないんでしょうが、その気遣いが、かえってキモいですよ」には唸りました。人間対人間として向き合っていない、、耳が痛いよ。若者を利用した自己満足おばさんにならんように気をつけたいな。大塚女子アパートメントはマジで住みたい。楽しくて一気に読めました。
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連作短編かと思いきや、全然関係ない(最初と最後だけ、微妙に関連あるといえばあるけど)短編集だった。 柚木麻子の作品に出て来る人は、普通にいそうなんだけどとんでもなく奇妙さとかおかしさがあるんだよな…リアリティと変なとこが普通に同居しているのがすごい。 話のテンポがいいのですっと入...
連作短編かと思いきや、全然関係ない(最初と最後だけ、微妙に関連あるといえばあるけど)短編集だった。 柚木麻子の作品に出て来る人は、普通にいそうなんだけどとんでもなく奇妙さとかおかしさがあるんだよな…リアリティと変なとこが普通に同居しているのがすごい。 話のテンポがいいのですっと入ってくるし、消化しやすいのに読後感があっさりすっきりじゃなくて、なんか心に引っかかるというか残るというか気になるというか…読みやすいエンタメ感満載で、何かを具体的に問題提起している感じもしないのに、しっかり残る何かがあるんだよな…なんとなく今回の短編では「女の生き方」みたいなものがどの作品にも裏テーマ的にある気がした。
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木嶋佳苗被告の事件をオマージュしていることで有名な butter の著書でもある柚木麻子さんの短編集。 ただ、ちょっと今作は個人的に合わなかったなあ。どれも世界観が独特すぎて、共感することも愉しむことも没入することも難しかったような…。とっ散らかっているように感じられてしまって、...
木嶋佳苗被告の事件をオマージュしていることで有名な butter の著書でもある柚木麻子さんの短編集。 ただ、ちょっと今作は個人的に合わなかったなあ。どれも世界観が独特すぎて、共感することも愉しむことも没入することも難しかったような…。とっ散らかっているように感じられてしまって、私の好みとはちょっと違った感じでした。
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装丁が綺麗で思わず手が伸びた♪ 柚木麻子さん、これでまだ2冊目! 随分前に「伊東くんA to E」を読んだけどなんだか合わずで、ちょっと疎遠になってた。 そして今回、、 全7話の短編集。 わーなんかめっちゃ個性的なんですけど〜。 どの主人公も他力本願で結構クセ強め。笑 わりと...
装丁が綺麗で思わず手が伸びた♪ 柚木麻子さん、これでまだ2冊目! 随分前に「伊東くんA to E」を読んだけどなんだか合わずで、ちょっと疎遠になってた。 そして今回、、 全7話の短編集。 わーなんかめっちゃ個性的なんですけど〜。 どの主人公も他力本願で結構クセ強め。笑 わりと突拍子もない話が多いので、これを面白いととるか、受け入れられないか、読む人によって好き嫌い分かれやすい本じゃないかなと思う。 個人的に強く印象に残ったは「あしみじおじさん」と「エルゴと不倫鮨」。 どちらの主人公も自分勝手で共感は出来ないんだけど面白かった。 あとなんのこっちゃ分からなかったのが「勇者タケルと魔法の国のプリンセス」。←個人の理解力の問題です笑 頭に入ってこない話もあったけど、ライトだし結構楽しめたかな。 この作品は柚木さんの中では変化球っぽいのかな?次読むときは「あまからカルテット」とか王道っぽいのいってみようかな。
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渚ホテルで会いましょう エルゴと不倫鮨 あしみじおじさん が、良かった。 渚ホテルは、声出して笑うほど、面白かった。
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世にも奇妙な物語風?! かと思えば、やはり柚木麻子さんだなぁ。という内容。 この本に掲載されてる短編達は、同じ時期に書かれたものではなく、ばらばらの時期(ものによっては6年ほどの間がある)に初掲載されたもの。 にもかかわらず、貫く信念というか。それがこの作家さんの「書く目的、テー...
世にも奇妙な物語風?! かと思えば、やはり柚木麻子さんだなぁ。という内容。 この本に掲載されてる短編達は、同じ時期に書かれたものではなく、ばらばらの時期(ものによっては6年ほどの間がある)に初掲載されたもの。 にもかかわらず、貫く信念というか。それがこの作家さんの「書く目的、テーマ」なんだな、と思った。 この本に貫かれたテーマは「変わるべきはどちらか?(旧人類か、令和の現代を生きる私たちか?)」ということ。 それを特にストレートに書いたのが、「あしみじおじさん」だ。 金持ちに選ばれるために見た目を美しくするのが幸せへの近道だと顔面改造をする女達と、少女文学における主人公達の幸せの方程式はどう違ってしまったのか? 少女文学では、主人公の少女たちはどこでも誰に対しても変わらないキャラクター(赤毛のアン、ハイジ、小公女、あしながおじさんなど)で、それでも周りに人が集まり、愛される。そんな主人公と接した周りの金持ち達が変わっていくのだ。 なるほど、その視点はなかったなぁ。あしながおじさんへのモヤりは、多くの女性が抱いているはずだけど、それがジュディと恋人になり結婚することではなく、「正体を隠すこと」というのも、斬新。だって正体を隠さないと、あしながおじさんは成り立たないじゃない。 「立っているものは舅でも使え」は草刈正雄で脳内変換された。そういう人多そう。 夫の不貞により子連れで家を出たところ、舅が「あんな息子と一緒にいるのは耐えられないからこっちに居させてください!」と懇願して同居って、斬新。これも、マジョリティだった舅が、変化していった話。 これからの世界を担うはずの私たちは、結局「旧人類」達の価値観にからめとられ、旧人類たちが喜ぶこと、好かれること、選ばれるようになることに必死だったりする。 恋愛面だけではなく、仕事だって、未だにセクハラパワハラはなくならない。 一生懸命夜遅くまで働くことで、評価されたいとか、私頑張ってますとアピールする人、未だに絶滅しない。セクハラは笑い飛ばして一人前。綺麗にいなしてあげなきゃいけない、なんでこっちがそんなのに合わせなきゃいかんのだ? 旧人類たちとの攻防がなくなれば、私たちの生活のストレスの多くは解決するのかな?と思えるような、旧人類と「このままでいたい私たち」との攻防だった。 いつか旧人類たちが絶滅して、この本の内容が意味不明と思われるような日がくるんだろうか? いや、こない。と思えてしまう悲壮。 10年後、世の中はどうなっているだろう。 いつか、この本を読んだ人たちが「この本に共感する人たちがいた時代があったんだね」となる時代が来てくれるのだろうか(たしか、松田青子さんの「持続可能な魂の利用」は、そういう未来の話だったな、と思い出した。)
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