ミミズクと夜の王 完全版 の商品レビュー
―― 言葉は、覚えれば覚えるほど、足りないような気がするのだった。 上質な御伽噺。 盗賊の村で奴隷として暮らしていた少女は抗争に乗じて逃げ出し、魔物の支配する夜の森に辿り着く。その森の主たる魔物、夜の王に、死にたがりの少女は自分を喰らうように乞うけれど… 誰もが...
―― 言葉は、覚えれば覚えるほど、足りないような気がするのだった。 上質な御伽噺。 盗賊の村で奴隷として暮らしていた少女は抗争に乗じて逃げ出し、魔物の支配する夜の森に辿り着く。その森の主たる魔物、夜の王に、死にたがりの少女は自分を喰らうように乞うけれど… 誰もが触れたような気持ちになる御伽噺のかたちに、けれど、丁寧なストーリィラインが絡まされて、見事。 死にたがりの少女の、これは再生と云うべきなのかどうか、解りやすいところだと口調であるとか思考であるとかが、完全に「壊れて」いたところから少しずつ変化していく様を読ませるのが上手。引き込まれました。 ディアを巡る、夜の王とダンテス国王とのやり取りが印象的だった。徒に悪者を作らないというのは、まぁ甘っちょろくも見えるし御都合主義的にもなりがちなのだけれど、それでも自身の行いに向き合っているだけでやはり、その重さは違うものがある。国や民、背負うものに対する思いも上手く書かれていて、それは夜の王の過去ともリンクして、良い関係性を書けているなとぎゅっときました。 キャラクタも魅力的だし、それぞれの関係性もとても良くて、きっちりと読めて良かったです。 なんかみんな可愛いんだよなぁ! ☆3.7
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奴隷だった少女と人間嫌いの夜の王の出会いが国を巻き込む……みたいな王道ファンタジー。 主人公の話し方が鼻について読みづらかった。ラノベって感じの話。
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もう本当に本当に大好きでたまらない本。 電撃文庫のラノベにはまっていた学生時代に出会って、電撃文庫らしくないおとぎ話風の作風に度肝抜かれて、それからずっとずっと手元に置いていた。 もう読まないなと思った本は容赦なく売る中、この本は「大好きでたまらない本」として本棚の一角にずっと陣取っていた。 そんな大好きな本が、完全版ですって!? すぐ購入したけどなかなか手に取れず、満を持して読んだ。 最近は有栖川有栖ばっかり読んでたから、最初は「やっぱラノベっぽいなー」と文体の違いに戸惑い寝かせていたけれど、第三章過ぎてからは一気読み。 ひどい人たちも出てくるし、ミミズクの境遇を考えたら決して優しい物語ではない。だけど、フクロウの不器用なやさしさやアンディとオリエッタのつつみこむ愛に泣いた。三回くらい分けて泣いた。 ずっと大好きな話。
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表紙の絵の感じと、帯に受賞!と書かれているのになんとなく惹かれて購入してはや何年…?完全版ということで改めて購入。 完全版じゃない方ももちろんまだ手元にあって、たまに読み返していて内容はだいたい覚えてるし、番外編も電子版で読んだことはあった。でも頁を開いたらつい全部読んでしまって...
表紙の絵の感じと、帯に受賞!と書かれているのになんとなく惹かれて購入してはや何年…?完全版ということで改めて購入。 完全版じゃない方ももちろんまだ手元にあって、たまに読み返していて内容はだいたい覚えてるし、番外編も電子版で読んだことはあった。でも頁を開いたらつい全部読んでしまって、そしてやっぱり泣いてしまった。 ネットでオマケが読めるのも嬉しかった。
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世界観がとてつもなく独特で綺麗。とてつもなく純粋で、無垢で、涙や愛を知らないほど無知な主人公と、不器用だけど愛情深さ抜群かつ粋な登場人物たちよる物語。私は泣くことはなかったが、所々に心揺さぶられた。 独特な世界観や登場人物の不器用さが自分の身近にあるそれとかけ離れていたり、登場...
世界観がとてつもなく独特で綺麗。とてつもなく純粋で、無垢で、涙や愛を知らないほど無知な主人公と、不器用だけど愛情深さ抜群かつ粋な登場人物たちよる物語。私は泣くことはなかったが、所々に心揺さぶられた。 独特な世界観や登場人物の不器用さが自分の身近にあるそれとかけ離れていたり、登場人物が若干多かったりして、物語の世界に入り込むまでわりと時間がかかった。 この本を読めてよかった。今後、この本のワールドや登場人物たちの粋な言葉は度々思い出すことになりそう。
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魔物しかいない夜の森に小さな小さな少女が赴いた。彼女の名前はミミズク、その目的はただ1つ、魔物の王に自身を食べてもらうこと。それ以外に望むことは何もなかった。 絵本のような優しさと絵本のような残酷さ、人の優しさと厳しさが同居している温かい作品。初めてこの作品を読んだ十何年か前、なんて温かい物語なんだろう、なんて優しい気持ちにさせる文章なんだろうとこの作品に出会えた喜びでいっぱいになった。だが、今は自身が変わってしまった悲しみを感じている。なぜなら、私はあくまでミミズクと夜の王の話が読みたいと思っていてアン・デュークの話には興味が持てなかったからだ。改めて読んでアン・デュークの強い者ゆえの傲慢さを感じてしまい、鳥籠巫女と聖剣の騎士で嫌悪さえ覚えた。ミミズクとフクロウの話が読みたいのになぜ全体の3分の1をアン・デュークとオリエッタが占めているのだろう。書き下ろしも2人の出番は終盤だけであんまりだと思った。紅玉先生が完成した作品にあえて手を入れることを恐れたことはあとがきで分かったが、本当に残念でならない。このように思ってしまう自分がとてつもなく切ない。
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15年前の本書を知っていても、電子だけだったアンディとオリエッタの話+書き下ろしで十分この世界に浸ることができました◎ それぞれの形の愛が優しく描かれていて、何回読んでも楽しめるなと改めて思いました。
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メディアワークス文庫での発売で初めて知った作品。 ハイファンタジーとして描かれる、ある王国のお伽噺だと思った。過酷な過去を持つ少女ミミズクと、魔物を統べる夜の王との出会いから、王国を巻き込む大事件が起きる。王国の聖騎士アン・デュークとその妻オリエッタ等の魅力的な登場人物もところせ...
メディアワークス文庫での発売で初めて知った作品。 ハイファンタジーとして描かれる、ある王国のお伽噺だと思った。過酷な過去を持つ少女ミミズクと、魔物を統べる夜の王との出会いから、王国を巻き込む大事件が起きる。王国の聖騎士アン・デュークとその妻オリエッタ等の魅力的な登場人物もところせましと躍動し、王国の一つの物語が描かれる。一冊で終わらせるにはもったいない。今回、本編だけでなく前日談と、その後の話も収録し、大満足の一冊となったけれど、是非同じ世界観で他の物語も紡いでほしい。
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とても美しいお話。 表紙と有川ひろさんのコメントにつられて久しぶりに、衝動買いした。 何回も読みたい、この本に出会えて本当に良かったと心から思った。何度読んでも泣いてしまうんだろうなぁ。 読了後はとても幸せな気持ちになった。 好きな本は?と聞かれたら、私はこの本だと答えます。
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