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博士の長靴 の商品レビュー

3.7

62件のお客様レビュー

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    8

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2024/11/07

 気象学が専門のひい爺さんの若かりし頃の思い出話から、 そのひ孫が1人でひい爺さんの家に泊まりに来るまでの様 々な物語が描かれていますが、特に1999年に人類滅亡 するかもと言う噂がたった頃の話が懐かしく感じました。

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2024/10/31

気象学にしか興味のない変わり者の博士とその一家を描いた連作短編です。 全部で6編有りますが、最初の短編には博士と奥さんの出会いが描かれ、その後、博士、息子、孫娘、ひ孫と対象を変えながら話が進んでいきます。 瀧羽さんは2冊目。最初に読んだ『株式会社ネバーラ北関東支社』の感想には「な...

気象学にしか興味のない変わり者の博士とその一家を描いた連作短編です。 全部で6編有りますが、最初の短編には博士と奥さんの出会いが描かれ、その後、博士、息子、孫娘、ひ孫と対象を変えながら話が進んでいきます。 瀧羽さんは2冊目。最初に読んだ『株式会社ネバーラ北関東支社』の感想には「なかなか楽しい物語です。ただ上のように”既視感”を感じるのは、ストーリーも人物設定も、どこかありふれたものだからでしょう(おデブ課長のカッコ良さはちょっと意外性がありましたが)。テレビドラマにでもしたら面白そうな作品です。」と書いています。とは言え、次の一冊に手が伸びるほどの印象は無く、そのまま放置してきた作家さん。最近、どこかで褒められているのを見て手を出す気になったのですが。。。 やっぱり1冊目と同じような感想ですね。悪い話じゃない。気象学にしか興味のない変わり者の博士を初め、登場人物の設定は良い。でもなんか薄い、あるいは軽い。スルスル読んで、後に何も残らない。やっぱりテレビドラマにしたら良いかも。そんな印象です。

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2024/10/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

気象学専門の学者、藤巻博士を取り巻く家族たちを登場人物にした連作短編。 いつも空を見て、雨が降ると全身に浴びたがるような藤巻博士は、母親から人との交わりを苦手をしていることを心配されるようなタイプの人なのだが、この博士が掲載1つめと最後の短編でとても良い雰囲気を醸し出すのだ。 ネタバレになるが、その最初と最後の小道具が長靴。作品の間には55年もの年月が流れていて、その間の家族たちの物語が間に挟まれている(不倫や中間管理職の悲哀など浮世のテーマ作品もある)短編を読んだら、この博士と長靴がガツンの効いてくる。 伏線を張って…というタイプの連作短編ではないのだが、こういう回収の仕方もあるんだなぁと感心する。非常に心地よい小説。 俺もこれからはメモ帳を持って暮らすとしよう。

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2024/08/30

素敵な穏やかな博士の人生。 気象の不思議を知りたい博士の若い頃、その子ども、さらにその子供と、さらにその子供。 章ごとに時代が流れて日常が描かれる。 最後の、長靴のエピソードがグッときました。 天気の研究に生涯をささげた藤巻博士。博士一家・四世代の歴史と、彼らとの出会いで変化し...

素敵な穏やかな博士の人生。 気象の不思議を知りたい博士の若い頃、その子ども、さらにその子供と、さらにその子供。 章ごとに時代が流れて日常が描かれる。 最後の、長靴のエピソードがグッときました。 天気の研究に生涯をささげた藤巻博士。博士一家・四世代の歴史と、彼らとの出会いで変化していく人々の生きざまや家族の在り方を丁寧に描いた傑作連作短編小説。

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2024/07/08

二十四節気を大事にする藤巻家4世代の物語。 気象博士から、そのひ孫まで。 時代時代の価値観の違いや家族っていろいろあるけどそれでも細く長く繋がっていて、家族で祝う季節を感じる行事があるのがいいなとしみじみとした気持ちになった。 最初と最後の博士の長靴の話が素敵。

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2024/06/04

 なんか最後まで行くと、とても筆が達者な作家に、瀧羽さんが成長なさっていることに、しみじみした思いを感じる。左京区の頃と比べたら、小説としての滋味が。

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2024/05/31

年ごとに四世代が受け継がれていく、ゆったりとした時間が流れていく、天気を変えることはできない、あるがままを受け入れるしかないけど、台風などの災害に備えることはできる。風変わりな祖父は、自分の一生涯を天気の研究に捧げるのだろう、空を見上げて時には雨を浴びてメモを片手に‥ 長靴とメモ...

年ごとに四世代が受け継がれていく、ゆったりとした時間が流れていく、天気を変えることはできない、あるがままを受け入れるしかないけど、台風などの災害に備えることはできる。風変わりな祖父は、自分の一生涯を天気の研究に捧げるのだろう、空を見上げて時には雨を浴びてメモを片手に‥ 長靴とメモ帳のプレゼントが良かった

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2024/05/07

母子2人の藤巻家に奉公することになったスミさん 息子は大学の研究室に勤務し、気象学を研究している いつも空を見上げて歩いている、空以外に興味がない、ちょっと変わった人だ 藤巻家は、二十四節気ごとに決まった食べ物を食べたり贈り物をしたりする風習がある 立春の日、スミさんは息子の昭...

母子2人の藤巻家に奉公することになったスミさん 息子は大学の研究室に勤務し、気象学を研究している いつも空を見上げて歩いている、空以外に興味がない、ちょっと変わった人だ 藤巻家は、二十四節気ごとに決まった食べ物を食べたり贈り物をしたりする風習がある 立春の日、スミさんは息子の昭彦さんから空色の長靴をもらう 章が移ると十数年の時が経っており、家族の形も変わっている そんな中でも二十四節気の行事は受け継がれていき、時が流れても世代が移ろっても変わらない核がある 最終章では、昭彦さんからひ孫まで4世代が出てきて、スミさんに贈るはずだった青色の長靴が昭彦さんからひ孫の玲に渡される こうやって藤巻家の歴史は紡がれていくのだろうなと切なくも温かくなるシーンだった 家族も良いことばかりだけじゃなくて、色々あるし上手くいかないこともある でも脈々と受け継がれていくものがあり、それはありがたいことで、感謝しなきゃいけないんだなと思った

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2024/05/06

4世代の藤巻家の物語 かなり風変わりな気象学者が立春にスミさんにに贈った空色の長靴、そして60年以上過ぎた立春に祖孫に青い長靴と手帳を… 1958年から2022年までの長い時間がゆっくり流れるようなほんわかする小説です。 日本に生まれたからこそ 二十四節気をもう少し大切に気...

4世代の藤巻家の物語 かなり風変わりな気象学者が立春にスミさんにに贈った空色の長靴、そして60年以上過ぎた立春に祖孫に青い長靴と手帳を… 1958年から2022年までの長い時間がゆっくり流れるようなほんわかする小説です。 日本に生まれたからこそ 二十四節気をもう少し大切に気にかけていけるような余裕のある生活をしたい

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2024/04/20

代々学者肌が続くわけじゃないにしろこの親からこう育つかと驚く。博士の話はじんわり暖かく思えるけど家族は大変なんだろう。

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