ブラックボックス の商品レビュー
ずっと遠くに行きたかった。今も行きたいと思っている。今いる場所は、自分が離れたかったところからとんでもなく遠いようにも、一歩も動いてないように見えた。 ブラックボックスで印象に残った言葉。
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ずっと遠くに行きたかった。進んでいるようで留まっている前半と内へ閉塞される後半。 前半は流し読みになってしまったが、後半は一気に引き込まれた。
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自転車便のロードバイクのシーンから始まり、閉じた世界に入っていきつつ、自分の問題に少しづつ向き合っていくお話なのか? 芥川賞作品だから読もうと思ったのか?どうしてこの本を読もうと思ったのかな?と思いつつ読みました。
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前半と後半で環境が全く変わるのが、今までにありそうでなく、面白かった。 主人公に共感する人は多くはないだろうが、にもかかわらず、何ともいえない焦燥感が伝わってくるのはなぜだろう。 砂川さん、遠野遥さん、石田夏穂さんなど、今後に期待できる作家さんが多く出てきて嬉しい限り。 ★4.0
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読み進め、落ち着かなく嫌な感情が押し寄せるのは サクマに少しだけ共感してしまったからだろうか。 自転車便のメッセンジャーとして街中を疾走する。 職を転々とし 「感情の爆発」でトラブルを起こす。 そんなことの繰り返し。 P72 〈ちゃんとするってなんなんだ〉 先のことなど誰にも...
読み進め、落ち着かなく嫌な感情が押し寄せるのは サクマに少しだけ共感してしまったからだろうか。 自転車便のメッセンジャーとして街中を疾走する。 職を転々とし 「感情の爆発」でトラブルを起こす。 そんなことの繰り返し。 P72 〈ちゃんとするってなんなんだ〉 先のことなど誰にも分からない。 足元がグラグラとして落ち着かないのは彼だけではないのだろう。 だから共感してしまう。 読み応えありだった。
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主人公を好きになれず、前半は長く感じてしまった。なかなか読み進められず、もうあきらめようかなと思っていたら突然サクマの居場所が変わり、そこからは先が気になり最後まで読んだ。物語の中でもコロナが流行っていて読書で現実逃避ができない。じわじわと首をしめられるような息苦しさをリアルに感...
主人公を好きになれず、前半は長く感じてしまった。なかなか読み進められず、もうあきらめようかなと思っていたら突然サクマの居場所が変わり、そこからは先が気になり最後まで読んだ。物語の中でもコロナが流行っていて読書で現実逃避ができない。じわじわと首をしめられるような息苦しさをリアルに感じてとてもつらかった。登場人物がとても多くてどんなひとかわからないまま名前だけ増えてく。カタカナの言葉も多い。個人的にはもっと視界や感覚の描写がほしかった(好きなので)。 ラスト2ページには胸をうたれたので、すっきりした。よかった。
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唐突な主人公が、その先に進めなくる姿は、何をしていいかわからない現代の若者を見た気がした。けど自分も、その若者の1人な訳で、共感できるようでできなかった。
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疾走する前半と閉じ込められる後半。淡々と冷静にキレる主人公にかえって絶望や孤独を感じる。 芥川賞選評や作者インタビューで中上健次が言及されてるのになるほどと思った。中上と比べると文章は格段整っていて読みやすいけれど共通する、腹の奥底に鬱々と沈澱する諦念や不満や衝動や渇望。。小説の...
疾走する前半と閉じ込められる後半。淡々と冷静にキレる主人公にかえって絶望や孤独を感じる。 芥川賞選評や作者インタビューで中上健次が言及されてるのになるほどと思った。中上と比べると文章は格段整っていて読みやすいけれど共通する、腹の奥底に鬱々と沈澱する諦念や不満や衝動や渇望。。小説の普遍的な題材なのだなぁ、と。
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2022年の芥川賞受賞作品ということで読んでみたが、自分には奥が深すぎるのか、正直そこまでなのかというのが感想である。 主人公は普段は寡黙であるが、一度点火してしまうと怒りを抑えることが出来なくなってしまう青年が、職を転々とした後にメッセンジャーとして生計を立てていた。 前半はメ...
2022年の芥川賞受賞作品ということで読んでみたが、自分には奥が深すぎるのか、正直そこまでなのかというのが感想である。 主人公は普段は寡黙であるが、一度点火してしまうと怒りを抑えることが出来なくなってしまう青年が、職を転々とした後にメッセンジャーとして生計を立てていた。 前半はメッセンジャーとしての話、後半は予想外の展開の中で主人公の内面がえぐられていく。一度ドロップアウトした人生から抜け出すことの難しさが伝わってくるが、著者の真意はもっと奥深いところにあると思われる。
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個人的にはい如何にも芥川賞って感じ。 時間の流れを事細かく描いて、破滅的な主人公がいて。 読後感があまり良くなく小難しい純文学よりは読み易い。 予想通りの作品。
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