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我が友、スミス の商品レビュー

3.9

119件のお客様レビュー

  1. 5つ

    26

  2. 4つ

    51

  3. 3つ

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  4. 2つ

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2024/10/27

純粋に面白かった。  現在パーソナルトレーニングを週一で受けていて、それはただ長生きしたいからという理由だけなのだが、この小説を読み、この界隈の先にはこんな世界が広がっていたのかとただただ感心した。 主人公を含め、極限まで自分に挑戦する姿はカッコいいと思った。

Posted byブクログ

2024/10/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一般的には、筋トレ、ボディビルと普通の女性は結びつかないと思う。主人公は別の生き物になりたいと思って筋トレに励んでいたのだが 女性のボディビル大会では、女性としての美しさも審査の対象となる。美容脱毛、肌の手入れ、ピアス、ハイヒール。主人公は心ならずとも、それを受け入れつつ、大会に挑む。 同僚は女性は大変ですねという。 大会の美容面のサポートは笑顔が足りないという。 最終的に主人公は自分の思うように生きて行くことに清々しさを感じた。

Posted byブクログ

2024/10/20

石田夏帆さんのデビュー作。やっと読みました。筋トレしたくなる。 ボディ・ビルって筋肉こそ大正義!と叫ぶ特殊な人間が行う、ある種崇高な世界というイメージがあったが、やはりどの業界にも暗黙のルールだったり俗っぽさ、それに対する葛藤があるのだなあと感じた。 「別の生き物になりたい」と...

石田夏帆さんのデビュー作。やっと読みました。筋トレしたくなる。 ボディ・ビルって筋肉こそ大正義!と叫ぶ特殊な人間が行う、ある種崇高な世界というイメージがあったが、やはりどの業界にも暗黙のルールだったり俗っぽさ、それに対する葛藤があるのだなあと感じた。 「別の生き物になりたい」と欲した主人公が、ボディ・ビルでも強烈なジェンダーを意識したところが印象的だった。確かに主軸は筋肉だけど見た目の美しさを評価して勝敗を決める競技、と考えると「女性は大変ですね」に容易く繋がっちゃいそうだなと思う。 でもなんか、身体を鍛えるっていいですね。己の理想を目指して、限界まで追い込む。修行僧のように行為自体は禁欲的で謎の尊さがある。しかしそれが他人と競うステージになれば色々な要素が介入してくる。みんなそれぞれ納得と妥協を重ね合わせて、戦ったり戦わなかったりすればいい。

Posted byブクログ

2024/09/16

「黄金比の縁」が良くて前作を読みにきたがこの本も最高だった。 全く知らないボディビルの世界が面白いのだが、ステートメントピアスとやらをググって驚いた。あれをつけるのは厳しすぎる。絶対に耳が痛い。なんで筋肉を評価する場であのピアスが必要なのかと思いながら読み進めた結果、主人公と同じ...

「黄金比の縁」が良くて前作を読みにきたがこの本も最高だった。 全く知らないボディビルの世界が面白いのだが、ステートメントピアスとやらをググって驚いた。あれをつけるのは厳しすぎる。絶対に耳が痛い。なんで筋肉を評価する場であのピアスが必要なのかと思いながら読み進めた結果、主人公と同じ思いに至った。私だったら周囲の期待や周囲の人の「私に費やした時間」を考えてこの後も割り切りながら続けたかもしれないけど。

Posted byブクログ

2024/08/13

筋トレの話と思いきや、ボディービルの話が中心に。知らない世界のため興味津々✨なかなかの題材で、ラストはビックリだわ

Posted byブクログ

2024/09/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 『黄金比の縁』がかなり好きだったので過去作を読んでみた。『黄金比の縁』と同じく一つのテーマを通じてアナロジーを駆使しながら批評しつつエンタメとしてのオモシロさも抜け目なくてんこ盛り。このスタイルは今の時代にぴったりな気がするのでどんどん人気を獲得しそう。もう人気か。  運動の一環として筋トレしていた女性がある日突然筋トレガチ勢に勧誘されてボディビルの大会に出場するまでを描いた物語。自分自身が微塵も運動していないのでジムで筋トレすることがどういった意味を持つのか、またボディビルの大会とは?など分からないことだらけなのだが、女性×ボディビルという世界を丁寧に描くことで読者を置いていかない。主人公がボディビル初心者という設定も功を奏していた。  知らない世界について理解が深まる中で独特の風習やムードに悪戦苦闘する姿が読んでいて興味深かった。ボディビルといえばマスキュリンな世界で男性による支配が女性にとって苦しいのかと思いきや実態は真逆で多くの場面で「女性らしさ」が要求されている点に驚いた。主人公は「女性らしさ」と距離をおいた人生だったが、ボディビル大会で結果を出したいという素直な欲望から「女性磨き」へと邁進するのが逆説的でユニークだ。ここで大事なのは筋肉を増やしたいという性別を問わないはずの欲望が結果的に性別の枠へと回収されてしまうこと。これは様々な場面に転用され得る事象と言える。女性が「らしさ」を不必要に要求されてしまう辛さ、それが「らしさ」を獲得するにつれジワジワ伝わってくる。ただトーンとしてはネガティブ一辺倒ではなく美しくなることの喜びもコメディタッチを交えつつ表現されている。それによって抜けの良さが生まれ重くなりすぎないバランスの配慮が伺えた。(たとえば義理の妹含めた家族のシーンなど)  主人公の女性がボディビルを手取り足取り教えてもらうのだが、そのトレーナーや指導者がすべて女性というのも示唆的だ。男→女の権力勾配を筋肉の世界ではことごとく排除しているにも関わらず性別の枠組みが追いかけてくるかのように場面場面で顔を覗かせてくる。「女性は大変」というその同情めいた態度に中指を立てるかのようなエンディングは痛快だった。  SNS上での発信内容で自身のキャラクターを脚色していくことと筋トレで部位ごとに鍛えることのアナロジーは言い得て妙でかなりオモシロかった。かかる労力には雲泥の差があるが、いずれも自分をどう見せたいかという点では共通しているという見立てはありそうでなかった気がする。これだけ読者の考え方に影響を与えてくる批評的な眼差しは小説では最近珍しい。なんでもかんでも言われたとおりに見聞き、理解するだけではなく自分で思考を巡らせていくことの大切さを教えてもらった。

Posted byブクログ

2024/07/22

まともに筋トレしたことないし、ジムにも通ってないし、ぷよぷよの身体の私だけど、U野と一緒に筋トレした気分で熱くてそのあと爽やかだった!

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2024/06/21

予想外の面白さにびっくりした! 冒頭、主人公がジムで筋トレをしているシーンがかなり詳しい描写で、筋トレやそもそも運動が苦手な自分にとっては全くピンとこず、この小説楽しめるかな〜……と不安に思いながら読んでいたはずなのに、いつの間にか読了していた。 世間の感覚に反発を覚えながらも冷...

予想外の面白さにびっくりした! 冒頭、主人公がジムで筋トレをしているシーンがかなり詳しい描写で、筋トレやそもそも運動が苦手な自分にとっては全くピンとこず、この小説楽しめるかな〜……と不安に思いながら読んでいたはずなのに、いつの間にか読了していた。 世間の感覚に反発を覚えながらも冷静に、時に熱く体と向き合う主人公に好感が持てた。

Posted byブクログ

2024/05/26

こういう、真面目すぎて融通のきかない愛すべき人のはなしが好きだ。 そう、一線を超えちゃう感じ。 こういう突き抜けた人にヒーロー的な憧れがある。 『成瀬』にも通じる、過集中の人って、生きづらさを感じてるだろうけど、現代の閉塞感(一方的なクラシックな価値観)を突破してくれそうなワクワ...

こういう、真面目すぎて融通のきかない愛すべき人のはなしが好きだ。 そう、一線を超えちゃう感じ。 こういう突き抜けた人にヒーロー的な憧れがある。 『成瀬』にも通じる、過集中の人って、生きづらさを感じてるだろうけど、現代の閉塞感(一方的なクラシックな価値観)を突破してくれそうなワクワク感があるよね。 筋トレの世界もおもしろくて、 スミスマシンを画像検索してしまった。笑

Posted byブクログ

2024/05/17

表紙的に熱血筋トレ小説と思って読んだらジェンダー格差に斬り込んだ小説だった テーマ的に重いのに、重さを感じさせないところがすごい

Posted byブクログ