ミス・サンシャイン の商品レビュー
鈴さんとの思い出はきっと、いっくんの生きる原動力としてこの先もずっと輝き続けるんだろうなと思った 和楽京子って視覚的にも聴覚的にも美しい名前だな、、
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前半は映画を観ているように、セリフの一つ一つに映像が浮かぶ。今さらながら、いろんな人生があるなぁ。たいていは分岐点に気づきもしないで通り過ぎている。“返せ”と言っても叫んでも…。特別な人などどこにも存在しないこともないが…。「人ってね、失敗した人から何かを学ぶの。決して成功した人...
前半は映画を観ているように、セリフの一つ一つに映像が浮かぶ。今さらながら、いろんな人生があるなぁ。たいていは分岐点に気づきもしないで通り過ぎている。“返せ”と言っても叫んでも…。特別な人などどこにも存在しないこともないが…。「人ってね、失敗した人から何かを学ぶの。決して成功した人からじゃない」鈴さんのように背筋伸ばして去りたいものだ。
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読み終えて このもやもやした感じはなんだろう? せつないような哀しいような虚しいような ただ美しいだけでも愛おしいだけでもなく あらゆることが曖昧な感じ。 恋や愛に 正しい答えなど出せないということか。 長崎で生まれて育った作家として かかずにはいられなかった物語なのかも。
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大学院生の一心は 銀幕のスターだった女優の荷物整理のアルバイトをする。 それぞれがお互いを思いやる大切な存在へとなっていく。 一心は桃ちゃんと若い力が思いきり弾けるような恋もする。 その行方は? 少し頼りないけれど人懐っこい一心がいい。 監督の名前とか検索してしまいそうになる。...
大学院生の一心は 銀幕のスターだった女優の荷物整理のアルバイトをする。 それぞれがお互いを思いやる大切な存在へとなっていく。 一心は桃ちゃんと若い力が思いきり弾けるような恋もする。 その行方は? 少し頼りないけれど人懐っこい一心がいい。 監督の名前とか検索してしまいそうになる。 女優・鈴さん、演じるとしたら誰だろう。 想像するのもおもしろい。
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大学院生の岡田一心のアルバイト先は、昭和の大女優 「和楽京子」のマンションでの荷物整理だった。 80歳を過ぎていても彼女は、とても魅力的で、お婆さんなのにお婆さんに見えなくて… 親しみやすくて、明るくて… 一緒に居てても心地良い存在。 いつものカフェで、パソコンを開き「和楽京...
大学院生の岡田一心のアルバイト先は、昭和の大女優 「和楽京子」のマンションでの荷物整理だった。 80歳を過ぎていても彼女は、とても魅力的で、お婆さんなのにお婆さんに見えなくて… 親しみやすくて、明るくて… 一緒に居てても心地良い存在。 いつものカフェで、パソコンを開き「和楽京子」の古い映画を再生する。 たびたび、映像のワンシーンに目を奪われ、釘づけになり、彼女の演技に感動する。 そのうちにカフェで気になる彼女と親しくなり、付き合い出すものの、結局はおもいっきり振られてしまう。 そんな悩みも鈴さんには、相談するのだが… 次第に鈴さんといる毎日が、楽しくて…。 これは、何だろう…。 この気持ちは、何だろうか…と。 年齢を考えると恋とはいえないのか、いえるのか。 決して激しい恋愛を描いているわけではないのに、場面場面で静かな愛情が、流れているような感じであった。 鈴さんは、優しくて強い人だと感じた。
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良質な本を読めたなと心地よい読了感。 もっと主人公が80代の女性に恋焦がれる感じの内容かと思ってたけど、これはこれで良い。 鈴さんの活躍と当時の背景が、リアルで誰かモデルがいるのかと思ってしまった。 鈴さんがなんとも素敵。 長崎の被曝も、無知でありながらも鈴さんのアカデミー賞を受...
良質な本を読めたなと心地よい読了感。 もっと主人公が80代の女性に恋焦がれる感じの内容かと思ってたけど、これはこれで良い。 鈴さんの活躍と当時の背景が、リアルで誰かモデルがいるのかと思ってしまった。 鈴さんがなんとも素敵。 長崎の被曝も、無知でありながらも鈴さんのアカデミー賞を受賞した際に読もうとした原稿に心が震えた。
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切ない恋に苦しんでいた大学院生の岡田一心は、 ハリウッドで活躍した伝説の女優「和楽京子」と 出会った。一心は、気がつけば、彼女のことばかり 考えていて…。
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晩年の大女優と交流を持った一人の誠実な青年。 二人が恋について語り合う。 「恋心というのは嫌われたくないと思う気持ちであると。そして愛するというのは嫌われてもいいと思う気持ちじゃないだろうかと。」 一番心に残った文章でした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
修一先生の書いた恋愛小説。 これはまた新鮮。 一心くんは自分の恋愛感、家族感などの感性も鈴さんのおかげで見つめ直すことが出来た。 また、鈴さんも原爆体験から持ち続けていた友情や向上心を一心くんのおかげで気付くことが出来たのではないか? エピローグ、全然違う場所に立つ彼の心には鈴さんの遺した一本筋の通った生き様がある意味を持っていたのでは?
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今は引退した伝説の女優「鈴さん」の元に資料整理のアルバイトに入った大学院生・一心。鈴さんと過ごす日々で、切ない恋の苦しみと、妹を失って以来抱えていた心の空洞を消化していく物語。 50歳以上も年上の鈴さんに、恋心に似た何かを抱く一心の優しく繊細な心模様が丁寧に描かれる。 まず、鈴...
今は引退した伝説の女優「鈴さん」の元に資料整理のアルバイトに入った大学院生・一心。鈴さんと過ごす日々で、切ない恋の苦しみと、妹を失って以来抱えていた心の空洞を消化していく物語。 50歳以上も年上の鈴さんに、恋心に似た何かを抱く一心の優しく繊細な心模様が丁寧に描かれる。 まず、鈴さんの持つ魅力に惹かれる。そして、彼女が最後まで心に秘めていた親友・佳乃子ちゃんとの思い出に涙が溢れる。 ミス・サンシャインというタイトルの表す残酷すぎる意味。 長崎出身の作者ならではのメッセージが深く静かに胸に沁みてきて、静かにもの思う読後でした。 背表紙が、タイトル「吉田修一」、作者「ミス・サンシャイン」のような位置に配置されているのが面白い。その意図は?
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