真夜中のマリオネット の商品レビュー

知念実希人(著者)

2022/05/13

読後タイトルを噛み締める。マリオネット以上でも以下でもなかったのだろうと思うと、生来のものが環境によって増幅された冷酷さが際立つ。ところどころ登場人物の態度や感情の変化に違和感を覚えるところはあるが、パズルのピースのように嵌っていく流れは読み進めやすかった。

2022/04/22

殺害後遺体をバラバラにする「真夜中の解体魔」に婚約者を殺された救急医・秋穂。交通事故で重傷を負い運ばれてきた患者はその容疑者だった。復讐を考える秋穂に彼は自分が罠にかけられたと訴える。私が救ったのは、天使か、悪魔かー帯の煽りが終始付き纏うクライムサスペンス。マリオネットは誰か、操っているのは誰か、正直登場人物だれもに思い入れできなかったのだが、一気に読まされた。…ふっと息を抜いたとき、一度嵌ったと思い込んでいたピースが一瞬で別の絵を描いてカチカチとはまる。やってくる寒気に、納得しながらも私も叫ぶ。待って！

2022/04/20

婚約者を殺人鬼｢真夜中の解体魔｣に殺害され悲しみの癒えないまま復職した救急医の小松秋穂が働く豊洲の臨海第一病院にバイクの自損事故で搬送された重症患者を秋穂の処置で死の淵から救うが、その美少年の患者石田涼介は殺人鬼｢真夜中の解体魔｣だった。秋穂は復讐を誓い彼の主治医となる。涼介に近寄った秋穂だが自分は冤罪だと言う。
秋穂は思い込みが強すぎて信念がブレまくり違和感があり美少年設定も辟易する。幾度のミスリードも最初から最後までこの決着以外考えられないストーリー展開で期待していた分残念だった。
★★✩✩✩ 2.0

2022/04/20

連続殺人気鬼の容疑者とされる美しい少年と婚約者を殺された女医が真相を追うお話。

よくある話。
展開も遅く同じ内容を繰り返してページ数を増やしている印象。
無理筋な設定に疑問多し。
時々医学用語を入れ込んでおけばいいかな感が伺える。

2022/04/19

最後まで真相が明かされませんでしたが、まあそういうオチだよね、っていう感じのお話でした。

昨今、(ドクターＸとか、上野樹里とか、浜辺美波とか)女医さん系のTVドラマが多いし、だいだい、ジャニーズ系の美少年男優さんが出てきててたりするので、なんとなく映像が浮かぶ感じのストーリー展開でもあり、サクサク楽しめました。

2022/04/09

話はとてもおもしろくてサクサク読んでしまったけど、ちょっとリアリティに欠けるというか…絶世の美少年と彼の命を救った美人救命医の会話もドラマのセリフのようで大袈裟な感じがしてしまった。ラストはそうなるよな～というやりきれない小説ならではの終わり方だったけど、現実ではアウトでしょ！

2022/04/07

続きが気になる展開はお見事。ラストはそうなってほしくないという方向に行ってしまって後味が悪くなり、星を一つ下げた。

2022/04/07

時が進む中、状況が色々変化し、誰が真夜中の解体魔か分からない時私だったらどうするかを考えてしまいました。

2022/04/06

登場人物のうすっぺらさ！！！救急の女医、捜査一課の刑事、歌舞伎町の女装のマスター、過酷な場所で経験つんでますって顔してるけど、薄っぺらくてペラペラ。薄っぺらいけど、憎めないみたいなこともなく、頭の悪さにただただ嫌悪感わく。知念さん、面白い作品はおもしろいけど、人が薄っぺらくて何の魅力も感じなかった作品もちょいちょいあり、当たり外れがあるかなあ。

2022/04/03

小松秋穂31歳は救急医です。
石田涼介という中性的な美しい少年がバイクの事故で救急搬送されてきます。
そこへ、警視庁捜査一課の殺人班の美濃部と深川署の倉敷という二人の刑事がやってきて、涼介こそが世間を騒がせている三人を殺して解体した連続殺人犯『真夜中の解体魔』であるといいます。

なんと、秋穂のひそかに婚約していた医師の荒巻一輝も『真夜中の解体魔』に殺され婚約指輪をしていた左手の薬指を持ち去られていました。
秋穂はひそかに涼介を自分の手で毒殺しようとしますが、それに気が付いた涼介が「殺してもいいが自分は犯人ではない」と言い、秋穂も涼介が犯人ではないことを徐々に確信していきます。
涼介の為と、自分が亡き婚約者への本当の復讐をする為に真犯人を涼介とともに探し出そうとします。
涼介は秋穂のことを「ママと同じように特別な人だ」と言い出します。
まず、涼介の恋人の雪絵が殺された時間の涼介のアリバイがみつかりますが、証明できる人物は殺されてしまい…。

真犯人が見つかりそうになる度に「やっぱりあいつが犯人だ！」と何度も思い、二転三転し、作者の見事な手腕に騙されました。
最後の結末はなんだか、消化不良をおこしたみたいで、眩暈がするような後味でした。