赤と青とエスキース の商品レビュー
赤と青とエスキース 著作者:青山美智子 発行者:PHP研究所 タイムライン http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698 傑作連作短篇、2021年本屋大賞2位「お探し物は図書館室まで」の著作青山美智子さんの新境地。
Posted by
タイトルに全てが凝縮されていると感じる。 出会い、関わり方、人生とは何か、読了後に自らの足跡を振り返りたくなるそんな作品と思う。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ポンポンと気持ちいいくらいの伏線回収に、読んでいるページの指を挟んで前のページのその文章を探すのに忙しかった。青春時代、すっ飛ばして50代の2人の姿が彼ら目線で語られていたけど、その間の2人を他者から見た図もよき。ハッピーエンドで気分もよい。
Posted by
引き寄せられるかのように出会った2人から素敵な絵が生まれる。 そしてその絵は、人を惹きつける。 出しゃばらずに絵を引き立てる額縁がまた魅力的だ。 まるで額縁に喩えたような穏やかなゆらぎ、飽きない温かみを全体から感じた。 四章まであるが、エピローグまで読みきってから良さがわか...
引き寄せられるかのように出会った2人から素敵な絵が生まれる。 そしてその絵は、人を惹きつける。 出しゃばらずに絵を引き立てる額縁がまた魅力的だ。 まるで額縁に喩えたような穏やかなゆらぎ、飽きない温かみを全体から感じた。 四章まであるが、エピローグまで読みきってから良さがわかる。 人生をどこからでも、どんなふうにでも新しく始めることができる。 …ということばが胸に沁みた。
Posted by
35頁 『生命力って、生きる力じゃなくて、生きようとする力のことだよ。』 大好きな言葉になりました。
Posted by
この人の作品を読むのは、お探し物は図書館までに続き2作品目だが、マンガのようにどんどん伏線が回収されていくのがなんとも気持ちいい。 今作も4章構成で、それぞれの章に登場する人物に関するストーリーが読み進めていくうちにどんどん鮮明になっていく。 最後のエピローグでは全てのストーリー...
この人の作品を読むのは、お探し物は図書館までに続き2作品目だが、マンガのようにどんどん伏線が回収されていくのがなんとも気持ちいい。 今作も4章構成で、それぞれの章に登場する人物に関するストーリーが読み進めていくうちにどんどん鮮明になっていく。 最後のエピローグでは全てのストーリーが繋がり、気持ちよく終わった。
Posted by
青山さんの作品は、大きな出来事があるわけではないが、人とのつながりを感じる。 読みながら、人とのつながりがどうなっていくのか、ワクワクドキドキしました。 赤と青!エスキース!最後には、ほーっと、余韻に浸れます。 いつも思うけど、読み返すとなお良し!
Posted by
美しい愛と一枚の絵の物語。 なんだけど!こんな繋がり方?!えー!まさかの! …と、感動モノの伏線回収。 構成が素晴らしすぎる。 さすが青山さん…。赤と青の…そういうことだったのか。 本当に良いお話だった!
Posted by
第1章の冒頭 「始まれば終わる」の書き出しを読んで、読みたい!と心を持っていかれた。 前に読んだ綿矢りささんの『蹴りたい背中』の冒頭「さびしさは鳴る」が頭に浮かんだ。この書き出しには衝撃を受けてて、今でも忘れられない大好きな一文。きっといいお話に違いないと思えた。 ただ、...
第1章の冒頭 「始まれば終わる」の書き出しを読んで、読みたい!と心を持っていかれた。 前に読んだ綿矢りささんの『蹴りたい背中』の冒頭「さびしさは鳴る」が頭に浮かんだ。この書き出しには衝撃を受けてて、今でも忘れられない大好きな一文。きっといいお話に違いないと思えた。 ただ、恋愛ものは最近あまり興味が持てずにいて、昔は手に取るのは逆に恋愛ものばかりだったのに、あー、悲しい限りよって思ってたんだけど、一章の“金魚とカワセミ”が思いのほかグッときて、まだまだ楽しめる気持ちが残っていることにホッとする。まさに自分の感受性くらい自分で守ればかものよだ。恋愛ものもたまには読もうと誓う。 「私は…私は、自信もないくせに見栄っ張りで、もう若くもなくて、それなのにいつまでも未熟で」 彼はふっと、おもしろいことを聞いたように笑った。「奇遇だね。俺もまったく同じだ」(略)彼が私に与えてくれていたのは、ただそばにいるという何よりも深い愛情だったのに。 大事なものは近くにありすぎて気付けずにいてしまうことがある。些細なことが、何気ないことが本当はすごくありがたいことだったり。 あーー、恋するっていいなと久しぶりに思えました。ありがとうございます。
Posted by
青山さんの最新作!エスキースとはフランス語で「本画を描く前の構想」のこと。メルボルンで画家の卵が描いた一枚のエスキースを発端として紡がれる4つの物語+エピローグです。すべての物語で赤と青の対比が描かれています。 青山さんの新境地と言われている今作ですが、確かに今までの作品に比べ...
青山さんの最新作!エスキースとはフランス語で「本画を描く前の構想」のこと。メルボルンで画家の卵が描いた一枚のエスキースを発端として紡がれる4つの物語+エピローグです。すべての物語で赤と青の対比が描かれています。 青山さんの新境地と言われている今作ですが、確かに今までの作品に比べるとちょっと大人っぽかったです。でもやはり青山さん、とても読みやすく、人と人との縁をテーマとしたハートフルなところは変わらず、さらにちょっとリアルなドラマチックさを加えた感じでした。 仕掛けがあるという触れ込みだったので、いろいろ勘ぐりながら読んでいたんですが…エピローグですべての種明かしがされ、なるほど!と唸ってしまいました。 今作の装丁も素敵ですね〜。正直、水彩画でペインティングナイフ⁈と思ったんですが、表紙に使われている水彩画のシャープな白い線や色の濃い線はペインティングナイフで描かれているようですね。お話に出てきたエスキース、見てみたいです。カワセミのブローチも素敵。青山さんのインスタで、たぶん同じものを青山さん自身が身につけてらっしゃるのを発見して、おっ!となりました〜。
Posted by