赤と青とエスキース の商品レビュー
赤と青、二つの色がさまざまな運命の巡り合わせによって綺麗な紫になっていくような心が温かくなる一冊だった。 混ざり合って一色になったり、2色に分かれてしまったり、また一色に戻ったり。人生は何度でも自分のいいようにやり直せる。そんなことを教えてくれた。
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プロローグと、赤と青を感じさせる四章の本編、そしてエピローグの連作短編集。 青山さんの本は数冊しか読んでいないが、どれも連作短編集で 登場人物たちが相互に関わり合っているので、 今回もそうなのかなと予感しながら読んだ。 『赤鬼と青鬼』はどう関わっているのだろう? それにしても、赤...
プロローグと、赤と青を感じさせる四章の本編、そしてエピローグの連作短編集。 青山さんの本は数冊しか読んでいないが、どれも連作短編集で 登場人物たちが相互に関わり合っているので、 今回もそうなのかなと予感しながら読んだ。 『赤鬼と青鬼』はどう関わっているのだろう? それにしても、赤と青にこだわるのだなと思いつつ、 エピローグまで読み、 「そういうことかー!!!」 これは事前情報なしに読んだ方が、 一気にいろんなことが氷解して感動もひとしおになると思う。 女性を描いた1枚のエスキース。 それは、その人の一時を切り取り、その後も変わることはないが、 人は年を取り、取り巻く環境も変わっていく。 「変わらないもの」と「変化していくもの」が 美しすぎるほどに、描かれていると思った。 表紙も内容と一体化して素敵。
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この本を読んでいる時間がとても心地よく、気持ちがやさしくなっていくようでした。 一度きりの人生を大切に丁寧に生きていこうとあらためて思いました。 オーナーの『思い切り生きちゃだめ!」の言葉にはたとしました。 本を読んでいるのに、赤と青が鮮明に見えてきて、本当に美しかったです...
この本を読んでいる時間がとても心地よく、気持ちがやさしくなっていくようでした。 一度きりの人生を大切に丁寧に生きていこうとあらためて思いました。 オーナーの『思い切り生きちゃだめ!」の言葉にはたとしました。 本を読んでいるのに、赤と青が鮮明に見えてきて、本当に美しかったです。
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キレイなお話でした。まったく関連のない短編が一枚の絵で繋がっているのかと思って読み進め、最後に全てが明らかになる驚きと読後の爽やかな感覚がよかった。もう一度最初から読み返したくなり、実際に読み直した。赤と青の色彩イメージも素敵な世界観をより鮮やかに感じさせてくれる。
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最後驚きの真実があり、読み返したくなる本と聞いて、最後までワクワクしながら読んでいましたが、本当に驚きました。本を読んでいてよかったなと思う作品でした。
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エピローグできちんと伏線回収されていて、きれいに読めた。でもなんだろ、作り込まれすぎてるようで、ぐっとこなかった。 主役に対して、好きにも嫌いにもならないっていう本は、星少ないかも。個人的な、ただの好み。
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エスキース 下絵 オーストラリアの2人の恋人の間に生まれたその絵は紆余曲折を経て2人に戻る 穏やかな小説
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短編集かと思いきや、レイとブー、赤と青、茜と蒼。 そう繋がってたかぁ。 期間限定の恋だったはずが… 今までの青山さんにはなかった感じでしたが、また読み返したくなるような、素敵なお話でした。
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最近、本当に余裕がなくて、自分が何をしたいのか分からなくて、就活も勉強も目の前のことから逃げるために色々な理由をつくって目を背けてきて、そんな自分が嫌で辛くなって。毎日、モヤモヤしてました。そんな時に読んだ本。分からないけど、温かい気持ちに包まれて、今までの人との繋がり、思いがけ...
最近、本当に余裕がなくて、自分が何をしたいのか分からなくて、就活も勉強も目の前のことから逃げるために色々な理由をつくって目を背けてきて、そんな自分が嫌で辛くなって。毎日、モヤモヤしてました。そんな時に読んだ本。分からないけど、温かい気持ちに包まれて、今までの人との繋がり、思いがけない出会い、機会が今の自分を作っていて、そういうものに改めて気づかせてくれたような感覚。最後のエピローグ、やられた、と思いました。どこまでも美しく、温かい物語です。図書館で偶然手に取ったこと、この出会いに感謝します。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
青山美智子さんの一つの絵画、エスキースを題材にした物語。エスキースを中心に、画家となったジャック、その最初の革新を与えた女性のレイと、紹介した彼のブー。レッドとブルーという2人が織りなすその後の人生を時を経て、異なる物語から浮き上がらせていく。言葉では言えないくらいの幸せ、そういう瞬間を、絵が残していた。 ガバンに木炭で描くそのスタートのドキドキ感や、そこからスッと色を入れていく感じは、絵に愛情がある人であればきっと感じることでもある。直接の表現はないけれど、ナイフで書いていく手法もまた描いていく過程でやってみたことがあったけれどすごく筆とは違う趣がある。油であればおそらく1日にたった1時間。面倒だなと思う時もあったけど、静かで、そして絵というものに没頭する時間がアトリエの中ではあったよな、、、と思い出し、とても切ない気持ちになった。もう、連絡とっていないけれど、先生元気なんだろうか。 物語の展開は、エスキース、ジャックの描いたレイの絵とともにある。日本に渡ったその絵が、幾つもの運命の中で人と人とを結びつけていたことを、絵だけが知っている。
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