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星を掬う の商品レビュー

4.2

670件のお客様レビュー

  1. 5つ

    258

  2. 4つ

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  3. 3つ

    101

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2021/11/11

この本が少しでも気になって、引っかかるなら読んでほしい。過去に母親といざこざや許し難いことが起きた人には是非。この中に何か見つかるかもしれないです。

Posted byブクログ

2021/11/09

⭐︎52ヘルツ〜の衝撃でハードルが上がっている中、さすがと思わせる作品。単行本奮発した甲斐ありました。母と娘の絶妙な難しさ、色んな生き辛さや苦しみを詰め込み、それでも人との繋がりの温かさも感じられる素晴らしい作品。また読み返したいです。

Posted byブクログ

2021/11/09

苦しくて痛くて涙が出たのは初めてでした 暴力の表現がこんなに直接的に書いてあるものを初めて読んだから、本当にしんどくて、どんどん物語の中の人になっているような感覚で、2日とかからず読み終えました 捨てた人、捨てられた人で考え方は違うし 捨てられた母と捨てられた娘でも全く捉え方...

苦しくて痛くて涙が出たのは初めてでした 暴力の表現がこんなに直接的に書いてあるものを初めて読んだから、本当にしんどくて、どんどん物語の中の人になっているような感覚で、2日とかからず読み終えました 捨てた人、捨てられた人で考え方は違うし 捨てられた母と捨てられた娘でも全く捉え方が違う 同じ人なんかいないと改めて思ったし、自分の人生は自分のものなんだと私も心に言い聞かせた本でした

Posted byブクログ

2021/11/08

面白かったけどラストに向かうまでの設定がしんどい…家族を鎖にしちゃいけないって言葉がズシリとくるお話でした。

Posted byブクログ

2021/11/08

吐き気がしそうな悪意のオンパレードと不幸比べ。毒に当たり、途中放り出したくなるも最後は光も。「家族や親って言葉を鎖にしてはダメ。家族という繋がりの前に“自分がいる。自分の人生がある”」そうなんだけど、そんなに強くは生きられません。歳のせいか、辛い物語はもういいかな…

Posted byブクログ

2021/11/23

親は子供の幸せを願い、自らの良かった経験は真似させ、悪かったことは反面教師として違うことをさせる。そしてそれは自分の経験則による「幸せに生きる選択」だと信じそれを子供に強いて、子供の自由な考えや想い、気持ちをないがしろにし、愛する子を縛り付けてしまっているんですね。 自分の身に置...

親は子供の幸せを願い、自らの良かった経験は真似させ、悪かったことは反面教師として違うことをさせる。そしてそれは自分の経験則による「幸せに生きる選択」だと信じそれを子供に強いて、子供の自由な考えや想い、気持ちをないがしろにし、愛する子を縛り付けてしまっているんですね。 自分の身に置き換えると本当にそんな子育てだったなと反省していますし、子供たちに申し訳なかったと遡ることのできない罪を感じてしまいます。 この作品は元夫に暴力を振るわれお金をむしり取られる娘の千鶴と、その母であり離婚後にシェアハウス(?)の所有者である聖子、この母娘を中心にした物語。 人には想像できない辛い過去があり、それにより今の性格や行動、そして抱く想いが形成されていて、はじめは「この人は理解出来ない、自分とは合わない」と思っていても、そのバックグラウンドを理解すると考えが一変することが分かります。もっと言うと、そういう背景があることを知らずに自分の感情だけで好き嫌いを判断することは「自分の想像力の無さ」を感じるべきなんだと考えを改めさせられました。 本屋大賞を受賞した前著も良かったですが、この作品も期待以上の内容で本当に楽しめました。

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2021/11/04

どんな男性を選ぶのか、は生い立ちと関係あるのだろうか…それとも、不幸の象徴として描きやすかった??親子関係が破綻した人達の物語。若年性認知症の話も読んでいて辛くなりました。過度に離れるのも、入れ込み過ぎるのも、不安定さ故なのかな。読後はあまり私は良くなかったです。作品としては読み...

どんな男性を選ぶのか、は生い立ちと関係あるのだろうか…それとも、不幸の象徴として描きやすかった??親子関係が破綻した人達の物語。若年性認知症の話も読んでいて辛くなりました。過度に離れるのも、入れ込み過ぎるのも、不安定さ故なのかな。読後はあまり私は良くなかったです。作品としては読み応えもあり、イライラしたり、同調したり、と楽しめました。結局は誰もが少し歪んでいたと思います。DV男は論外ですが。

Posted byブクログ

2021/11/04

「普通」の母娘関係が築けなかった人たちの再生のお話。DVに若年性認知症・・。重くて辛い内容でした。 ここで描かれる母と娘の関係とまではいかなくても、程度の差さえあれ、葛藤はあると思う。お互いを尊重し合いながら、個の人生に過剰に入り込まないのって難しい。作中に何度も出てくる「私の人...

「普通」の母娘関係が築けなかった人たちの再生のお話。DVに若年性認知症・・。重くて辛い内容でした。 ここで描かれる母と娘の関係とまではいかなくても、程度の差さえあれ、葛藤はあると思う。お互いを尊重し合いながら、個の人生に過剰に入り込まないのって難しい。作中に何度も出てくる「私の人生は私のもの」。それは、相手のことを尊重してが前提だと思った。その点については疑問が残りました。 私も母ときちんと向き合えているのかな? 数々の思い出や思いがあるけれど、後悔しないようにその思いを掬っていこう。町田さん、圧巻!!

Posted byブクログ

2021/11/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

昨年の本屋大賞受賞作「52ヘルツのクジラたち」に続き町田さんの作品は2冊目の読了です。 個人的には「52ヘルツのクジラたち」より断然好きです。 すれ違った母と娘。 本作の主人公はそんな娘・芳野千鶴。 幼くして母に捨てられて、家族を失い、結婚した旦那からはDVに... 辛い人生です(TT) 元旦那から逃げようと行き場を失くした千鶴は、ひょんな事から母の娘だと名乗る恵真と出会い、母と恵真が暮らすハイツで生活することに。 しかし、再開した母は若年性アルツハイマーにおかされているという悲しき現実。 同じハイツの同居人で母の介護や家事を一手に引き受ける彩子。 恵真も、彩子も、辛く悲しい過去を持つ。 そこに訪ねてきたのが彩子の娘・美保。 16歳の美保は妊娠しており、相手(彼氏)に逃げられ、自分を捨てた母(彩子)に今までのお詫びとして自分の面倒をみろと迫る。 それぞれが辛い過去を引きずりながらも共同生活を送る日々は千鶴の元旦那(弥一)が突如現れたことで一気に佳境へ。 弥一から大切な娘を守るために身を挺した母(聖子)は千鶴と恵真の背中を押し「いきなさい、ふたりとも!」と叫ぶ。 病におかされ、記憶も定かではなくなってきている母(聖子)は、ここぞというタイミングでアルツハイマーであることを疑ってしまうような言葉を発する。 「いきなさい」→「行きなさい」 「いきなさい」→「生きなさい」 誰かの人生を生きるのではなく、自分の人生を生きる。 心に残る一冊となりました。 説明 内容紹介 町田そのこ 2021年本屋大賞受賞後第1作目は、すれ違う母と娘の物語。 小学1年の時の夏休み、母と二人で旅をした。 その後、私は、母に捨てられた――。 ラジオ番組の賞金ほしさに、ある夏の思い出を投稿した千鶴。 それを聞いて連絡してきたのは、自分を捨てた母の「娘」だと名乗る恵真だった。 この後、母・聖子と再会し同居することになった千鶴だが、記憶と全く違う母の姿を見ることになって――。 著者について 町田そのこ 1980年生まれ。福岡県在住。 「カメルーンの青い魚」で、第十五回「女による女のためのR-18文学賞」大賞を受賞。2017年に同作を含む『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』でデビュー。他の著作に『ぎょらん』『コンビニ兄弟―テンダネス門司港こがね村店―』(新潮社)、『うつくしが丘の不幸の家』(東京創元社)がある。

Posted byブクログ

2021/11/02

町田そのこさん初読みですが、図書館で予約一番でこの本を受け取った時、薄いブルーの表紙に『星を掬う』というタイトルがあるのを見てなぜか心ときめきました。とても綺麗な表紙です。 物語は母と娘でした。 DVの夫弥一から逃げる娘の千鶴は小学一年生の夏に母と旅行した後に母の聖子に別れを告...

町田そのこさん初読みですが、図書館で予約一番でこの本を受け取った時、薄いブルーの表紙に『星を掬う』というタイトルがあるのを見てなぜか心ときめきました。とても綺麗な表紙です。 物語は母と娘でした。 DVの夫弥一から逃げる娘の千鶴は小学一年生の夏に母と旅行した後に母の聖子に別れを告げられ捨てられて、父と祖父母と暮らしていましたが、皆他界して、一人で働きながら逃げていました。 母親の聖子は50歳になる前に若年性の認知症を発症していました。症状はかなり酷いものです。 そんな二人が再び芹沢恵真というもう一人の聖子をママと呼ぶ美容師によって22年ぶりに再会します。 そして、そこには彩子さんという40代女性も一緒に暮らしていて彩子さんの実の娘の17歳の妊婦の美保も合流します。 我がまま放題の美保とおろおろする彩子。 母に近づきたい千鶴と病を抱え何を考えているかよくわからない聖子でした。 そしてそこへ千鶴のDV夫の弥一が乗り込んで来ますが、その時の聖子の対応はまさしく真の母でした。 千鶴は最初に自分の方が何気ない言葉によって母に捨てられたと思う前に自分が母を傷つけていたことに気づきます。 22年ぶりの再会のせいか、何か他人行儀な母娘だなという感じがしました。 私も父は早くに亡くしたので親は母しかいません。 うちは本当にいい意味で友だちみたいな友だち母娘だと思います。あまりにいい母娘関係なので、母に何かあったとき、私は果たして星を掬うことができるのかと思いました。 本文より 印象的だった言葉 出会えたからには大事にしたい。 せっかくなんだから寄り添いたい。 無理に近づこうとはするな。 誰かを理解できると考えるのは傲慢で、寄り添うことはときに乱暴になる。 大事なのは、相手と自分の両方を守ること。 相手を傷つける歩み寄りは迷惑でしかないし、自分を傷つけないと近づけない相手からは離れること。

Posted byブクログ