星を掬う の商品レビュー
千鶴の感情の表現がとても人間らしくて、こう思ってしまう時もあるよね、、ってすごい感じた。 若年性認知症、、忘れてしまう病気。本人ももちろん辛いけど、それを支える人たちは本当に覚悟と自分の心を守る術をちゃんともっておく必要があると思った。
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母(聖子)に捨てられた千鶴、男性不信の恵真、娘(美保)に捨てられた彩子、みんなそれぞれにトラウマがあり乗り越えていく話。 捨てた側の辛さというものもあって決して片方だけが傷ついた訳ではない。 千鶴の元旦那が本当に酷すぎて… そして美保にもイラつかされたし、まさかの彩子にもイラつい...
母(聖子)に捨てられた千鶴、男性不信の恵真、娘(美保)に捨てられた彩子、みんなそれぞれにトラウマがあり乗り越えていく話。 捨てた側の辛さというものもあって決して片方だけが傷ついた訳ではない。 千鶴の元旦那が本当に酷すぎて… そして美保にもイラつかされたし、まさかの彩子にもイラついた。 この話もとっても良かった◎
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
【あらすじ】 芳野千鶴はDVで別れた夫・弥一からお金をとられており、ラジオの企画の賞金目当てで「母との夏の思い出」を応募すると準優勝で5万円を手にする。母である聖子と小学1年生の千鶴は夏休みに1ヶ月旅をした。母ととまっていた宿に、父と祖母が来て千鶴を連れて帰り、それ以来母親とは会えていなかった。ラジオを聞いていた芹沢恵真(親を早くになくし、容姿に優れていることで嫌な思いも沢山していて男性が苦手な美容師)は聖子に親代わりで育ててもらっており、千鶴と聖子を会わせたいとラジオ局の野瀬に連絡をする。 聖子と恵真は聖子が譲り受けた元社員寮「さざめきハイツ」で暮らしており、そこで聖子と千鶴は親子の再会をはたすが聖子は認知症を発症しており険悪な再会となった。ハイツの家事を担当している九十九彩子は義母になつく娘・美保や義母とうまく関係を築けず離婚して介護施設で働いていたところ、聖子が家政婦をしていた家主がその施設に入所したことで友人となりハイツに住むようになった。 千鶴と聖子、千鶴と恵真、彩子と美保(妊娠するが夫に逃げられ、再婚した父親からは勘当され、母・彩子にお金をせびりにハイツに来る)、恵真と結城(過去に強姦目的で車でさらわれそうになってた恵真を救い、今は個人病院の医師として聖子をサポートしている)、それぞれハイツで生活していくなかで関係が改善していき、美保があげたSNSで弥一に居場所がバレて見つかるも、 母親や近所の人達に助けられる。聖子は母親に「違うでしょ」と言われないように自分を抑えて生きていたが、子供の千鶴にも同じように自分を押し付けてしまうかもしれないという不安があり、千鶴を歪めないよう苦しめないように離れる選択をとったのだった。 【感想】 弥一が暴力的でしつこいし、内容が重いので再読もないでしょう。このような家庭環境の人もいるだろうしDVやお金、性被害に困っている人も沢山いるだろうから色々と考えさせられるし、親子のわだかまりが溶けていくシーンでは泣けたので小説としての評価は星プラス1。 52種類のクジラのクッキー、ユーモアあり。
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・親だとか子供だとかそういう自分にある肩書きなんて気にせず、人は「自分」を一番大切にするべきだし、していい。 ・どうにかしていいのは自分の人生だけだから、自分のエゴで他人の尊厳を奪ってはいけない。 ・「わたしの人生は、わたしのものだ!」
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つらい部分が多い作品でしたが、最後は温かな気持ちになりました。 『星を掬う』という題名もとても素敵だと思いました。
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読んでてとにかく苦しい…そんな本でした。 母娘の関係って難しいものだと、改めて感じた。 捨てる側、捨てられる側、双方で色んな思いがあるのだろうけど ◉なんでそんなに不器用なのか ◉なんでそんなに素直じゃないのか ◉なんでそんなに仮面を被るのか ◉頼ることは甘えじゃないだろう って...
読んでてとにかく苦しい…そんな本でした。 母娘の関係って難しいものだと、改めて感じた。 捨てる側、捨てられる側、双方で色んな思いがあるのだろうけど ◉なんでそんなに不器用なのか ◉なんでそんなに素直じゃないのか ◉なんでそんなに仮面を被るのか ◉頼ることは甘えじゃないだろう って気持ちになった。 家族なんだから依存し合うものって考えが、おかしいのだろうか…娘がいるので、不安を覚えた。 本書では母娘に父が関与できておらず、父って無力なものだろうか…と思うと辛くなる。ここではクズのような男が多かったわけだが… 当然、男が立ち入れない領域があるとは分かりつつ。 我が子はまだ小さいこともあり、娘に掬い取られてもらえるような輝いた星となる思い出を創っていきたいと、前向きに捉えることとした。 そこに少しでも私が登場してくれれば… 親の介護など踏まえ、とにかく色んなことを考えさせられたし、考えることから逃げないでおこうとの思い。 私への影響度が大きかった意味での高評価。
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ひとは生きていれば「母」とか「子」とか,いろんな役割を与えられる。でもその前に,「自分」という役割が最優先されることが大切なんだと思う。難しいけど…
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これはキツい 母に捨てられた娘が母と再会し、また暮らし始める 女性だからといって、母だからといって 優しい聖母でいられるわけがない 母にも、色々な面があって、感情があって、自分を大切にしたい気持ちがあり、自分の考え方があり、母にも母親がいた 物語では理解できるのに自分の母に対...
これはキツい 母に捨てられた娘が母と再会し、また暮らし始める 女性だからといって、母だからといって 優しい聖母でいられるわけがない 母にも、色々な面があって、感情があって、自分を大切にしたい気持ちがあり、自分の考え方があり、母にも母親がいた 物語では理解できるのに自分の母に対しては、無償の愛を、無尽蔵の愛を求めてしまうのはどうしてなんだろう 現実は、物語のようにうつくしくはいかない ハッピーエンドとはいかない けれど、物語の中に入りこむことはできる
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ずっと辛い現実があって、どこまで続くんだろうって思うくらい悲しい話が次々とあったけれど、いろんな事が起きるたびに主人公の心に変化が自然と感じられ、成長していく話だった。 最後は本当に感動した。この話に綺麗事なんて一切なかったからこそ、温かさがすごくリアルで、人間の優しさが心地よか...
ずっと辛い現実があって、どこまで続くんだろうって思うくらい悲しい話が次々とあったけれど、いろんな事が起きるたびに主人公の心に変化が自然と感じられ、成長していく話だった。 最後は本当に感動した。この話に綺麗事なんて一切なかったからこそ、温かさがすごくリアルで、人間の優しさが心地よかった。 主人公は奥手でなかなか発言に感謝など出さないけれど、みんながそれぞれの優しさをもってたからこうなれたんだって思う。 結局、各々の本心を知ったのは、登場人物よりも読者の自分たちなんじゃないかなって思わせられる本だった。
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この方の作品は、繰り返し似たような登場人物、似たような考え方が出てくるように感じる。それでも、どっぷり浸りながら読めてしまいます。つまり、面白くて(面白いというのは適切な言い方ではないかもしれないけど)あっという間に読んでしまいました。
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