星を掬う の商品レビュー

町田そのこ(著者)

2023/12/20

人はどこまでも自分勝手。ただ、自分のしたいようにするのが行き過ぎると、関わる相手を傷つけたり縛ったりしてしまう。
相手を大切に、相手の気持ちを考えた行動が、裏目に出ることもある。大切にしたい人とは、本心を話せて、相手を尊重できる関係でいたい。

2023/12/17

いろいろな母娘、家族の関係性。
思いがけず昔に分かれた母と共に暮らすことになる主人公の募る母への恨み辛みと母に求める想い。
その母もかつては誰かの娘であり…そこにも母娘関係がある。

主人公の上手くいかない人生をすべて過去の母親のせいにする生き方には冒頭イラッとしましたが、母親の聖子さんの生き様は好きでした。
若年性アルツハイマーとなった自分の人生も最後まで自分のものだと。尊厳をなくして家族の鎖に縛られる事を良しとしない潔さがかっこいいです。

最後はきれいにまとまりすぎかもですが、娘も母もそれぞれの人生を生き、お互いに思いやり、心穏やかに過ごせるのであれば理想だと。良いお話だったなぁと一気読みでした。

2023/12/17

読みながら私もこの物語の世界に入り込んでいました。
冒頭から始まる芳野千鶴の人生が印象的です。（途中感情移入をし過ぎて胸がしんどくなりました）

最初は自分の殻に閉じこもっていた千鶴ですが、恵真との出会いがきっかけで幼い頃に別れた実の母と暮らすことに。しかし、母は完治することのない病に侵されていました。

さざめきハイツの暮らしを経て少しずつ千鶴自身も変わっていきます。

家族とは何か、親とは何かを考えさせられるストーリです。

2023/12/15

捨てた側と捨てられた側。

「成人してからの不幸まで親のせいにしちゃだめ。」

「私の人生は私のもの」←何人かが言うセリフ

2023/12/14

途中何度も深呼吸しながら読み終えた。

星を掬うってどんな意味なんだろうと思ってたけど、意味がわかって涙が止まらない。

2023/12/13

色々考えさせられたし、心に残るフレーズにたくさん出会えた。

自分の不幸を人のせいにしない
自分が可哀想だから、は人を責めていい理由にはならない
自分の人生は最後まで自分がコントロールする
家族より個人という考えもある

2023/12/07

「言ったことは弱者の暴力だ。傷ついていたら誰に何を言ってもいいわけじゃない」
一番心に残りました。
被害者だからって全てを他人のせいにしてはいけない。なかには自分の選択した結果もあるはずなのに、人のせいにすることで責任の所在が曖昧になり、次も同じ選択をしてしまう。
自分の事は自分が決める。これが自分の状況を変える一番の方法だと思う。千鶴だってラジオに投稿したことで人生変わったのだから。
相手を思いやる気持ちをみんなもう少し持てれば、世の中はもう少し平和になれるだろうに。

2023/12/06

ずっと気になっていた町田そのこさんの本を遂に読んだ。読んでいて心が苦しくなる場面が多く、個人的に認知症の描写が読んでいて辛かった。

2023/11/30

何歳になっても、自分を見つめ直し、相手を尊重できる人間はうつくしい
自分の不幸を誰かのせいにしない、飲み込んで前を向く大人になる話

2023/11/29

「52ヘルツの〜」がとても良かったので、立て続けにこちらを。

最終的に、一応すべての問題が解決して登場人物たちは前に進み始めたようだけど、本当にこれで良かったのか……？と私は読後もモヤモヤ。