星を掬う の商品レビュー
良かった。自分と母、自分と娘の関係を時々思い浮かべたりしながら読んだ。女同士だからなのか、難しい時もある。 つらい部分もあったけど、 最後はとても暖かい気持ちになれた。
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昔捨てられた母親と、同居することになる千鶴。 最初の千鶴はあまりにもボロボロすぎていたたまれない感じでしたが、母親や同居人と関わっていく中で徐々に変化していきます。 心の傷は治りきるということはないだろうけれど、傷を抱えながらも前を向き始める千鶴の描写が良かったです。それを支え...
昔捨てられた母親と、同居することになる千鶴。 最初の千鶴はあまりにもボロボロすぎていたたまれない感じでしたが、母親や同居人と関わっていく中で徐々に変化していきます。 心の傷は治りきるということはないだろうけれど、傷を抱えながらも前を向き始める千鶴の描写が良かったです。それを支える恵真の優しさが凄い。千鶴の母親、聖子からの視点も時々ありますが申し訳程度に感じてしまった。
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町田さんの本は毎回読みやすく、女性の心情がとてもリアルだと思います。 「加害者が救われようとしちゃいけないよ。自分の勝手で詫びるなんて、もってのほかだ。被害者に求められてもいないのに赦しを乞うのは、暴力でしかないんだ」 この言葉に何度も頷きました。
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恵真に救われて、彩子に出会えて良かった。再会できた母は変わり果てていたけど、娘を守ってくれた。もう一度、あの夏の旅行の続きができたらいいなと思った。
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「52ヘルツのクジラたち」に続いて読了。 「自分の人生を、誰かに責任取らせようとしちゃダメ」という言葉に共感しました。そんな人生は上手くいっても楽しくないよね、と常々思っています。 聖子さんのように、我が子には「あなたなら出来る」とエールを送って生きていきたいと思いました。 ...
「52ヘルツのクジラたち」に続いて読了。 「自分の人生を、誰かに責任取らせようとしちゃダメ」という言葉に共感しました。そんな人生は上手くいっても楽しくないよね、と常々思っています。 聖子さんのように、我が子には「あなたなら出来る」とエールを送って生きていきたいと思いました。
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この本は認知症や家族問題、DVだけに決して留まらないメッセージを伝えている 自分の不幸や悩みを周りや環境の所為にしてしまうのは楽なので、モヤの中にいるときに客観的に自分を見つめることが難しい。だからこそ、辛さや暗さを表に出さず懸命に生きている人に対して尊敬の気持ちが湧くし、こう...
この本は認知症や家族問題、DVだけに決して留まらないメッセージを伝えている 自分の不幸や悩みを周りや環境の所為にしてしまうのは楽なので、モヤの中にいるときに客観的に自分を見つめることが難しい。だからこそ、辛さや暗さを表に出さず懸命に生きている人に対して尊敬の気持ちが湧くし、こうありたいと指針になってくれる。 恵真は正にそんな存在で、主人公にとって眩しく見えたのだろう。 主人公が美保の言動によって気付かされたように、私もこの本に目を覚ませと言われた気がした。 失敗しない人間なんていないとはわかっていても隣の芝は青いし、不安感や劣等感が消えることがない。 「私の人生は私のもの」って堂々と言える日は来るのだろうか。 共有する記憶や思い出が忘れられていくのは想像以上に辛くて怖いことなんだろうな
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DVの元夫から逃れ、幼い頃別れた認知症の実母と暮らすことになる千鶴。 両親を亡くし、回りに傷つけられてきた恵真。 義両親と夫に娘を取り上げられた彩子。 DVや介護の問題を絡めながら、母と娘の関係を描いている。 いろいろ辛い描写があって、一章なんて、もう死んだ方がましだと思うんじ...
DVの元夫から逃れ、幼い頃別れた認知症の実母と暮らすことになる千鶴。 両親を亡くし、回りに傷つけられてきた恵真。 義両親と夫に娘を取り上げられた彩子。 DVや介護の問題を絡めながら、母と娘の関係を描いている。 いろいろ辛い描写があって、一章なんて、もう死んだ方がましだと思うんじゃないかと感じるほど酷いけど、そこから生き延びて、少し前向きに生きられるようになって、本当によかった。 恵真が本当にいい子で、彼女がいてくれて、よかったなぁ。みんなの太陽みたいな子だ。
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どうか救いを…と願いながら読み進めました。 生きづらさを感じる登場人物の辛さがひしひしと伝わってきます。 最後まで読み進め、救いがあってよかった。 嫌な奴の描写がうまくて、ホンットにムカつくし許せませんでした。現実にもこんなクソ野郎いるんだよな…とちょっと心が荒んでしまうくらい...
どうか救いを…と願いながら読み進めました。 生きづらさを感じる登場人物の辛さがひしひしと伝わってきます。 最後まで読み進め、救いがあってよかった。 嫌な奴の描写がうまくて、ホンットにムカつくし許せませんでした。現実にもこんなクソ野郎いるんだよな…とちょっと心が荒んでしまうくらい。 途中入る母視点がお気に入りです。 自分の辛さや悲しみを他人のせい、環境のせいにしていてはいけない、自分の人生を生きろ。というメッセージを感じました。 ジワリと重たく、ガツンとくる作品でした。 重たいのに慣れてない私には、読む前にちょっと気合い入れないとかも。
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導入から気が滅入る展開。後半につれ主人公が前向きになっていくので、なんとか読了できた。ぎょらんと同時に読んだが、やはりこちらにも苦手な表現がいくつかみられた。
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またしてもDV男が登場し暴力描写は辛く、置かれている状況はヘビーで救いようがなかったが、話の展開は自然で先が気になりすらすら読めた。 文体は丁寧で美しい。心理描写も見事。 自分に重ねて、なるほどそうだなと思うところも多数。 母親の聖子さんはアドラー哲学?を思わせる考え方かなと…なので終始そちら側に共感できた。娘の千鶴に気づいて欲しいと思いながら読みすすんだ。それぞれの後悔や気付きが登場人物内に直接的でないにしろ、読み手には伝わって、最後は温かい終わりかたで良かった。
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