認知症世界の歩き方 の商品レビュー
認知症の人から見た世界を表現。覚えられない・思い出せない、過去にタイムスリップ・現在との思い違え、言葉の意味やイメージが出てこない、顔がわからない、形や大きさや色の認識が変わる、味覚や嗅覚・身体感覚・内臓感覚の誤作動、あるはずのないもの・いるはずのないものが見える・聞こえる、時間...
認知症の人から見た世界を表現。覚えられない・思い出せない、過去にタイムスリップ・現在との思い違え、言葉の意味やイメージが出てこない、顔がわからない、形や大きさや色の認識が変わる、味覚や嗅覚・身体感覚・内臓感覚の誤作動、あるはずのないもの・いるはずのないものが見える・聞こえる、時間間隔が乱れる、方向感覚を失う、注意をコントロールできない、会計手続きの難しさ。 記憶のトラブルは聞いていましたが、五感や時間・空間のトラブルも起きていたのだと知りました。「ミステリーバス」「トキシラズ宮殿」など上手なネーミングだと思います。共通語になるといいのに。
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認知症当事者の感覚が明瞭にわかる。 専門性はないけど認知症が認知機能の不具合によるものであることがよくわかる。 自閉症、アスペルガーと共通するような感覚もあり、興味深かった。
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当事者へのインタビューを元にした「本人の視点」で認知症を知ることのできる本。 物忘れだけでなく、認知症になると、こうもいろいろな症状がおき得るんだなとよく理解できた。一見意味不明な行動にも理由があり、それを知ることで適切な対応につなげられるのだと感じた。 また、服を着たり、買い物...
当事者へのインタビューを元にした「本人の視点」で認知症を知ることのできる本。 物忘れだけでなく、認知症になると、こうもいろいろな症状がおき得るんだなとよく理解できた。一見意味不明な行動にも理由があり、それを知ることで適切な対応につなげられるのだと感じた。 また、服を着たり、買い物をしたりといった普段の何気ない行動が、結構高度な認知機能のたまものであることを改めて感じた。
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認知症患者を理解するのに良い図書。 認知症患者の行動の原因が理解できれば、 周辺の人が焦ることは軽減できる。
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特養施設オススメの一冊。認知症の症状がある方目線で分かりやすくまとめられている。認知症に初めて向き合う人、既に認知症に悩んでいる人、様々な方に役立ちそう。
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認知症の症状の「なぜ?」に答えてくれる本書。 以前読んだ「ボケ日和」が医師による介護者の立場に寄り添った手引書とするなら、こちらは認知症ご本人に寄り添った1冊と言える。 「なぜ出来ないのか?」「どんな世界が見えているのか?」 理由が分かれば生活の中で工夫をすることができる。工夫...
認知症の症状の「なぜ?」に答えてくれる本書。 以前読んだ「ボケ日和」が医師による介護者の立場に寄り添った手引書とするなら、こちらは認知症ご本人に寄り添った1冊と言える。 「なぜ出来ないのか?」「どんな世界が見えているのか?」 理由が分かれば生活の中で工夫をすることができる。工夫次第でまた出来る事が増えるかもしれない。 そして本人の心のモヤモヤが晴れたら良いなと思う。 そしてどうサポートすればいいのか戸惑う家族にとっても助けとなりうるんじゃないかなぁ。 【記憶のトラブル】 【五感のトラブル】 【時間・空間のトラブル】 【注意・手続きのトラブル】 認知症がもたらす13の症状を当事者の体験とともに解説。現状把握に便利なチェックシートもありわかりやすい。 読んでいて認知症の家族に当てはまることもあったし、五感や空間認知のトラブルについては発達障害のある人との共通点を感じました。 誰もが向き合う老後の問題について。 読んでいて損はない良書だと思います。
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祖父母が認知になり、人ごとではなくなったので読んでみた。当事者の視点で記載されており、とても勉強、理解につながった気がする。 「認知」の話のため、自分自身でも調子が悪い日はこんな感覚にもなるし、発達障害の友人が抱えている問題に関しても似通った部分があるように感じた。世の中をもっと...
祖父母が認知になり、人ごとではなくなったので読んでみた。当事者の視点で記載されており、とても勉強、理解につながった気がする。 「認知」の話のため、自分自身でも調子が悪い日はこんな感覚にもなるし、発達障害の友人が抱えている問題に関しても似通った部分があるように感じた。世の中をもっとシンプルにする必要があるのだと思う。「認知症課題の課題解決はデザイナーの仕事だ」と捉えられた著者は素晴らしいと思う。
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認知症とは、 認知機能が働きにくくなったために、生活上の問題が生じ、暮らしづらくなっている状態 を指します。 認知機能とは、 ある対象を目・耳・鼻・舌・肌などの感覚器官でとらえ、それが何であるかを解釈したり、思考・判断したり、計算や言語化したり、記憶に留めたりする働き のことです...
認知症とは、 認知機能が働きにくくなったために、生活上の問題が生じ、暮らしづらくなっている状態 を指します。 認知機能とは、 ある対象を目・耳・鼻・舌・肌などの感覚器官でとらえ、それが何であるかを解釈したり、思考・判断したり、計算や言語化したり、記憶に留めたりする働き のことです。 私たちは、成長し、生き続けていくうちに、さまざまなものと接し、周囲で何が起きているのか、それにどう対処すればよいか、少しずつ学習して身に付けていくわけです。ところが、認知症になると、そうした機能が働かなくなり、今まで見えていた世界が何だか奇妙なものになってしまうのです。 認知症の本というと、症状を医療関係者や介護者の視点から見たものが多いようです。この本がユニークなのは、著者が認知症である「本人たち」、約100人にインタビューを重ね、彼らが世界をどのように捉えているかを理解しようとした点です。 認知症になると、徘徊行動をしたり、お風呂を嫌がったり、同じものを何度も買い込んでしまったり、さまざまなトラブルが生じます。けれどもそれは認知症の人の身になってみるといずれも理由のあることで、決して周囲の人を困らせるためにしているわけではないことがわかってきます。 本書では、認知症の人の行動を、不思議な「認知症世界」を旅する人になぞらえて、旅行記仕立てでその行動を紐解いていきます。 例えば「ホワイトアウト渓谷」。この地の天候は不安定。天気が崩れるとあっという間に濃い霧がかかり、目の前の景色が消え去ってしまいます。この渓谷で例えているのは、「目」と「記憶」の密接な関係。認知症でなくても、クローゼットの奥にしまい込んで何年も着なかった服のことは忘れてしまいますが、認知症の人だと、買ってきたトイレットペーパーを戸棚にしまって扉を閉めるとすっかりそのことを忘れてしまったりします。こうしたことをなくすには、視界を遮断しないことが1つの解決策になります。戸棚に扉がなければ、トイレットペーパーは見えたままですから、新しいものを買わなくては、と思わずにすみます。 また、例えば「アルキタイヒルズ」。認知症の人はときに、どんどん歩いて行ってしまいますね。認知症でなくても、以前来た場所を懐かしく思うことはありますが、認知症の人は、歩いているうちに、本当にタイムスリップしたように感じてしまいます。子供はもう成人しているのに、思い出の中のあの子はいつまでも小さい子。商店街にいって、あれを買ってこれを買って、夕ご飯を作らなくちゃ。・・・でもそんな風にしていると、怖いおじさんに怒られて。その時はわからなかったけど、あれが私の息子だっていうの。本当かしら・・・? こうした事例はご家族も大変でしょうが、認知症の人本人も混乱した気持ちになってしまいますね。 記憶。五感。時間や空間。認知症ではさまざまな機能の低下からいろんなトラブルが起こります。現れ方は人それぞれで、また、簡単な対処法があるわけではありません。長く続く「認知症世界」の旅を、本人も周りの人も少しでも過ごしやすいものにするにはどうしたらよいか。本書にはそのヒントがいろいろあるように思います。 PART 1の「認知症世界の歩き方」では、認知症の人が世界をどのように捉えているのか、さまざまなストーリーからその一端が窺えます。 PART 2の「旅のガイド」は、旅を心地よくするための実用的ノウハウ。専門職に相談すること、頼れる仲間を作ること、混乱を生むものを生活からなるべく取り除くことなど。 ストーリーはどれも優しくふわりと語られています。実際はもっと厳しい面もあるのでしょうが、ほっと一息つきつつ、「ああ、そういうことなんだ」と落ち着いて読める点も美点かと思います。
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とても具体的、身近な世界でどのようなことが起こってしまうのかがリアルにイメージできる。認知症の理解が大きく一つ進むきっかけとなる。自分のためにも十分深めたい。
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家族ご少しずつ認知症になってきてそうなので読んでおいた。こういうように見えてるんだ、と理解できる。読んでおいて損はない。
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