認知症世界の歩き方 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
認知症世界の歩き方 著作者:筧裕介 発行者:ライツ社 タイムライン http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698 「認知症のある人が実際に見ている世界」がスケッチと旅行記の形式で理解できます。
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認知症の当事者100人のインタビューを元に本人の視点で認知症を知ることのできる本。 認知症の世界を一般の人にも理解出来るよう、昔あった地獄の世界の案内本のように認知症に似た現象が起こる架空の世界を創作し、健常者がその世界を探検していく構成を採る(人の顔が即座に変わったりのっぺらぼ...
認知症の当事者100人のインタビューを元に本人の視点で認知症を知ることのできる本。 認知症の世界を一般の人にも理解出来るよう、昔あった地獄の世界の案内本のように認知症に似た現象が起こる架空の世界を創作し、健常者がその世界を探検していく構成を採る(人の顔が即座に変わったりのっぺらぼうになったりする顔無し族の村など)。 その上で実際の認知症の方の経験談を記載し、その医学的な原因を説明し、日常での不都合の出方を類型化している。 世界観やイラストもよく出来ていて、それに続く体験談と相まって認知症を疑似体験出来ると感じた。 今まで認知症は記憶障害と思っていたが、物が歪んで見えるとかお風呂のお湯がヌメヌメしてると感じるとかそれ以外にも幅広い症状があるのだと言う事を知った。 自分の周りにも少し思い当たる行動をしている人がいたので、この本の事を思い出して手助けしたり、行動を急かさず見守りたいと思った。
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「認知症世界の歩き方」 話題になっていたので買って読んでみました。 最近になって認知症関連の本を何冊か読んでいて、少しは情報を得ていましたが、この本では、外から見る「認知症」ではなく、認知症の人から見たいろいろな出来事や不便さを、わかりやすいストーリーにまとめて紹介してくれて...
「認知症世界の歩き方」 話題になっていたので買って読んでみました。 最近になって認知症関連の本を何冊か読んでいて、少しは情報を得ていましたが、この本では、外から見る「認知症」ではなく、認知症の人から見たいろいろな出来事や不便さを、わかりやすいストーリーにまとめて紹介してくれていました。 認知症と診断された方が、いろいろなところで失敗をしてしまう時の、原因を分類してくれているので、単なる「事例」そ知るだけではなく、サポートする側も考えやすくなると思います。 そして、パート2では、認知症を疑い始めた「本人」に対してのガイドブックになっていました。 パート1は、最近めっきり衰えてきた親を看るときに参考になるもの、そしてパート2は、これから先の自分に必要になるもの。 何度もめくり返して、頭の中で反芻しておきたい本です。 わかりやすくデザインされた本なので、今回は電子書籍ではなく、紙の本を購入しました。
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いままで何冊か「認知症を知る」目的で読んだ本の中で、一番わかりやすかった。 認知症ご本人に行ったインタビューをもとに、認知症という世界を旅する形式で学ぶことができる。 ・乗るとだんだん記憶をなくす ミステリーバス ・視界も記憶も同時にかき消す深い霧 ホワイトアウト渓谷 ・時計の針...
いままで何冊か「認知症を知る」目的で読んだ本の中で、一番わかりやすかった。 認知症ご本人に行ったインタビューをもとに、認知症という世界を旅する形式で学ぶことができる。 ・乗るとだんだん記憶をなくす ミステリーバス ・視界も記憶も同時にかき消す深い霧 ホワイトアウト渓谷 ・時計の針が一定のリズムでは刻まれない トキシラズ宮殿 などなど、13の章があり、その後に認知症とともに生きるための知恵を学ぶガイドの章が続く。 介護職として「認知症を知る」ためにもなるが、自らが年齢を重ねて「もしかして認知症?」と感じたときに役に立ちそうだ。特に、若年性認知症の方が生活しやすくなるための手引きとして良いかもしれない。 巻末に認知症世界の歩き方のポータルサイトの紹介もあり、インターネットでも利用できる。 http://issueplusdesign.jp/dementia_world/
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この本を読むまでは加齢による物忘れと認知症との区別がついていなかったけれど、読むとなるほど、認識が変わりました。掲載されているQRコードからサイトにもアクセスしたところ、とっても凝ったつくりになっていてびっくり。認知症のことを理解してもらいたいという気持ちが伝わってきました。
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恥ずかしい話だけど、認知症=徘徊するみたいなイメージを私も持っていた。同じ徘徊という行動だとしても何故そのような行動をとってしまうのか一人一人違う理由があることにほんとに驚いた。旅行記のような構成やイラストのお陰で、本当にわかりやすくてあっという間に読める。認知症だけでなくて、自...
恥ずかしい話だけど、認知症=徘徊するみたいなイメージを私も持っていた。同じ徘徊という行動だとしても何故そのような行動をとってしまうのか一人一人違う理由があることにほんとに驚いた。旅行記のような構成やイラストのお陰で、本当にわかりやすくてあっという間に読める。認知症だけでなくて、自分が理解出来ないことに対して拒絶するのではなく、知ろうとすることで見方が変わると改めて思った。苦手だと思う人に対してシャットアウトしてしまう自分の悪いところ、向き合わないといけないな、、まだ周りに認知症はいないけど、この本は売らないで取っておこうかな。
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若い頃からカクテルバーの兆候があって、小さい音や少しずつ動くもの、ちょっとした光や救急車の音がとても気になったり幻聴や錯覚があったりします。年齢を重ねてこのような症状がもっと明らかになっていくのでしょうね。 カオナシやトキシラズもなんだかこの頃近しくなってきているような…この...
若い頃からカクテルバーの兆候があって、小さい音や少しずつ動くもの、ちょっとした光や救急車の音がとても気になったり幻聴や錯覚があったりします。年齢を重ねてこのような症状がもっと明らかになっていくのでしょうね。 カオナシやトキシラズもなんだかこの頃近しくなってきているような…この本を読んで、この先少しずつ現れるであろう?いろんな場所を教えてもらった気がしました。
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これはとても良書。 認知症について理解が深まる本。 普通にできていることが、あるきっかけにより、脳の機能を一部損なうとできなくなる。おそろしいことだけど、その仕組みを理解すれば、少しへいちゃらになる(気がする)。 過度に恐れずに旅に出よう。 もし自分が認知症になっても世界は豊...
これはとても良書。 認知症について理解が深まる本。 普通にできていることが、あるきっかけにより、脳の機能を一部損なうとできなくなる。おそろしいことだけど、その仕組みを理解すれば、少しへいちゃらになる(気がする)。 過度に恐れずに旅に出よう。 もし自分が認知症になっても世界は豊かなままさ。
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認知症というのが若いころの自分には縁がなくて、突如降ってわいてくる恐ろしい病気のように考えていましたが、この本を読んで日頃生活をする中の行動は、実は複雑なことをやっていて、その過程で躓くことがあると雪崩のように影響してうまくいかなくなってしまうということに気付かされました。 本...
認知症というのが若いころの自分には縁がなくて、突如降ってわいてくる恐ろしい病気のように考えていましたが、この本を読んで日頃生活をする中の行動は、実は複雑なことをやっていて、その過程で躓くことがあると雪崩のように影響してうまくいかなくなってしまうということに気付かされました。 本著で挙げられている生活シーン別困りごとの中には、すでに今の自分にとって苦手な行動もあり、認知症は遠い病気なのではなく鬱など脳が原因の精神疾患や発達障害と同様に、またそれに該当しない人でも睡眠不足や疲労がたまって判断が鈍くなるというものと遠くないものであると感じました。 実際に本の中でも後半で著者がそう言っています。(P198) 今、私はスマホを使って忘れやすいものはリマインくん、予定はスケジュールアプリ、地図が読めないので見知らぬ土地ではマップアプリが欠かせない、などスマホに助けてもらっているのと同じように認知症の人たちも周りの人が理解を深めてサポートして、みんなが幸せに暮らせる社会になったらいいなと思いました。 この本では認知症の方々の体験談が載っています。認知症の程度の差、個々人の差が大きいということを知らなかったので認知症が出たら日常生活なんてできないんじゃ!?と誤解していたので体験談の中で一人で外出しているのを見て最初は驚きました。 でも皆さん、自分の苦手な分野(認知症が影響してしまっているところ)を認識して、じゃあどうしたらいいかと考え対策をとって行動は制限していないところがとても好感持てました。 降りるバス停がわからなくならないよう首からバス停名をぶら下げて周りの人に聞くようにしたら快く教えてくれたり降車ボタンを押してくれる、音や光の取捨選択が混乱して会話が難しくなったので他のお客さんとの距離が広くとられていて落ち着いた雰囲気のお店を探すようになったらお店選びが上手だねと言われるようになった、など感動しました。 塞ぎこまずに打破しようとする姿勢は見習いたいです。 徘徊、お会計が難しい、トイレ問題、お風呂etc そういうのもざっくばらんに「忘れてる」から難しいと思っていたのが、問題が起きるに至る原因や理由はちゃんとあることがわかり、不安だったろうな、ちゃんと当事者の言葉を聞かなくちゃいけないな、と思いましたが実際に介護を体験した人にその話をしたらそんなの聞いてられない(余裕がなくて)と言っていたのも真理だなと思いました。 認知症の方と介護者、その二人だけだと怒りも溜まって余裕がなくなりそうなので、この本に書いてある通り、頼れる人との関係を多く作ること、症状が進んでいく前の段階で気付いて自分なりの対策を立てて共存していくこと、周りの人も認知症の理解を進める(この本を読む)のが良いのかな、と思いました。 どんな人でも幸せにみんなが暮らせる社会のために何か行動がしたい、という思いが感じられ、そして丁寧に作られており、好ましい本でした。
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介護業界で10年以上働いているが、とても分かりやすかった。 教材などには載っていないような話も多く、「なるほど、そうだったのか!」と思える事柄がたくさん書いてあってとても勉強になった。 多分、意識していないと理解してあげられないことばかり。 これからさらに認知症の人が増える世の中...
介護業界で10年以上働いているが、とても分かりやすかった。 教材などには載っていないような話も多く、「なるほど、そうだったのか!」と思える事柄がたくさん書いてあってとても勉強になった。 多分、意識していないと理解してあげられないことばかり。 これからさらに認知症の人が増える世の中、たくさんの人が認知症のことを理解してあげられるといいなと思いながら読みました。 「おわりに」に書いてある著者の筧祐介さんの 「認知症の課題解決は、デザイナーの仕事だ!」 という言葉がとても心に響いた。
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