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ヨルガオ殺人事件(下) の商品レビュー

4.2

132件のお客様レビュー

  1. 5つ

    43

  2. 4つ

    59

  3. 3つ

    16

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

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2022/09/13

「ヨルガオ殺人事件」作中作「愚行の代償」捜査開始~+元編集者・スーザンの失踪事件解決編。 良かった点 作中作がまたまた単独でもよかった。 メリッサの愛人も絶対コイツだろというのが外れちゃったし、もう一つの殺人もそういやそんな手紙来てたなあ~あちゃ~と明後日から殴られた気分に。 ...

「ヨルガオ殺人事件」作中作「愚行の代償」捜査開始~+元編集者・スーザンの失踪事件解決編。 良かった点 作中作がまたまた単独でもよかった。 メリッサの愛人も絶対コイツだろというのが外れちゃったし、もう一つの殺人もそういやそんな手紙来てたなあ~あちゃ~と明後日から殴られた気分に。 翻って現代、セシリー探しの詰め方も意外な感じで明かされて、マジですか物証もないのにそんなに追い詰められちゃうの?!ってまずは思った。けど大事なのは刑事責任じゃなくて家族からの信用だったから、そうか別れ話で財産なく追い出されちゃうのが嫌だったんだな~とここまで考えて、おおっと作中作の動機もピッタンコじゃないかいアラン・コンウェイは性悪だな!!とのけぞる。どこまで綿密なんだこの作者。そして名探偵は好きだがその生みの親は嫌い!というスーザンの意見に深く同意。 よくなかった点 セシリーが「人や占いを信じすぎる素直な子」として描かれてたけど、浮気相手の子を離婚もせずに、夫婦の子として育てる女性はそれなりに性悪じゃないんかとそこだけ人物像がブレた気がする。口の上手い夫に都度丸め込まれてたのかもしれないけど、罪悪感とか葛藤とか入れてくれたら完璧だったのに~。「ずっと分かってたのに」だけじゃもの足りないなーと思ってしまった。 あと彼女が最初にビシっと「あの人!」って明言してればとか、呑気に犬の散歩なぞせず自分と娘の安全を確保してから話をしてればとか、野暮なことは言いっこなしで。 総評 みっちり密度が高くてお腹いっぱいに面白かった。 スーザンの私生活とアンドレアスの関係にも改善がみられてよしよし。 (途中別れちゃうのかと思ったけど、王子様的再登場にギャーいいとこ持って来やがって!前も助けに来てくれたな!とテンション上がった) 解説でシリーズ継続の意向と書いてあったので、タイトルだけ知ってる残り作中作の内どれが来るのか、今から掌で転がされるのが楽しみ。

Posted byブクログ

2022/09/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ヨルガオ殺人事件・後編 作中作の続きからスタートし、結末まで読んだ後この話はこれで終わらないと言うことに気づくぐらい面白かったです。物語の展開だけではなく、犯人の意外な正体なども作中作とは思えないぐらい面白かったです。 そして現実の事件では、その小説で消息を絶った女性が何に気づいたのかを探っていくが、作中作とは違いなかなか協力を得られないまま出発日時に迫っていくところや、相棒との関係性など作中作との対比がとてもはっきりしていたところが印象的であった。そして、小説に隠された謎は最後の最後に明かされるが「レオ」や「獅子」がわかるような単語を交ぜているという所が犯人に対する手紙のようにも思えて、アランの底意地の悪さがよくわかるなぁと思いました。結末も、あまり気持ちの良いものではない中で、スーザンとアンドレアスの関係性が前回よりも深まっていたところが清涼剤にもなっていていいなと思いました。 前回のカササギ・今回のヨルガオはどちらも、ストーリーや作中作の伏線回収やキャラクター造形の完成度が高く、続編が書かれたらまた読んでみたいと思いました。 この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。 スーザン・ライランド:日笠陽子 アンドレアス・パタキス:櫻井孝宏 ローレンス・トーハーン:田中秀幸 ポーリーン・トーハーン:小山茉美 エイデン・マクニール:谷山紀章 ステファン・コドレスク:浪川大輔 デレク・エンディコット:小林親弘 リサ・トレハーン:佐藤利奈 エロイーズ・ラドマニ:戸松遥 ジョアン・ウイリアムズ:豊崎愛生 マーティン・ウィリアムズ:安元洋貴 アラン・コンウェイ:大塚芳忠 メリッサ・コンウェイ:田中敦子 ケイティ:茅野愛衣 リチャード・ロック:堀内賢雄 アティカス・ピュント:大塚明夫 マデレン・ケイン:湯屋敦子

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2022/09/02

二つの事件の解決編。 登場人物が多いうえに、それぞれの事件でつながっていたりするので把握が大変なのだけれど、二つの事件の点と点がつながって線になったときの腹に落ちたような納得感と面白さは、他の作品ではあまりないような体験だった。

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2022/08/17

「ちゃんと筋の通った世界が描かれ、最後にはまちがいなく真実にたどりつく本を読むのは、疲れた心をいくらかでも癒してもらえるからじゃないんでしょうか」 ピースが次々と組み合わさり、意外な真相が浮かび上がる ──そんなミステリの醍醐味を2回も味わえる傑作。 なぜ2回も味わえるかは前...

「ちゃんと筋の通った世界が描かれ、最後にはまちがいなく真実にたどりつく本を読むのは、疲れた心をいくらかでも癒してもらえるからじゃないんでしょうか」 ピースが次々と組み合わさり、意外な真相が浮かび上がる ──そんなミステリの醍醐味を2回も味わえる傑作。 なぜ2回も味わえるかは前作の『カササギ殺人事件』を読んだ読者はお分かりになるだろうが、今回も前作と同様、アティカス・ピュントシリーズと主人公スーザンの2つのストーリーで構成されている。 主人公パートのミステリを解くにあたり、アティカス・ピュントがどんな人物かを知っているとより楽しめるので、『カササギ殺人事件』を読了後、この作品を読むことをおすすめしたい。 個人的には前作のストーリー構成の衝撃程はなかったものの、ミステリの内容的には『ヨルガオ殺人事件』の方が面白かった。 最後に謎が解かれたとき、隠された様々なヒントをもう一度確認したくなりじっくりと再読したくなる1冊だ。 こんなひとにおすすめ.ᐟ.ᐟ ・フーダニットが好きなひと ・本格ミステリが好きなひと ・アガサ・クリスティが好きなひと ・謎解きが好きなひと

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2022/08/16

感想は上下合わせてのものです。 カササギ殺人事件の続編というか第二弾というか。 基本的なつくりは前作と同じです。作中内小説が前半にくるか真ん中に来るか、くらいで。現実の事件の手がかりがその作中内小説の「愚行の代償」に・・・という。 面白かったです。さすがに前作を読んだ時のファー...

感想は上下合わせてのものです。 カササギ殺人事件の続編というか第二弾というか。 基本的なつくりは前作と同じです。作中内小説が前半にくるか真ん中に来るか、くらいで。現実の事件の手がかりがその作中内小説の「愚行の代償」に・・・という。 面白かったです。さすがに前作を読んだ時のファーストインプレッションには及ばないものの十分に楽しめました。 ちょっと推理が一足飛びというか「そこからその結論に結び付く?!」というところもしばしばありましたが、自分の推理力とか理解力の低さゆえのものかいまいち判別つかず。あとは英語のアナグラムをはじめ言葉遊び的なものが多くあるようで原書で読んだらまた感想がちがってくるんだろうなあ、と。

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2022/08/10
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スーザンパートがあんまり好きじゃないの、赤裸々愛憎劇があるからだわ つまらないなーと感じてよく考えたら下ネタとか多かったわって読み終わってから気がつくのよね 2回も命を助けられちゃったところはさすがに笑ったアンドレアスタイミング良すぎ! 愚行の代償はめちゃおもだったし犯人二人もなんか怪しいぜって思ってた人だった できればこれからもピュントだけ読みたいがムリかな…

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2022/08/06

『カササギ殺人事件』の続編ということで、期待したとおりでした。 今回も作中作の構成になっており、お見事でした。 どちらも登場人物のキャラクターはしっかりと作られており、主人公のスーザンとパートナーであるアンドレアスとの感情変化や葛藤も事件に関係ないけど深みを持たせてるね。 やは...

『カササギ殺人事件』の続編ということで、期待したとおりでした。 今回も作中作の構成になっており、お見事でした。 どちらも登場人物のキャラクターはしっかりと作られており、主人公のスーザンとパートナーであるアンドレアスとの感情変化や葛藤も事件に関係ないけど深みを持たせてるね。 やはりただの推理小説ではなかった。

Posted byブクログ

2022/07/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

作中作『愚行の代償』あらすじ  1953年、第二次世界大戦後の村。かつての人気女優は村で出会った男性と結婚し、屋敷構え、ホテルを経営していた。しかしホテルは赤字続きで、女優は支配人夫婦の横領を疑っていた。屋敷では、使用人親子の様子がおかしい。女優の絞殺したいが発見される。第一発見者は村の医者。ドイツから来た探偵、アティカス・ピュントは女優のエージェントに依頼され、事件を捜査する。  そして真相。女優は二度絞殺されていた。1度目は夫。しかし、息を吹き返し、不倫相手の医者に電話した。そして医者は不倫を暴露されることを恐れ殺害した。また、アティカス・ピュントの秘書が、女優の夫を刺殺した。秘書は女優の熱狂的なファンで、自分で復讐?しようと考え、エージェントを装って、ピュントとともに事件があった村へ行けるように図ったのだった。 現実パートのあらすじ  『愚行の代償』を読んだ元編集者スーザン。8年前に殺害されたフランクが、作家アラン・コンウェイとゲイコミュニティでつながりがあったことを知る。そのつながりではレオと呼ばれる男性もいたが行方がわからない。捜査を進めるうちに、命を狙われる。頭上からフクロウの置物が降ってきたのだ。それを助けたのが、婚約者アンドレアス。クレタ島からやってきたのだった。  そして真相。犯人は夫。彼がレオだった。生活のために売春をしていた頃、フランクと知り合ったのだった。偶然ホテルへ泊まりにきたフランクはそれをネタに恐喝してきたので殺害したのだった。後日、ホテルに来たアラン・コンウェイは真相に気づき、自分の小説の至るところにレオ・獅子のキーワードをちりばめる。それに気づいたセシリーは夫に殺害されたのだった。  おもしろー。現実パートもテンポ良く進むし、作中作パートも読み応えがあった。作中作パートだけでも1冊の本になるよ。現実パートも、イギリスの片田舎のホテルで、何人もの登場人物の思惑や背景が書かれているところは読んでてわくわくした。ぜひ映像化してほしい。

Posted byブクログ

2022/07/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あーそっかこういう作風だったね・・と下巻になって思い出す。 小説の中?実際の人物?ややこしくなりすぎて何度も人物名紹介まで戻る。 最後の手紙がちょっと違和感。 死ぬ前にわざわざ説明してくれるのは読者としては有難いけれども。実際だとどうだろう? そして手紙の文章など別人格過ぎた(これが本来の人物だろうけど)

Posted byブクログ

2022/07/06

面白いが、ややこしい。 前作同様に入れ子構造で、今回は丸ごと1冊が中に入っている 真ん中部分の推理小説(女優が殺される)を読んだ女性が過去の実際の事件の真相に気がついた、と両親に電話したあとで失踪する。 推理小説部分は半分くらい分かる 前後の現在編の部分はナルホド、読み終えてから...

面白いが、ややこしい。 前作同様に入れ子構造で、今回は丸ごと1冊が中に入っている 真ん中部分の推理小説(女優が殺される)を読んだ女性が過去の実際の事件の真相に気がついた、と両親に電話したあとで失踪する。 推理小説部分は半分くらい分かる 前後の現在編の部分はナルホド、読み終えてから(一応)納得。やっぱりややこし過ぎるのでは?

Posted byブクログ