自分で名付ける の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
私が常々考えていることと同じで、そうそうホントそれとうなずいたりわらったりしながら読んで本当におもしろかったし、あ~なるほどそこそう思うわけねふむふむなんて発見もあったりした。 子どもの人とか、保護する者ですとか、フラットであろうとする言葉の使い方がおもしろいと思った。 1個だけそこはそう思わないけどと思ったのは、「ご懐妊おめでとうございます」と言われたのを、そんな定型文いらないのに、というところ。私だったら多分、純粋に「そりゃおめでたいこっちゃ!」と思ってそう伝えると思う。そういう人もいるのかーとすこしびっくりしてしまった。 最後に本当にそうだなとちょっとだけドキッときたのは「今一時的にOの人生を仮どめしているだけなのだ」という言葉。ずっとそう思って育てていたはずなのに、少し大きくなってきてひらがなを覚え始めたりするとなんだか急にあれもこれもできるようにならせなければと焦るようになってしまった自分がいる。「仮止めの糸をすっと抜く」心構えはずっとしていなければわすれそうだ。
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共感する事が多かった。 中盤あたりだったか、高田賢三さんのエピソードが心に残った。 大人は知らず知らずのうちに、男らしさ女らしさを期待し、男と女の間に見えない線を引く。おままごとは、女の子のコーナーに、戦隊ものは男の子のコーナーに自然と配置されている。 「こうでなければいけない」...
共感する事が多かった。 中盤あたりだったか、高田賢三さんのエピソードが心に残った。 大人は知らず知らずのうちに、男らしさ女らしさを期待し、男と女の間に見えない線を引く。おままごとは、女の子のコーナーに、戦隊ものは男の子のコーナーに自然と配置されている。 「こうでなければいけない」なんて無い。男の子がピンクを着たって良い。自分が正直に満足できればそれで良い。 息子は、男の子の遊びと言われるものも、女の子の遊びと言われるものも、両方好きだ。うん、それで良い! 周りが、人の事をとやかく言わず、認めて、性別の線をぼやかせば色んな可能性が増えて、生きやすくなると私も思う。
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妊娠から子育てで感じたこと経験したこと、諸々のおかしいんじゃないか?ということを言葉にしている。よくぞ言ってくれましたという事がありありだが、筆者のように母親がベビーシッターのように支えてくれる場合でもこうなのだから、実際の子育てはもっと深刻だ。妊婦やベビーカーの母親にはもちろん...
妊娠から子育てで感じたこと経験したこと、諸々のおかしいんじゃないか?ということを言葉にしている。よくぞ言ってくれましたという事がありありだが、筆者のように母親がベビーシッターのように支えてくれる場合でもこうなのだから、実際の子育てはもっと深刻だ。妊婦やベビーカーの母親にはもちろん、障害者やお年寄りにやさしい社会にしたいものだ。
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とても爽快な妊娠~子育てエッセイ。 共感できるところが多いと思っていたら、出てくる映画の趣味がバッチリ合っていて納得。 気張らず飾らず、自分の意思をもって、自分の子育てをしてみたいなと思った。
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今っぽい考えだなあというのがシンプルな感想。 母性ってなんやねん。 男の子感、女の子感って大人が勝手にレール敷いてるだけやん。 妊婦じゃなくてもしんどい人には優しくしたらいいのに、妊婦様ってなんじゃい。 今は「ふつう」とされている軸が少しずつズレてしていて、疑問に思う人も増え...
今っぽい考えだなあというのがシンプルな感想。 母性ってなんやねん。 男の子感、女の子感って大人が勝手にレール敷いてるだけやん。 妊婦じゃなくてもしんどい人には優しくしたらいいのに、妊婦様ってなんじゃい。 今は「ふつう」とされている軸が少しずつズレてしていて、疑問に思う人も増えてる。 でもまだまだ「ふつう」が「ふつう」で、そこからズレていたら「普通じゃない」 もうそろそろ、その感覚に疑問を持とうよいうカラリとした思考が松田青子さんにはあるのかなあと感じた。 でも、すごいフェミニストなのかと言われたらそうじゃないし、可愛い服はやっぱり欲しくなるし、それがいいと言われているなら育児グッズも気になる 「ふつう」な面も多分に持ってる。 誰もが「ふつう」な部分も持ってるし、「ふつうじゃない」部分ももってるし それを妻だ母だ男だ女だ言わずに、「個人」で大切にしていったらいいのにね。社会生きやすくなってくれーって呟きたくなる、そしてそれに共感する本でした。
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現在妊娠9ヶ月で、いろんな妊娠&育児エッセイを読み漁っている中みつけた一冊。 初読の作者さんだったけど、出会えてよかったなー。装丁の雰囲気も好き。 印象に残ったとこ ●産む前も産んだ後も同じ人間、変わらない。産後すぐ、見れないと思ってた映画を観てた。みたいなところ、す...
現在妊娠9ヶ月で、いろんな妊娠&育児エッセイを読み漁っている中みつけた一冊。 初読の作者さんだったけど、出会えてよかったなー。装丁の雰囲気も好き。 印象に残ったとこ ●産む前も産んだ後も同じ人間、変わらない。産後すぐ、見れないと思ってた映画を観てた。みたいなところ、すごい勇気づけられた。 産んだ後はこれまでの人生がガラガラ崩れて、赤ちゃんファーストで自由なしの別の人生になるのかなぁって思ってたけど、諦めたくないことは諦めなくて良いよね。私の人生のままだ。 ●「うるさくないね、かわいいね」ここの章のあたたかさと憤り。 妊婦は、その期間一旦社会のアウトサイダーになり、一度それを経験している者は現アウトサイダーに連帯して味方って伝えたくなる、っていうところ、わかるなぁって思った。私も今後妊婦さん見たら真っ先に席譲ると思うし、赤ちゃん泣いてたら「うるさくないよ、可愛いよ、お母さん気にしないでね」って光線を前より熱心に送るだろう。 ●一方で、妊婦やベビーカーを邪魔なモノとして扱ったり、全然目に入ってない人がいるのも事実。これは本当に痛感する。 優先席にどかっと座って、寝たふりをしてるサラリーマンとか、スマホゲームから目を離さない若者とか、まじで?って思うくらい存在するし、妊婦が目の前に立っていてもお構いなしなのだ。妊娠を経験したことないから、全然他人事なんだなぁって他者との断絶を実感する機会。 私はつい、大きいお腹で誰かの前に立つと「席譲れの恐喝に見えないかな…」って遠慮して、電車では目立たない場所に立ってたりしたんだけど、日常の妊婦の扱いへの違和感、憤りをきちんと表明しててはっとした。 そうだな、蓋をしてたことがたくさんあったな。おかしいことはおかしいよね。 ●入院中の壮絶さ。母親たちが集まってコミニケートせず、ボロボロで、みんな疲れという一点で連帯している…という。ひえー、これからそれが待っているのか。 怖い…でも否応なしにその日が来るのか。 ●タイトルにもあるように、母性だのなんだの、人の決めた神話や定説に左右されることなく「自分で名付けていく」って姿勢、いいなと思ったしなんか勇気わいた。 これから起こることに、自由に向き合って自分だけの名前をつけていこう、わたしも。
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筆者と同じく、子育てをしてみるとこの国の生きづらさを日々感じる。このエッセイの内容は、まさに子育て女性たちが抱える違和感を代弁している。 妊婦様、子持ち様と母親たちを罵る、夫婦別姓やシングルマザーへの偏見、弱者を取り残す社会の目、ジェンダー形成… こういう問題には、自分も子どもを...
筆者と同じく、子育てをしてみるとこの国の生きづらさを日々感じる。このエッセイの内容は、まさに子育て女性たちが抱える違和感を代弁している。 妊婦様、子持ち様と母親たちを罵る、夫婦別姓やシングルマザーへの偏見、弱者を取り残す社会の目、ジェンダー形成… こういう問題には、自分も子どもを育ててみないと気づかなかった。 個人的には、カルディ店内ベビーカー問題に関して筆者に大賛成! あと、11章の締めくくり「迷っている間の長考もわりと楽しい。である。」これは本当にそう!
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松田さんの結婚・出産・育児に対する考え方がほとんど私自身と一致。 結婚した場合、女性の方が当たり前のように苗字を変えるという行為に私も違和感を感じているが、変えない場合、戸籍や役所関係で色々面倒があることがまざまざと分かった。そろそろ行政動いても良い頃だが…まだかな。政治家ほとん...
松田さんの結婚・出産・育児に対する考え方がほとんど私自身と一致。 結婚した場合、女性の方が当たり前のように苗字を変えるという行為に私も違和感を感じているが、変えない場合、戸籍や役所関係で色々面倒があることがまざまざと分かった。そろそろ行政動いても良い頃だが…まだかな。政治家ほとんど男だしな、しかもおじさん。 無痛分娩、海外では殆どが無痛分娩と聞いたことがあって、日本ってまだ女性が我慢が当たり前なところか変なこだわりがあるのか、国の風潮そのままだな、と思った。楽できるところは楽すべき。 優先座席の話は読んでいるだけで腹が立つ。 男性が同じ経験をしていれば…早急に法律的に整備されるだろうし、環境も整えられるだろうが残念なことに男性中心社会の中で、いかに他者を思いやる気持ちを持てるかというのが…なかなか出来る人は少ないようだ。 ちなみに、表装の色合いがとてもとても可愛くて、飾っておきたくなるくらい。そして今更ながら松田青子さんが松田聖子から名前をつけたことを知る。
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苗字のこととか「保護する者」という関係性とか、そんなことまで考えながら子育てしてるんか、という点で、作家さんってそういうもんなんかなぁ、わたしはそこまで思い至らないなと感じつつ、実際2人の子を持つ母としては母親ゾンビの話やカルディの通路の狭さなんかはそうそう、と思いながら読んだ。...
苗字のこととか「保護する者」という関係性とか、そんなことまで考えながら子育てしてるんか、という点で、作家さんってそういうもんなんかなぁ、わたしはそこまで思い至らないなと感じつつ、実際2人の子を持つ母としては母親ゾンビの話やカルディの通路の狭さなんかはそうそう、と思いながら読んだ。液体ミルクやロタ無償化なんかが著者の産後普及していったように、今後もっと子育てのハードルって下がっていくべきだよなー。
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松田青子さん好きなんだけどちょっとこのエッセイはそこまで感銘受けなかった。 というのは、わたしはここまで、強い思いが全くないどころか、違和感すら感じたこともないからな…結婚して、当たり前に旦那の苗字になり、それに馴染んでるしなー。 でも、無痛分娩を希望してるのでそういう点ではとて...
松田青子さん好きなんだけどちょっとこのエッセイはそこまで感銘受けなかった。 というのは、わたしはここまで、強い思いが全くないどころか、違和感すら感じたこともないからな…結婚して、当たり前に旦那の苗字になり、それに馴染んでるしなー。 でも、無痛分娩を希望してるのでそういう点ではとても勉強になったり、いろんな価値観の中で、私自身何も考えてないんだなと不甲斐なさを感じたり、とても考えさせられた一冊。
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