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護られなかった者たちへ の商品レビュー

4.3

600件のお客様レビュー

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    238

  2. 4つ

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2023/08/14

心に響く重いテーマのミステリー小説。仕事柄、わずかながらにも生活保護、福祉などとは関わりがあるため、大変 興味深い内容だった。生活保護を受けることが これほど大変なことなのか、そこは分からないけど、自治体によって違うのだろうか…。 読みながら、本当に たくさんのことを感じた。

Posted byブクログ

2023/08/14
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サスペンスとしては面白かったが、重い題材の割に生活保護への深みが足りない物足りなさがあった。 殺された人は、本当に悪いことをしたのだろうか?犯人側への感情として分からないわけではないが、役所だって国の下請けのような場所で、どうしようもないのも分かる。 受ける側、許可する側、搾取される側、全部の視点が満遍なく描かれているわけではなく、視点が偏っているように感じた。読み手が視点を決められない。 生活保護を考えずに、ただの怨恨というサスペンスとしては面白かった。

Posted byブクログ

2023/08/08

阿部寛と佐藤健に吸い寄せられて購入。人間が怖い話かと思ったら、それもあるけど社会制度のお話だった。これはこれで、なるほどなあと。真相はさておきどんどん人が弱っていくの見ちゃうと、しかもそれが大切な人ならそりゃあ壊れちゃうもんなんだな。

Posted byブクログ

2023/07/30
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現代の生活保護受給制度に一石を投じるミステリ小説。 水際対策により生活保護を受け取れない人がいる。遠慮や自立が美徳だと考える昔かたぎの人は生活保護に頼ろうとしない。 一方、声の大きい人や反社会勢力の人が生活保護を不正受給する。 この小説は本当に生活に困窮する人を見殺しにした福祉保険事務所を舞台に展開する。 電気・ガス・水道も止められ、お金もない育て親のおばあさんを飢餓で見殺しにした福祉保険事務所の人を同じ目にあわせてやろうという犯人の動機がかなりもっともな理由に感じられ、どちらかというと犯人の方に感情移入してしまうくらいだった。 本当の生活困窮者のための生活保護になってほしいと思う。 ミステリ小説としても生活保護の啓蒙小説としても感情を突き動かされた小説だった。

Posted byブクログ

2023/07/23

最後の展開がまさかの方向に進んでいって読む手が止まらなくなりました。社会保障制度の理想と現実の違いで切なくなりました。

Posted byブクログ

2023/07/22
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ラスト10ページ、やられた。犯人の想像はしていたけども名字はまさかの人物だった。家で読んでいて良かった。涙が止めどなく溢れてくるけど気にせずラストまで読めたから。電車の中だと人目を気にして小説に没頭してるところから一瞬冷めてしまっていた事だろう。  利根が粗暴な人物描写の割に空港内での考察フローがかなり頭が切れる人物で苫篠との騙しせめぎ合いが対等に進んで行くシーンも面白かった。 p262.けいと利根のやりとり ここには利根に守るべきものが出来た全ての感情が凝縮されている。こんなにも男前に生きるけいを目の前にしたらそれまでの生き方を180度変えてしまうくらいの衝撃を受けたのは想像できる。

Posted byブクログ

2023/07/19
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ただのミステリーじゃなく人の繋がりの大事さとか行政の事だったり色んな読み方の出来るミステリー。 途中からカンチャンが怪しいと気付いたけど円山と同一人物って事に気付けてなくて、やられた感が気持ちよかった(^^)

Posted byブクログ

2023/07/14
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生活保護がテーマ 生活保護のせいでおばあちゃんが死んだ。 おばあちゃんの事を慕っていた子が2人 前科のある子。 生活保護担当で働いている子。円山 円山がやけに登場するなとは思ったし、すごく善人だなとも思った。犯人だとは思わなかった。 でも誰が犯人でも胸糞わるかった。 生活保護を棄却した担当者の3人は死んでもいい気がした。 テーマが重くてしんどい話。 なんか評価が難しい。

Posted byブクログ

2023/07/10
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東日本大震災や生活保護の問題に切り込んだ作品で、中山七里らしいテーマの深さ、暗さが面白い。 特に生活保護の実情については私自身全く知ろうとしていなかった側面を知ることが出来た。 一方、純粋な物語として見た時には最後のドンデン返しがイマイチ工夫に欠ける。特に真犯人発覚において、動機は理解できるものの、このタイミングでの犯行について理屈づけが不十分で物語の展開を優先したこじ付けに感じた。

Posted byブクログ

2023/07/07

東日本大震災+その後の社会保障の話。 犯人の動機がいまの生活保護の問題と複雑に絡み合う。 読後は数分思考停止するほどの重たさ。 解決しない問題だからこそ切ない。

Posted byブクログ