檸檬先生 の商品レビュー

珠川こおり(著者)

2022/04/05

共感覚という特殊な能力を持つことで苦悩する少年と少女。強くなくては生きていけない、優しくなければ生きていく資格はないと言ったのは誰だったか。

2022/04/03

ラストシーンから始まる物語。共感覚について知識がなく、数字が色に見えて計算ができないという事があるのだと初めて知った。それにしても主人公が通う小学校の担任に対して腹が立って仕方なかった。

2022/03/27

物語が間伸びしているように感じ、忍耐力を持って読み終えたという印象。。キャラクター設定がずいぶん後半まで掴めなかった。

2022/03/27

二人が出会ったばかりの頃は、お互い、自分の居場所は相手しかないって思っていそうな雰囲気だったのに、成長するにつれ二人が確実に違う生き方をして、すれ違ってしまったのは悲しかった
少年は"普通"に溶け込むことができたけど、先生はできなかったのかなと思ったり、少年が"普通"になったことに思うことがあったのかなと思う

私は大学でピアノ演奏を勉強しているけど、私が感じたショパンの和音の美しさとか、モーツァルトの煌めいてる感じとか、人によっては耐え難いものなのかなあと思った

2022/03/07

共感覚がテーマ。
共感覚だとか絶対音感とか自分にはない感覚を持ち合わせた人間の苦悩に少し思いを馳せることができるかもしれない。
主人公が世界を知ろうとしなかったのは仕方がないように思えたが、ミチオ→道夫の表現で世界の解像度が上がった瞬間を捉えることができた。
檸檬先生は主人公が「世界を知る」ことができた後も、主人公と出会う前もずっと孤独(社会的にも家族的にも)だったのだろうと思う。
主人公は檸檬先生によって「普通」になれたが、檸檬先生はずっと「普通」になれず孤独に死んでしまった。
始まりのページが最後とつながり、自分にとっても「赤」でもって檸檬先生の強烈なイメージが刻み込まれた気がする。

2022/02/15

史上最年少で「第15回小説現代長編新人賞受賞」を獲ったという事でしたが、そういう情報って皆さん何処で手に入れるのか不思議。これだけ本読んでいるのにそういう情報全然目に入って来ないのは私の目が節穴なのか？
全く予備知識無しで読んだので、その辺の雑音無しで読めたのは良かった。小学3年生が語っているはずなのに妙に難しい言葉で思考したり違和感が拭えなかったのですが、青年になった少年が思い出して語っているというシチュエーションを想像して自己解決しました。

衝撃的なシーンからスタートするので、檸檬先生が墜落死する事が織り込まれた状態でスタートするのですが、最後まで読んでも少年に自分の死を見せつける理由が分からないです。自死の理由はなんとなく分かるんです。少年と道を違えて以降、自分と感覚を共有出来る人がいなくて、しかも自分がLGBTなのに親に結婚を強いられてしまう。その行き場の無い思いが自死に至らせたと。
しかし、わざわざ自分の死を少年に植え付けるという行為とは、どうも繋がらないというか理解がし難いんです。
檸檬先生がただのエキセントリックな女性ならば分かるんです、しかしながら彼女は奇矯な行為で人を煙に巻いている人では無かったはず。最後の最後にこれかよ。というのが率直な感想でした。

2022/02/14

共感覚という題材は面白かったが、檸檬先生と少年のキャラクターが最後までつかめずハマれなかった。
後半は一気に物語が動き出し面白かったが、中盤までのテンポが悪く感じた。でも、面白いことを書く作家さんだと思ったので次回作も読んでみたい。

2022/02/13

悪くはないけど、展開がゆっくりで読んでてのめり込みはしない。
いじめの描写はしんどくて、でもクラスのマドンナと仲良くなっていじめが減って、プレゼンしたらクラスでの立場もコロッと変わって、そこで冷めてしまった。
ひどかったいじめが簡単に解決するのかって。
そこからはもうあまり入ってこない。
最初に描かれてるからラストの驚きもない。
両親もあんな簡単に状況良くなるわけない。

2022/02/09

性別だけじゃなくて
あの人はああ言う人、そう言う人間もいるってなんで思えないんだろうか。

檸檬先生は勝った、負けた？

2022/02/06

ストーリーは面白く、表現力も素晴らしいのだけど、話が前に進まずに間延びしてる感じが強い。
一文一文しっかり読むのは、忍耐力が必要。
ナナメ読みでも十分に話の流れが分かるのは、小説としてはどうなのだろうか…