檸檬先生 の商品レビュー
貧困、無理解に擦られ、ざりざり、どろどろ。 つらつらと描かれる少年の胸の詰まる生活。 感傷に溺れそうな文章をなんとか踏破し、少年と檸檬先生が過ごしたひと時にタッチした。 共感覚は他者と共有できない。でもその視界のほんの少しだけ、微かな彩りだけでも感じれた気がした。 納得できない...
貧困、無理解に擦られ、ざりざり、どろどろ。 つらつらと描かれる少年の胸の詰まる生活。 感傷に溺れそうな文章をなんとか踏破し、少年と檸檬先生が過ごしたひと時にタッチした。 共感覚は他者と共有できない。でもその視界のほんの少しだけ、微かな彩りだけでも感じれた気がした。 納得できない哀しさがある。理不尽だと思う。彼女の気持ちを理解できないことを知った上で、納得できない。
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「共感覚」の少年、少女の青春の話。 最後の50ページの結末に驚いた! 共感覚だからこそ日常のことを色に置き換えて書かれてきたが、色に詳しくない分、いまいちイメージがしにくかった。 もっと波があると思っていたが意外と日常の部分が多くあり、なんとなくで終わるのかなと思ったら、その日...
「共感覚」の少年、少女の青春の話。 最後の50ページの結末に驚いた! 共感覚だからこそ日常のことを色に置き換えて書かれてきたが、色に詳しくない分、いまいちイメージがしにくかった。 もっと波があると思っていたが意外と日常の部分が多くあり、なんとなくで終わるのかなと思ったら、その日々が最後のところで回収されている感じがした。
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そこそこ、かなあ。 オススメで読んでみたけど、まあ、悪くはないけど別にもうこの人のはええかなって感じ。 なんか、結局主人公の家庭のあれやこれも曖昧やし、色々ふわーっとご都合主義やったなあ。 書きたかったのは共感覚なのか、セクシャルマイノリティなのかもよおわからん。
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共感覚について主人公の主観的な感想が多かったのでいまいち理解ができなかったが、中盤以降になって何が共感覚の対象になるのかがようやくわかってきた。 主人公の成長に合わせて語彙や言葉遣いも大人らしくなってきたので、最初理解できなかったのは本人自身も表現できないほど幼かったためなのか?...
共感覚について主人公の主観的な感想が多かったのでいまいち理解ができなかったが、中盤以降になって何が共感覚の対象になるのかがようやくわかってきた。 主人公の成長に合わせて語彙や言葉遣いも大人らしくなってきたので、最初理解できなかったのは本人自身も表現できないほど幼かったためなのか?とも考えられるが。 檸檬先生は恵まれていると思っていた。しかし自分の思うままにならない人生と、少年の周りに理解者が増えて自分の道を切り開く姿に、何を思ったのだろう。 そんなふうに私を見るんだ と言う言葉やいろんな点において檸檬先生の心理描写が少なく理解し難い。 なぜ最後はその結末を選んだの?なぜ世界がモノクロになったの? 檸檬先生と少年のやりとりが多かったにも関わらず、最後がモヤッとするものだったので星2にしました。
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表紙の目力にひかれて手に取る。 開くと、あふれんばかりの黄色の世界へと導かれる。 そして表現力の技巧に読む手が止まらなくなる。 ”感覚”の小説。 映像学科2年
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
最後のシーンがとても心に残りました。 とてもいい話です。 少年の檸檬先生への思いや、情景がとても思い浮かばれて、なまなましく思いました。 檸檬先生と少年が両思いだったのなら、年の差があってもいい、年は関係ないという若者へのメッセージかなと思ったり。 とてもいい作品に出会えました!
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2022初の読了本です。 周りの人の影響か、ハードルが変に上がってましたね。 「読んでスッと面白い小説」だと勘違いしてました。 「考えさせられる小説」だったとは。 ラストシーンの色や音の表現がめちゃくちゃリアルに感じました。 まるで、あの現場を生で目撃したかのように。 〝普...
2022初の読了本です。 周りの人の影響か、ハードルが変に上がってましたね。 「読んでスッと面白い小説」だと勘違いしてました。 「考えさせられる小説」だったとは。 ラストシーンの色や音の表現がめちゃくちゃリアルに感じました。 まるで、あの現場を生で目撃したかのように。 〝普通〟って何なんでしょうね。 俺は「女性に暴力を振るう男」「パクチーが好きな人」 「バック宙ができる人」はいろんな意味で普通ではありません。 でも、〝普通〟と思う人もいるでしょう? 〝普通〟は共有できない。それを理解していないと偏見や差別を生み、自分と異なるものとして攻撃する。 それがたまたま少数派だった場合は、その人は「間違っている」のかな?「おかしい」のかな? 〝間違ったことをした人には、その人の心が壊れようとも攻撃してもいいのかな?〟 ネットの誹謗中傷が身近な問題になってきているからこそ、心に留めたい小説だった。
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共感覚を扱っているだけあって色にこだわっている小説でした。 とても色にあふれていて色彩豊かでした。 「彼」に最期の一言が衝撃的で「そんなこと言わないでよ!」と叫びそうになりました。 死でしか存在意義を見出せなかったほど追い込まれた彼。 少年の言葉でさえ受け止められないほど周り...
共感覚を扱っているだけあって色にこだわっている小説でした。 とても色にあふれていて色彩豊かでした。 「彼」に最期の一言が衝撃的で「そんなこと言わないでよ!」と叫びそうになりました。 死でしか存在意義を見出せなかったほど追い込まれた彼。 少年の言葉でさえ受け止められないほど周りが見えず追い込まれた彼。 全てが哀しかった。 人は救われるし救えることもある。 けれどそれは相互関係にならないこともある。 人の相性って難しい。 だから少年は何かのボタンをかけ間違えていなかったとしても檸檬先生を死から遠ざけることはできなかったんじゃないかな。
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* 色と音の共感覚を持つ少年は、 周りに馴染めず、弾き飛ばされて一人だった。 偶然、同じ感覚を持つ檸檬先生と出会って 感覚のコントロールや社会には馴染むことを 少しずつ覚えていく。 少年が成長してゆく軌跡を辿った小説。 個人的感想としては、 檸檬先生の真意が読み取れなか...
* 色と音の共感覚を持つ少年は、 周りに馴染めず、弾き飛ばされて一人だった。 偶然、同じ感覚を持つ檸檬先生と出会って 感覚のコントロールや社会には馴染むことを 少しずつ覚えていく。 少年が成長してゆく軌跡を辿った小説。 個人的感想としては、 檸檬先生の真意が読み取れなかった、 自分の愚鈍さがが少し悲しいかった。 檸檬色の物語。
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