檸檬先生 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
すごい作品だった。 共感覚を持った主人公が共感覚を持った女性、檸檬先生と出会う。 マイノリティである共感覚がマジョリティから弾き出されている感じがとても辛かった。 特に、檸檬先生は共感覚とトランスジェンダーというマイノリティの中のマイノリティだったから誰にも理解されていると感じられなかったんじゃないかな。 だから、最後自殺に走ったのかも。 18歳が書いたとは思えないほど、痛烈な作品であった。これからの作品もたのしみです。
Posted by
少年が成長していく過程を見守れた気がして嬉しかった。 「嗚呼、今日も、貴方の檸檬色が、私を彩っている。」ー本文よりー
Posted by
色が音、音が色、、、 色が曲になり1枚の絵で表現する曲 檸檬先生と少年の関係 美しい表現で色や音が伝わってきて1冊の本が1枚の絵のような、1曲の曲のような、素敵な本でした。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
鮮烈な色を突きつけてくる、痛いほどに伝わる感情から目を背けることができない。世界にたった2人ぽっちの孤独な彼らが、お互いを拠り所にしながらも、それでも少年を信じることが出来なかった檸檬先生。色と共に生きているのに、誰かからの好きを受け止められず、自分に色を見つけられなかった先生。なんとも哀しい檸檬色。青春はきっとこんな色をしているんだろう。 「全部を共感覚のせいにすんな」という檸檬先生のセリフが自分に言い聞かせているようで印象に残っている。少年と同じように、私もついぞ檸檬先生という人間を見ることも、理解することも出来なかったと感じる。少年は確かに檸檬先生のそばにいた。だが先生は依然孤独だった。先生の孤独はどうしたら癒せたんだろうか。 冬の章を読んでいる時は、処刑台を1歩ずつ登っていっているような気分だった。 文章表現とセリフに所々拙さを感じたが、それを上回るくらい美しく強烈な物語だった。
Posted by
18歳のデビュー作はカラフルな作品 共感覚がテーマになっているためか、作中に出てくる色に敏感になる 「シンコペーテッドクロック」を色で表現したらどうなるか試してみたり、人に色をつけてみたり クライマックスの色は鮮烈に響いた 音や数字に色がつく“共感覚”の少年と檸檬先生の出会いと...
18歳のデビュー作はカラフルな作品 共感覚がテーマになっているためか、作中に出てくる色に敏感になる 「シンコペーテッドクロック」を色で表現したらどうなるか試してみたり、人に色をつけてみたり クライマックスの色は鮮烈に響いた 音や数字に色がつく“共感覚”の少年と檸檬先生の出会いと別れ 音や数字に色がつくなんて羨ましいと思ったけど、実際は人の顔も色になるから同級生のことも覚えられず、音楽も普通に聴くことができない…共感覚はたいへんだ もう少し檸檬先生から見た世界を感じたかったけど、檸檬先生というステキなキャラに巡り会えてよかった
Posted by
人や背景など見たものを色として捉え、苦しい思いをしている小学3年生の少年と同じ様な物を抱えている中学3年生の女の子、通称檸檬先生との話。新人さんで、かなり若い子が書いたからか表現が爽やかで読みやすい。
Posted by
読みづらいというか、よく分からない部分が多かった。 大まかに言ってしまえば共感覚という共通点を持つ少年と檸檬先生がお互いの存在によって救われたが、結果は正反対となった、、という感じ。 題材や設定的にもっと面白く読めそうなのに、、という気持ち。
Posted by
文章が作文っぽくて引き込まれなかった。 夏とか爽やかだったのに冬になると… 作者をみると2002年生まれと。 若い作家が増えているなあ。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
表紙を「ブルーピリオド」の作者、山口つばささんが描いていたので、その絵に惹かれたのもあり購入しました。色彩表現が豊かで、かつ語彙力もあり、いい意味で18歳が書いたとは思えない小説だった一方で、18歳らしいエネルギッシュな想いも文体に表れていたように思います。終盤の檸檬先生のことを理解しているようで理解できてないもどかしさ、少年の空虚な想いを感じ取ることができました。でもやっぱり少年にとって世界が色づいていることを教えてくれたのは檸檬先生であり、生きて少年と共に居てほしかったとは思います。
Posted by
この本に出会えたことに感謝したい。 美しさの表現が自分にはまだ難しい部分もあったので、また読み返したいと思う。
Posted by