リボルバー の商品レビュー
ゴッホとゴーギャンの知識がほぼ無い状態で読んだため、理解するのが難しかった。 美しいパリの描写が多くあり、行ってみたいと思った。
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ゴッホが自殺に使ったとされるリボルバーが2019年にオークションに出品された実際の出来事をきっかけに、ゴッホとゴーギャンの関係性や、現在も魅了してやまない作品が描かれた背景など多くの内容を盛り込んだフィクション。史実を基に物語が肉付けされたのだろうと推測するので、詳細な事実を知れ...
ゴッホが自殺に使ったとされるリボルバーが2019年にオークションに出品された実際の出来事をきっかけに、ゴッホとゴーギャンの関係性や、現在も魅了してやまない作品が描かれた背景など多くの内容を盛り込んだフィクション。史実を基に物語が肉付けされたのだろうと推測するので、詳細な事実を知れる反面、手紙などにはない部分であろう二人の思いがフィクションとして浮いてしまい、なかなか混じり合うのが難しかったかなという印象を受けた。ゴッホの作品は自分でも理由がわからないがとにかく惹きつけられる。ゴッホに関する他の書籍も読んでみたいと思った。
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原田マハさんの小説を通して知るゴッホは何とも切なく痛々しいくらいに純粋。ここでもゴーギャンを通じて語られるのは、どこまでも芸術に対して純粋でストイックなゴッホ。ただ一方で他人に対する思いやりに溢れ生き方に悩む人間臭いゴッホの姿も加わる。 ゴーギャンとの関係がここに書かれているよ...
原田マハさんの小説を通して知るゴッホは何とも切なく痛々しいくらいに純粋。ここでもゴーギャンを通じて語られるのは、どこまでも芸術に対して純粋でストイックなゴッホ。ただ一方で他人に対する思いやりに溢れ生き方に悩む人間臭いゴッホの姿も加わる。 ゴーギャンとの関係がここに書かれているようなものだったのかは分からないけど同志、ライバルというだけでは語れない深い関係であったのかな。時系列で作品を並べてアルル前後で見てみれば何かわかることがあるのかも。 そういう美術的興味を喚起するという意味では楽しめたけど小説としてはなんとなく先の読める展開で、安心感はあるものの物足りない気も。これも2021年9月からのゴッホ展に合わせての作品なのかな。『たゆたえども沈まず』を読んでから読むとより楽しめると思います。
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2019.6.19.パリの競売会社 オークション・アートに競売にかけられた リボルバー ゴッホが自殺に使ったとされる そのリボルバーには、 別のリボルバーがあった、 それは、ゴーギャンが持っていて、 ゴッホを事故死させてしまったもので、 ゴーギャンが持ち帰り、 晩年の愛人に渡した、というものだった、、、 ゴッホとゴーギャン 19世紀を生き、 生前には世から認められなかった そのふたりの画家の、 隠された物語が、いま紐解かれる、、、
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ゴッホとゴーギャンの間に何があったのか?ワクワクしながら読みました。ゴッホがどれだけゴーギャンを大切に思っていたのか。原田マハさんの小説でしか知らないけど、ゴッホが生きているうちに、世間に絵が認められたらと思います
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ゴッホとゴーギャン、誰もが聞いたことある絵画の巨匠。遠い遠い雲の上の存在に思える2人だが、原田マハさんの文章が、確かに2人は存在し、自分たちと同じように泣き、笑い、苦しみながら、むき出しの魂でぶつかり合いながら、人間臭く生き抜いていたことをひしひしと伝えてくれます。 「タブロー!この胸にはタブローしかないんだ!」 オーヴェルで再会したゴーギャンにゴッホが叫んだ言葉が胸に刺さりました。芸術家たちは自らの作品に魂の一部を分け与えている、だから自分たちは芸術に心揺さぶられるのだと強く思いました。 ゴッホと弟テオとの物語『たゆたえども沈まず』と併せて読んで欲しい作品でした。 切なくも悲しくもあったかい気持ちになれる、原田マハさんのアート小説が大好きです。
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誰もが知っている有名な歴史上の出来事だが、その裏で本当に何が起きていたのかは当事者でなければ分からない。 そんなストーリーを語ることはできるのは小説家くらいだろうと、メタ的にキャラクターに言わせているが、まさにその通りだと思う。 歴史上の事実を、さも見てきたかのように語り...
誰もが知っている有名な歴史上の出来事だが、その裏で本当に何が起きていたのかは当事者でなければ分からない。 そんなストーリーを語ることはできるのは小説家くらいだろうと、メタ的にキャラクターに言わせているが、まさにその通りだと思う。 歴史上の事実を、さも見てきたかのように語り、新たな視点を提示するのが歴史小説の醍醐味なのだろう。 本書は歴史小説とはジャンルが違うかもしれないが、ゴッホの自殺について新たな視点を提示している。 そんな馬鹿な。 だが、小説だから面白い。 フランス・パリの中小オークション会社で働く、冴の専門はゴッホとゴーギャンだ。 ある日、会社の軒先で一人の女性が、土埃にまみれた金属の塊を持ち込んだ。 それは、ゴッホが自殺したときに使用した拳銃だという。 確かに、ゴッホの自殺には謎が多い。 ゴッホとゴーギャンの決裂の後に自身で左耳をそぎ落とし、そして最期は自ら胸をリボルバーで打ち抜き自殺したとされる。 そして時は遡る。 画家としての経歴は先に進んでいたはずなのに、少しの間で彼方まで到達してしまうゴッホに対するゴーギャンの焦り。 弟も友にも見放されることを自覚しながらも、それを言葉にできずに知らないふりをするゴッホの孤独。 ゴッホを死に至らしめるリボルバーの引き金を引いたのは、誰か。
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原田マハさんのアート小説最高。 ゴッホ、ゴーギャン、ひまわり、リボルバー。 このリボルバーは本当にゴッホを撃ち抜いたリボルバーなのか。歴史とアートの事実が明らかになる。
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絵画しか知らない遠い画家がとても身近な存在に感じられた。生き生きとした映像が頭に浮かんでくるほど鮮やかな文章が美しい。 ゴッホとゴーギャンのどちらがより不幸かに焦点をあててエピソードが語られることが多い中で、「どっちが不幸だったのかを、私は知りたいわけじゃない」彼らの幸せを探して...
絵画しか知らない遠い画家がとても身近な存在に感じられた。生き生きとした映像が頭に浮かんでくるほど鮮やかな文章が美しい。 ゴッホとゴーギャンのどちらがより不幸かに焦点をあててエピソードが語られることが多い中で、「どっちが不幸だったのかを、私は知りたいわけじゃない」彼らの幸せを探して研究する冴が印象に残った。 どこまでがフィクションかよりも物語として楽しめた。
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名画と言うものは、描かれてから何年経過していようが、さっき描き上ったかのように生々しく感じられるものである。絵そのものが呼吸し、躍動しているのだ ゴッホが最後の瞬間を迎えた部屋は、世界中のゴッホファンにゴッホ巡礼の聖地となっている これこそが花だ、と思っていながら、不思議なことに絵の中のひまわりは花に見えなかった。それぞれの花は強烈な個性を持ち、まるで人格があるように感じられたのだ 認められずに戦死した画家はごまんといる。私たちはその死屍累々の道をもっと遠くまで進まなければいけない。道のりは遠いがとにかく我ら前衛部隊は進軍を開始した
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