スイッチ 悪意の実験 の商品レビュー
善意の悪意、無感情の悪意、興味・好奇心の悪意、いろいろある悪意、手渡されたスイッチを押すか押さないかはあなた次第、そこで起こることに責任は持たなくていいというが、果たして本当にそう割りきれるのか…… 実験という名の復讐、、、それとも計画的な殺人、周りを疑うことに疲れ、疑心暗鬼に...
善意の悪意、無感情の悪意、興味・好奇心の悪意、いろいろある悪意、手渡されたスイッチを押すか押さないかはあなた次第、そこで起こることに責任は持たなくていいというが、果たして本当にそう割りきれるのか…… 実験という名の復讐、、、それとも計画的な殺人、周りを疑うことに疲れ、疑心暗鬼になり、すべてに疲れ果て、、、 最後に残るものは、あなたの……
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スイッチを押すと、とある平凡なパン屋さんを破滅に導く。 押しても押さなくても高額が支給される。期間は1ヶ月間。 そんな奇妙なバイトに参加することになった小雪ら6人。 みんなで1ヶ月何もせずにいればいいと思っていたはずが、最終日になって、スイッチを押した人間がいた。 予告通り、パ...
スイッチを押すと、とある平凡なパン屋さんを破滅に導く。 押しても押さなくても高額が支給される。期間は1ヶ月間。 そんな奇妙なバイトに参加することになった小雪ら6人。 みんなで1ヶ月何もせずにいればいいと思っていたはずが、最終日になって、スイッチを押した人間がいた。 予告通り、パン屋さんは休業を余儀なくされる状態となる。しかしそれだけにとどまらず、ある「事件」も起こってしまう… スイッチを押した犯人は誰なのか? スイッチが押されるのは割と序盤で、 その後はてっきり犯人探しなのかと思いきや、 ある過去をもつ主人公・小雪の深層心理についてが中心で、途中ちょっと冗長に感じた。 そして思っていた以上にたくさん信仰や宗教が絡んでいて、ちょっと内容についていけないところもあった。 犯人は、それぞれ怪しくてわからなかったけれど、判明したときも特に意外性はなかった。正直誰であっても驚きはなかったと思う。 スイッチを押した動機や展開については、「そうきたか」と思った。 だけど「そうきたか!!!」ではなくて「そうきたか」、というテンション。 悪意とは、そして善意とは何なのか。 今まで自分のしてきた行動は、本当に自分の本心からきたものだったのか。 人生は選択の連続である。二択のうちどちらを選ぶのか、私もこれから吟味してみたくなった。
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スイッチを押すと とある指定されたパン屋が破綻する。 スイッチを押しても押さなくても 毎日1万円が手に入り、また30日後に 100万円が手に入る。 本当の悪意とはなんなのか。 安楽という人物が大学生等を募り スイッチをただ、本人達に渡して、 スイッチを押すか押さないか観察するアルバイトを提案する。 ただ、押さなければ パン屋は破綻しないし、お金も沢山手に入る。 が、アルバイトの中で押した人が1人いた。 なぜ、押してしまったのか。 その原因を追求していく話。
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そのスイッチを押すと、あの家庭が崩壊する、、、その設定は面白い。謎解きがイマイチかなあ。余り論理感を感じない。宗教を絡めて、ややミステリアスな雰囲気を醸し出したかったのかなあ。
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自分に損も得もないけど人は悪意だけで人をを破滅させるスイッチを押すのかって取っ掛りは面白かった。 押すまでの話かと思いきや押した後のすったもんだが長かった。後半は精神世界の話で宗教や哲学な感じで呼んでて難しくて読み進めるのが遅くなってしまった…。 悪意というか宗教の話かな。ミステリーというより人間性が浮き彫りになる話だと思った。 人間って何かに縋りたくなるのかな…
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大学時代の先輩から誘われたバイト。それは、有名な心理コンサルタントが発案したもの。何かはわからないまま、とある家族が経営するパン屋に訪問する。決して美味しいというわけではなく、普通の味で、経営としてはいかがなものかという感想だった。そんな時、実験として、スマホにあるスイッチがイン...
大学時代の先輩から誘われたバイト。それは、有名な心理コンサルタントが発案したもの。何かはわからないまま、とある家族が経営するパン屋に訪問する。決して美味しいというわけではなく、普通の味で、経営としてはいかがなものかという感想だった。そんな時、実験として、スマホにあるスイッチがインストールされた。それは押しても押さなくても1ヶ月後に100万円が入るというもの。でも、もし押した場合、訪問したパン屋の出資を中止し、その家族を破滅にさせるのであった。 第63回メフィスト賞を受賞した作品で、巧みな心理や衝撃的な展開に圧倒されました。 てっきりスイッチを押すか押さないまでの緊迫の1ヶ月間を描くのかなと思ったら、それは前半で終わり、その先には殺人や疑惑、隠された真相など、「スイッチ」による心理も面白かったですが、その後の展開が予想もつかないことだらけで、ついつい惹きこまれました。 ストーリーも面白かったですが、登場人物のキャラクター性も面白かったです。登場人物の半数は、「狂気」性のある人物ばかりで、人間が一番怖いのではと思ってしまいました。 特に心理コンサルタント。この人物の狂気が異常でした。 「普通」という概念がないのではと思うくらい、側から見たら異常性を放っていました。目に見えるものは何でも実証実験という感覚で、冷静に分析しているところが恐怖を増していました。 そして実験にされた被験者の6人。みんな違った考え方や解釈をもっていて、それがどうストーリーに影響を与えるのか。それぞれの持ち前を発揮しているので、みんな、ある意味光っていました。 この作品では、ある架空の宗教が登場します。その概念はフィクションですが、実際にあるのでは?と思うくらい、しっくりくるものがありました。こうして、のめりこむのではとも思ってしまいました。 巧みに使う言葉。一つ一つに言霊があるかのように人間って言葉だけで、惑わせるんだということを証明されたようで、ちょっと恐怖も感じました。 個人的には、心理コンサルタントの態度や態度には、イラッとしましたし、主人公よりもあまり活躍してほしくなかったという不満はありましたが、言葉を巧みに使って、ここまで話が発展するとは予想がつきませんでした。 何が「悪」で、何が「善」なのか。紙一重なのかと思いました。善意だったことが、人によっては悪意だと感じる人もいます。色んな「悪」の概念が描かれていましたが、結局のところ、人それぞれの解釈があり、答えを導き出すのは困難かと感じました。 要は、胡散臭いことには関与しない。これが正直な思いでした。 次回作は、2021年夏に出版されるということで、ぜひ読んでみたいなと思いました。
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2021年5月4~5日 了読 事前のネット触れ込みで興味を持って即購入。 メフィスト賞受賞作品ということで、流石綺麗な文体で、止まることなく一気にすんなり読めました。 独自の宗教が大きなテーマとして出て来ましたが、その語り口や理屈の説明も思いのほか美しくさっぱりとしたもので、読ん...
2021年5月4~5日 了読 事前のネット触れ込みで興味を持って即購入。 メフィスト賞受賞作品ということで、流石綺麗な文体で、止まることなく一気にすんなり読めました。 独自の宗教が大きなテーマとして出て来ましたが、その語り口や理屈の説明も思いのほか美しくさっぱりとしたもので、読んでいてなるほど、と思ってしまう面もありました。 また、序盤の話の広げ方が好みでした。主人公の得体の知れなさや心理コンサルタントのサイコパス感に、どんな話に展開していくのか大変ワクワクしました。 ただ、「人間の純粋な悪」をどんな風にこの話の中で見れるのだろうと期待を膨らませつつ読んだら、終わり方が思いのほか爽やかでちょっと拍子抜けしまったのがちょっと残念。自分の中で「悪」のハードルを上げすぎてしまったかもしれません。 とはいえ、一気に好きになった作者さんです。次回作も期待しています!!
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その人がなぜその行動をしたのか。その部分の心情的な理由がしっかり書かれていて面白かった。話しもいくつかの展開がありつつ、ミステリー要素もあってとても良かった。
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