すみれ荘ファミリア の商品レビュー
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最後まで読んで、血の繋がりや愛情とはなんだろうかと思う物語。一悟が鈍感で呑気なのに若干イライラする(笑) 央二が過酷な育ちなのに、勘もいいし優しく、一悟が欺かれていた過去をあばくのが嬉しい。自分勝手な愛は、その人を狂わせるのだなぁと思う。これからの兄弟関係、親子関係に明るさを思わせる終わりでよかった。
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登場人物たちの行いが複雑に絡み合って相互に関係し合う物語だった。みんな表には出さない顔があって、思いを飲み込むこともある。生きづらい世の中だけど、だからこそ綺麗な思い出とか出来事はより輝いてみえるんだなと思った。 本当に辛い時、辛いのは自分だけだと思いがちだけど、みんな何かを抱え...
登場人物たちの行いが複雑に絡み合って相互に関係し合う物語だった。みんな表には出さない顔があって、思いを飲み込むこともある。生きづらい世の中だけど、だからこそ綺麗な思い出とか出来事はより輝いてみえるんだなと思った。 本当に辛い時、辛いのは自分だけだと思いがちだけど、みんな何かを抱えていることを忘れずに労り合えば、1人で抱え込むということはなくなるかもしれない。
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個人的には青子の話がいちばん面白かった。 彼女自身が和久井を見下していることに気付いていないのも、生身の人間らしく、醜くて良かった。
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隼人の話くらいまでは、あまり一悟たちの関係性も進まず、読書も進まず… しかしだんだんと、芥が一悟を慕う猫のようにそっけなくも、関係も近づき、真相が分かり出してからはとても面白かった。 思った以上に途中からいろんな人が絡み合ってきたけれど、 もうなにが正しくて、なにが間違っている...
隼人の話くらいまでは、あまり一悟たちの関係性も進まず、読書も進まず… しかしだんだんと、芥が一悟を慕う猫のようにそっけなくも、関係も近づき、真相が分かり出してからはとても面白かった。 思った以上に途中からいろんな人が絡み合ってきたけれど、 もうなにが正しくて、なにが間違っているかわからない。だったら、当事者がよければそれでいいじゃないか。(p301) 本当だな。それで芥や一悟、当事者たちが幸せならいい!
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芥みたいな人に出会ってみたい。 いまの世の中、SNSでさえ人の目を気にして、本当の自分の言葉を飲み込んでいる人がほとんどなのに、朴訥ながらもしっかりと意思表示ができる芥が羨ましい。芥が羨ましいと言ったら、過去はどうなるのって思うかもしれないけど、失った物に対する得た物が良かったん...
芥みたいな人に出会ってみたい。 いまの世の中、SNSでさえ人の目を気にして、本当の自分の言葉を飲み込んでいる人がほとんどなのに、朴訥ながらもしっかりと意思表示ができる芥が羨ましい。芥が羨ましいと言ったら、過去はどうなるのって思うかもしれないけど、失った物に対する得た物が良かったんだなと安心した。いや、、安心とは違う感情かもしれない‥これは考えさせられる物語。
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秀逸。 みんな自分を守るため一生懸命ギリギリのところで落とし所をつけようとするから、不用意に、もしくは意図的に人を傷付ける。 意図的で、わかっていて傷付けるより、無意識に傷付ける人の方がこわいな、と思ったみすずの話。昭和男子ほんと怖い。 プライドとマウントの取り合い、お互い...
秀逸。 みんな自分を守るため一生懸命ギリギリのところで落とし所をつけようとするから、不用意に、もしくは意図的に人を傷付ける。 意図的で、わかっていて傷付けるより、無意識に傷付ける人の方がこわいな、と思ったみすずの話。昭和男子ほんと怖い。 プライドとマウントの取り合い、お互い見えないところで殴り合ってる隼人の話。 これ、多分誰でも心当たりあるやつ。 青子さんは一線越えた執着の話。この人だけはぎりぎり越えちゃった人。 そしてもう1人の一線越えちゃった人もでてくる。 この2人は、この作品の帯にある、愛ゆえに、人は。にあたるんでしょうけど、越えちゃいけないもの越えるともはや愛じゃなくなるよねぇ。 主人公と芥の母親が実は一番残酷で、でもそのバランス感は理解できて、人間関係ってほんとバランス大切、って思う。 感情死んでるぽいけど、芥が一番まともな人に見える作品、、 2022.6.19 84
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「愛ゆえに」人はおかしくなるし、温かくもなる。主人公の娘への愛がとてもつらくってキュンとする。ラスト、怒涛の愛憎劇。
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渦巻く人間関係の中で人はさまざまな顔を使い分ける。 表の顔、裏の顔、そんなふうに呼ぶこともあるが、あとがきにもあった通りどれも表でどれも裏なのであろう。 作中に出てくる人たちはみんな自分を守るために、必死に割り切って"仮面"をつけてギリギリのところで踏ん張っ...
渦巻く人間関係の中で人はさまざまな顔を使い分ける。 表の顔、裏の顔、そんなふうに呼ぶこともあるが、あとがきにもあった通りどれも表でどれも裏なのであろう。 作中に出てくる人たちはみんな自分を守るために、必死に割り切って"仮面"をつけてギリギリのところで踏ん張っているように見えた。それがある時他人を傷つける。でも自分もいっぱいいっぱいでどうしようもできない。そんな人間の弱さ、醜さを思いっきり叩きつけられたような作品だった。
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下宿すみれ荘の管理人を務める和久井と入居者たちの物語。 皆それぞれが何かを抱えていて、強がったり、割り切ったり、愛するゆえに過ちを犯したり、様々に生きている。 世の中のすべてが理解し合い、許しあえるなんて不可能。だけど、少しでも手を取り合っていけたら世界は少し変わるのかもしれない。そんなことを考えた。
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P153 「隼人君と前野くんって、ぐるっと一周してやっぱり友達なんじゃないかな。」 ぐるっと回れるんだ・・・ということに、驚き! 愛は愛だけの形をしていれば、分かりやすい。 でも実際はいろんな感情が取り巻く。白黒はっきりすることなんて世の中には少ないことを痛感させられた。でも、グレイなままでいいこともある。 自分の感情を、表と裏の感情をどれも自分だと思って受け入れる人の強さを痛感した。
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