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ひと の商品レビュー

4.1

778件のお客様レビュー

  1. 5つ

    266

  2. 4つ

    318

  3. 3つ

    132

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  5. 1つ

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2025/03/05

心が温まる素敵なお話だった、また読みたい。そして2作目も読みたいと思った。 主人公の人柄が素敵だった

Posted byブクログ

2025/03/03

「ひと」と題されたこの小説。なるほど人は他者にどれだけ影響されるかあるいは影響を与えるか、ひとりの青年の1年を通して描かれている。いい人だけでなく、嫌なやつ、絶望的な価値観のずれも。あるある。若いって大変だね、歳取ると身軽になっていいよ、とは誰に言われたのだったか。無駄にジタバタ...

「ひと」と題されたこの小説。なるほど人は他者にどれだけ影響されるかあるいは影響を与えるか、ひとりの青年の1年を通して描かれている。いい人だけでなく、嫌なやつ、絶望的な価値観のずれも。あるある。若いって大変だね、歳取ると身軽になっていいよ、とは誰に言われたのだったか。無駄にジタバタせず本質を捉え、他者に接する。「人生経験」とやらをどれだけ積めばそんな境地に達せるだろうか。そんな人から出る言葉がどれほど身に染みることか。うん、ジタバタ上等、毎日目の前のこと。そんな読後。

Posted byブクログ

2025/02/27

終わり方がとても良かった 聖輔が惣菜屋で働いているシーンが来るたび嬉しいというか安心する 心が温かくなる 青葉と聖輔の会話が尊い

Posted byブクログ

2025/02/27

母の急逝により、天涯孤独になった20歳の若者。大学は中退し就職先のあてもないある日に、商店街の惣菜屋でコロッケを食べ、その店で働くようになり、不思議な縁が生まれていく。様々な『ひと』との出会いの中で成長していく主人公にめちゃくちゃ感情移入した。(主人公の大学が法政だったので余計に...

母の急逝により、天涯孤独になった20歳の若者。大学は中退し就職先のあてもないある日に、商店街の惣菜屋でコロッケを食べ、その店で働くようになり、不思議な縁が生まれていく。様々な『ひと』との出会いの中で成長していく主人公にめちゃくちゃ感情移入した。(主人公の大学が法政だったので余計に…) 結局は主人公は大学も辞めてしまうが、大都会東京で高校時代の同級生の女性とばったり遭遇し、一緒にいて自然な気持ちでいられるこの女性を愛するようになる。最後の一行がめちゃくちゃ沁みた。彼のこれからの未来が素晴らしいものになることを祈りたい気持ちになった。 話は変わるが、大学時代は僕は自宅から通っていたが地方から出て下宿していた友だちのアパートによく泊まっていた。友だちは生活するために様々なやりくりをしていた。一日3食は食べない。飲み会に参加するためだ。そして飲み会のつまみが夕食代わり。お風呂(銭湯)も数日に一回。 一緒にイタリアンレストランでアルバイトしていたヤツは、お金に余裕がなくなると、お客さんが残したピザの一片を僕に捨てないで!と言い、閉店後にオーブンの余熱で再び焼き、ラップに包んで持ち帰っていた。 ただお金がなくても、皆んなが将来への夢があり、ビール1杯と焼き鳥で何時間も音楽談義ができた。楽しい日々だった。 若い頃、大抵の人は自分の境遇を受け入れ、それに抗うことなく身の丈にあう生活をし、人と出会い、別れ、成長していくもの。決してすべてドラマティックではないが、当たり前の日々が、それなりの物語になるように思う。 あの頃に、1日でもいいから戻ってみたいなあ。

Posted byブクログ

2025/02/25

大切なのはものじゃない。形がない何かでもない。人だ。人材に代わりはいても、人に代わりはいない。(本文より) 出会えて良かった一冊。

Posted byブクログ

2025/02/24

不思議なご縁から惣菜屋に勤めることになった主人公 そんな主人公は、どんなに理不尽なことが起きても不幸なことが起きても他人を優先する心の優しい青年。 決して奢らず社会のせいにもせず地道に生きていこうとする等身大の強さに【がんばれ】と応援しながら読み進めていきました。 これまで他人を...

不思議なご縁から惣菜屋に勤めることになった主人公 そんな主人公は、どんなに理不尽なことが起きても不幸なことが起きても他人を優先する心の優しい青年。 決して奢らず社会のせいにもせず地道に生きていこうとする等身大の強さに【がんばれ】と応援しながら読み進めていきました。 これまで他人を優先していた青年が諦めたくなかったものが終盤に描かれており、続きが気になります。

Posted byブクログ

2025/02/24

どこまでも真面目に直向きに生きていこうと思った。ただ愚直なだけだと、損をする、他人にいいように使われるかもしれない。また、周りの人のために直向きに生きるのはある意味楽な生き方なのかもしれない。それでも、そんな生き方をして生きたいと思わせてくれる小説だった。

Posted byブクログ

2025/02/22

小野寺忠宜さんは初読みの作家さんだった。 あらすじから、不思議なご縁から幸せが数珠繋ぎのように溢れる物語かと想像していたが、全く違った。 鳥取から上京してきた大学生の柏木聖輔は、その秋、たった独りになった。独りになった彼が、人生の選択にぶつかりながらも社会の大海原を小さな舟で漕...

小野寺忠宜さんは初読みの作家さんだった。 あらすじから、不思議なご縁から幸せが数珠繋ぎのように溢れる物語かと想像していたが、全く違った。 鳥取から上京してきた大学生の柏木聖輔は、その秋、たった独りになった。独りになった彼が、人生の選択にぶつかりながらも社会の大海原を小さな舟で漕ぎ進めていく様子を、そっと見守るような物語。 読んでいる内に、柏木聖輔にどんどん感情移入してしまう。理由の一つは、彼が自分の孤独と正面から向き合い、孤独と対話し、答えを探していく様子が、とても真っ直ぐで心に響くからだろう。もう一つは、偶然にも私と重なる点が幾つかあったからだと思う。 欲を言えば、上京して間もない聖輔の「鳥取弁」が作中に登場して欲しかった。ラストは、いい所でお預け状態になった気分。これは続編があるのかな♪ 巻末にある中村有里さんの「孤独」とはー で綴られた解説が良かった。 以下、一部引用 実直な聖輔の言動を見ていると「こうありたい」と思う。でもそうなれる自信はない。 持っているだけが幸せでないとわかっていても、欲しいものは手に入れたくなるし、所有した瞬間の満足感はたまらなく魅力的だ。いずれ飽きることはわかっているのに。 でもできるなら、孤独でありたい。それは自ら選んだ孤独でありたい。 孤独は人生において本当に大切なものを浮かび上がらせる。孤独は自分との対話を促し、孤独は自分に問いかける。その時間が孤独を深め、さらに孤独な時間を研ぎ澄ましていく。 独りだから、そばにひとがいるありがたさを知る。 本書は柏木聖輔の成長譚であり、孤独を具現化した小説でもあるのかもしれない。

Posted byブクログ

2025/02/19

丁度、ココロがカサカサだったタイミングで出会った本。この本を読み終わるまでの間に、彼の生きざまに支えられ、何とか折れかかったココロを快復させる方向に向かえた気がします。 とても大袈裟だけど、人生の岐路で出会うべくして出会う本ってあるなぁと思いました。 両親を亡くし大学も辞めてしま...

丁度、ココロがカサカサだったタイミングで出会った本。この本を読み終わるまでの間に、彼の生きざまに支えられ、何とか折れかかったココロを快復させる方向に向かえた気がします。 とても大袈裟だけど、人生の岐路で出会うべくして出会う本ってあるなぁと思いました。 両親を亡くし大学も辞めてしまったけど、人生全てを手放す事になった訳ではなく、残るものってあるし、そこから見つかるもの、出会う人もいる。 ささくれだった私の心は少し潤って、彼のように生きたいなと思いました。

Posted byブクログ

2025/02/16

最近読んだ本の中でもトップクラスに好きな本でした! 『ひと』は、大きな事件や派手な展開があるわけじゃないのに、読んでいるとじんわりと心に染みて、気づけば「人っていいなぁ」と思わせてくれる物語でした。 主人公の柏木くんは、突然の事故で両親を失い、身寄りのない20歳の青年。 そん...

最近読んだ本の中でもトップクラスに好きな本でした! 『ひと』は、大きな事件や派手な展開があるわけじゃないのに、読んでいるとじんわりと心に染みて、気づけば「人っていいなぁ」と思わせてくれる物語でした。 主人公の柏木くんは、突然の事故で両親を失い、身寄りのない20歳の青年。 そんな彼の人生に次々と現れる、“普通のひと”たちの温かな助けや言葉が、彼を少しずつ支え、前へ進ませていく。 決して特別な人たちではないけれど、その優しさや何気ない一言が、読む側の心にも響いてきます。 この小説の魅力は、とにかく「ひと」という存在そのもの。家族、友人、近所の人…普段何気なく接している人たちが、実は自分の人生を大きく支えているんだと気づかされる。 そして、柏木くんが周りの温かさに触れるうちに少しずつ変わっていく姿が、読んでいて希望を感じさせてくれる。 読むと、自分の周りの人に感謝したくなる。 疲れた心にそっと寄り添い、前向きな気持ちをくれる一冊でした。

Posted byブクログ