臨床の砦 の商品レビュー
登場人物や病院名などは架空のものであるが、内容は実録と言っていいのではないだろうか。 今から一年ほど前の第三波の頃、ワクチンもなく、病床も支援も限られた中、コロナの最前線で苦闘する長野県の病院の医師達の姿を描く。 喉元過ぎれば熱さ忘るる…とはまさに今の我々のこと。 私たちは意...
登場人物や病院名などは架空のものであるが、内容は実録と言っていいのではないだろうか。 今から一年ほど前の第三波の頃、ワクチンもなく、病床も支援も限られた中、コロナの最前線で苦闘する長野県の病院の医師達の姿を描く。 喉元過ぎれば熱さ忘るる…とはまさに今の我々のこと。 私たちは意図しなくとも、あの時のこと、あの災禍の記憶を、自ら徐々に薄れさせてしまう。 この小説を読むと、いかにマスコミが偏った報道をしていたか、コロナに対応している病院がいかに孤立していたか、そして、自分は何も知ろうとしていなかったか、がよく分かる。 物語は第三波の収束が見え始めたところで終わっているが、この後オリ・パラがあり、ワクチンも行き渡らない中で未曾有の第五波がやってきた。 この中に描かれている現実を、その時もっと多くの人が知っていればその後の惨禍は避けられたのではないだろうか。 現在、先進国ではワクチンが行き渡り、多くの国がウィズコロナへと舵を切っている。 新しい変異株への楽観視も散見されるが、そういう風潮が強まれば、また最前線で働く医療関係者への負担は増すだろう。 より多くの人がこの本に触れ、もう一度あの頃に立ち返って考えてほしい。 2021.12.25
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2021年1月、コロナ禍の最前線で働く総合病院でのお話。 フィクションとは思えないような内容。 医療崩壊寸前ではなく、日を追うごとに医療崩壊していく様子が描かれる。 夏川さんの小説大好きで今回もおもしろかった。 けど、ワクチン接種が進み今は落ち着いている状況だけど、これから変異株...
2021年1月、コロナ禍の最前線で働く総合病院でのお話。 フィクションとは思えないような内容。 医療崩壊寸前ではなく、日を追うごとに医療崩壊していく様子が描かれる。 夏川さんの小説大好きで今回もおもしろかった。 けど、ワクチン接種が進み今は落ち着いている状況だけど、これから変異株でどうなるかわからないし、まだ今はなかなか読んでてしんどい内容だった。
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夏川草介は映画にもなった神様のカルテの著者です。 神様のカルテはほのぼのとした感じですが、臨床の砦ではコロナ患者を扱う病院でコロナと戦っている医師の姿を描いていて緊迫感がありました。 医療従事者が死と対峙して頑張っていることを再認識するのにも読んでもらいたい本です
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ちょうどコロナが少し落ち着いて自分でも油断していないかと思っている今、読んでよかったと心から思った。 私はコロナになってはいけない。 とは言ってもコロナは患者を選んでくれないから、ならないように気を抜かずに努力しなければわならないと改めて思った。 そして医療スタッフにも患者にも負...
ちょうどコロナが少し落ち着いて自分でも油断していないかと思っている今、読んでよかったと心から思った。 私はコロナになってはいけない。 とは言ってもコロナは患者を選んでくれないから、ならないように気を抜かずに努力しなければわならないと改めて思った。 そして医療スタッフにも患者にも負の感情をぷつけないように。 たまに特集で放送されるコロナに携わる医療機関の番組よりも胸に響いた気がする。 以前はここまで気をつけてコロナになったらもう仕方ないと思うまで注意しようと思っていたけど、2回の接種が終わり、患者数も減り、油断してはないだろうかと自分を省みるきっかけになった。
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大変だろうとは思っていたが、コロナの現場ではこんな事が起こっていたなんて辛い。 医者としての作者の思いが分かる作品。
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読んでいるだけでとても辛い。 実際に現場にいる医療関係の方々は如何ほどかと思うと、感謝と尊敬の想いしかありません。
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主人公は内科医の、敷島寛冶。舞台はコロナ診療の最前線に立つ信濃山病院。医療従事者はまともに休みが取れていない。世間では「医療崩壊」寸前と言われているが、現場の印象は「医療壊滅」 「対応が困難だから、患者を断りますか?病棟が満床だから拒絶すべきですか?残念ながら……」…本文より抜粋...
主人公は内科医の、敷島寛冶。舞台はコロナ診療の最前線に立つ信濃山病院。医療従事者はまともに休みが取れていない。世間では「医療崩壊」寸前と言われているが、現場の印象は「医療壊滅」 「対応が困難だから、患者を断りますか?病棟が満床だから拒絶すべきですか?残念ながら……」…本文より抜粋。 私たちの知らない、リアルな医療現場が、この本にはあります。『神様のカルテ』の著者であり現役医師の夏川草介が描く最新刊。全国民に関係のある、一冊。 図書館スタッフ
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コロナ禍、第三波を長野県の病院の対応。わずか一月を一冊にしてるが、ドキュメンタリーかフィクションか分からないほど、現実感アリアリ。
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説明 緊急出版!「神様のカルテ」著者、最新作 「この戦、負けますね」 敷島寛治は、コロナ診療の最前線に立つ信濃山病院の内科医である。一年近くコロナ診療を続けてきたが、令和二年年末から目に見えて感染者が増え始め、酸素化の悪い患者が数多く出てきている。医療従事者たちは、この一年...
説明 緊急出版!「神様のカルテ」著者、最新作 「この戦、負けますね」 敷島寛治は、コロナ診療の最前線に立つ信濃山病院の内科医である。一年近くコロナ診療を続けてきたが、令和二年年末から目に見えて感染者が増え始め、酸素化の悪い患者が数多く出てきている。医療従事者たちは、この一年、誰もまともに休みを取れていない。世間では「医療崩壊」寸前と言われているが、現場の印象は「医療壊滅」だ。ベッド数の満床が続き、一般患者の診療にも支障を来すなか、病院は、異様な雰囲気に包まれていた。 「対応が困難だから、患者を断りますか? 病棟が満床だから拒絶すべきですか? 残念ながら、現時点では当院以外に、コロナ患者を受け入れる準備が整っている病院はありません。筑摩野中央を除けば、この一帯にあるすべての病院が、コロナ患者と聞いただけで当院に送り込んでいるのが現実です。ここは、いくらでも代わりの病院がある大都市とは違うのです。当院が拒否すれば、患者に行き場はありません。それでも我々は拒否すべきだと思うのですか?」――本文より 実際に、長野県にて地域医療に従事しているお医者さんだからこその内容なのだろうなぁ...と思いました。続編を書いて欲しいです。 もうすぐ、この時期から1年になろうとしていますが いろいろな事がわかってきて ワクチン接種も行き渡り 少し落ち着いてきた矢先 新たな変異株オミクロンでこの冬どうなるのか...ちょっと不安... コロナ後遺症も怖くて不安ですが ワクチンの副反応報告の多さにも驚いています。 ワクチン接種後に亡くなっている方もいますが 因果関係評価不能で誰1人として救済されておらず 救済制度は名ばかりなのでは...と思わずにはいれません。その中には10代や20代と若い人も含まれていて もし自分の子供なら...と考えるとたまらないです。持病があったのかもしれませんが 親としたらワクチンがキッカケなのかもしれないと思っている人もいるのではないでしょうか。 高齢者やリスクの高い人には有効なのだろうと思いますが 子供に接種して本当に大丈夫なのだろうか?
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これがコロナと戦ってくれていた病院のリアルなんだと思った。 正直医療崩壊ってニュースで聞いても現実味無くて、ベットが足りないってのもあんまり分かって無かった。 気付かされる事が多かった
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