臨床の砦 の商品レビュー

夏川草介(著者)

2022/11/28

医療現場は、どうなっているのだろう？数年間の私の思いでした。医療に携わる方、患者さん、それぞれの家族の心の葛藤を、小説にしたご苦労に頭下がります。忘れてはいけないと思います。

2022/11/06

小説ではあるけれど、現場の先生ならではの新型コロナ医療現場の話。
現場が思うように動かせない苦悩が書かれている。リスクを背負って働いているのに、お医者さん、看護師さん、またその家族たちまでもコロナに関わっているということで辛い目にあうことは許されない

2022/10/23

現場のことを伝える手段として小説にして残してもらえるのはありがたい。もっと過酷であろうことを想像しながら読んだ。

2022/10/21

ルポのようだった。
コロナ禍のお葬式が辛かったこと、覚えておきたい。

先の見えない中頑張り続けてくれた医療従事者の方に、良いことがたくさんあってほしい…

2022/10/18

コロナは、肺を壊すだけではなくて、心も壊すのでしょう。コロナと聞いただけで、誰もが心の落ち着きをなくし、軽薄な言動で人を傷つけるようになる。
不安に駆られた人々にとっては、感染者が実際にいるかどうかは関係がありません。ただいたずらに暴言を吐いて、他人を傷つけ、しかもあくまで自分が被害者面をする。当の本人たちは自分の心が病んでいることにさえ気づかないのですから、これほど厄介な話もないでしょう。
大切なことは、我々が同じような負の感情に飲まれないことでしょう。怒りに怒りで応じないこと。不安に不安で応えないこと。難しいことかもしれませんが、できないことではありません。

心に響いた言葉。

2022/10/14

「青空」
患者を蝕む病の勢いに。
前線がどれだけ頑張っていて大変なのか、発信したとしても重要な事だと伝わりきらないのだろうな。
特に体調不良が酷いとも思わず元気な気がするからこそ、自身で危機感を抱かず大変なのだろうな。

「凍てつく時」
油断していた訳でない。
クラスターという言葉を耳にする事はあったが、その言葉の本当の恐ろしさは分かっていなかったな。
普段と同じように行動していてはいけないが、無意識に軽率な行動をしてしまった後は恐怖だろう。

「砦」
いつかは起こっていた。
気の緩みが原因だと考えるのは当たり前かもしれないが、それだけでは無いことに気付くべきだよな。
最期の瞬間に立ち会えなくとも、元気な姿を最後に一度見れたことは何よりも幸せなことだろうな。

2022/08/21

令和3年1月、コロナ第3派の頃の話。

コロナ禍以降、人々は皆それぞれいろいろ我慢していると思っているだろうけど、医療従事者こそ休みどころか休憩すらまともにとれない状況が続いているのだということを、想像していた以上に知ることができました。

コロナ患者を受け入れるか受け入れないか、「できない」「無理」と言いたくても言えない状況など、以前の仕事（医療関係ではありません）と重ね合わせたりもしました。

私も2年間ぐらい公共交通機関すら利用しませんでしたが、いわゆる繁華街に出てきている人にインタビューで不要不急の外出についての意見を聞いているテレビ報道にうんざりしていたことを思い出します。

国によっても対応が様々である中、何が正解で何が間違いなのかは分かりませんが、納得できる根拠に基づく説明を、政府には求めたいと思います。

2022/09/05

コロナ診療に関わる医師の物語。
壮絶な現場の様子を垣間見たよう。
まさに異常事態の中で、最善を尽くしてくれている医療従事者の方には、改めて感謝。

2022/07/19

この作品はノンフィクションか？と思ってしまう。今やコロナ第7波と言われているが、近頃、病院で昼夜働く医師や看護師の話題は下火になっているように思われる。きっと今もストレスと決断に迫られているはず。

2022/07/06

コロナ患者受入れ病院の臨場感が凄まじかった。
世間の反応だけでなく、医師間の立場の相違から来る認識や考えが、「ここまで違うのか」と思わされた。どんな事にも当て嵌めることが出来るが、当事者では無い人の無責任な、自己都合的な考え、物言いに閉口した。と同時に、我が身にも思い当たる節がある様な気がして身につまされた。
ならば全ての医師が同じ志を持て等、どうして言えるだろう。医師とて同じ人間。危険な事には足を踏み入れたくないと思っていけない事があるだろうか。そうであれば、例え本意でなくても危険な事に立ち向かう人を、それに関わる全ての人を、そうと知りつつ押し付けている私たちの在り方は、皆でもっと考え続けなければいけないと痛感した。