臨床の砦 の商品レビュー

夏川草介(著者)

2021/07/14

コロナ禍の中、テレビなどで見聞きする医療現場は、大変だとは思いつつも、身近なものではなかった。
この小説は医療現場の頭の下がるような戦いをぐっと身近なものにしてくれたように感じる。
リアルに医療現場に立っているような気持になる。
医療現場という砦があって安全地帯に居る私達なのだろう。
まだまだ続くコロナとの戦いに、最前線にいてくれる医療従事者の方々に感謝しかない。

2021/07/06

笑いも込めた海堂作品とは一味違うコロナと闘う最前線の砦からの報告、叫び！直ぐにもドラマ化して、多くの人に届けてほしい。「コロナ患者受け入れたくないのが多くの医療機関の本音」民間病院だけでなく国立大学病院も。それが知られていない現実。「負の感情のクラスターは何も生み出さない」「科学や医学の進歩がもてはやされる時代だというのに『想定外』が一向に減らないというのは、どういうこと」やっぱりコロナは人災の部分も大きいんだなー。でも主人公たちのような医師や看護師も大勢いたことが救い。迷惑かけないよう自粛しなくては！

2021/07/03

コロナ
最前線の医師たち医療に携わる方々
正にドキュメント
緊迫感が伝わって来る
それでも夏川草介さんならではの抒情が溢れている

行政のトップ、マスコミ
そして、私
なーんにも分かっていない
ワクチン接種出来てやれやれだわね
なんて会話を交わしている日常

現場のこんな本、世に送り出してくださった夏川草介さん、ありがとうございました
そして、私にこの本を送ってくれた友人にも感謝

何よりも　今砦で闘かっておられる方々に
心からの感謝を

医療を最優先にしないで一体どうするというのでしょう

≪　コロナって　壊すのは肺？　心だよ　≫

2021/07/01

読む前と読んだ後では明らかに意識が変わってる。
大変なときだからこそ、冷静に自分の考えを持って、話し合って、人の気持ちや立場を考えなければならないと改めて考えた。

2021/06/29

砦、戦と表現されてるけどまさに戦い、戦場だろうな。
本当なら専門外な方たちも必死に頑張ってくれてる。

2021/06/28

ニュース越しからは見えない世界。
自分ばかりが我慢をしているような気がして辛いと思うこともあったが、改めて医療の最前線で戦う人々はその比ではないと気付かされた。
誰が誰だか分からないままに、次々と患者が流れていく。医療の理想からはかけ離れた現実に、医師・看護師は知らぬ間に心がすり減るだろう。
医師達は異なる意見をもちながらも、最終的に砦であり続けた。良き統制者、長年の経験者、若手の活力、変わらない皮肉者、そして熟考と青い炎の主人公。彼らの言葉のかけあいは、現実の過酷さをひしひしと伝えながらもどこか静かな重みを感じる。不思議な優しさを帯びており、夏川草介さんにしか書けない文章だった。

2021/06/23

著者らしい実直な医師たちのコロナ禍の過酷な1ヶ月。
医師が書いたということで、まさにノンフィクションに近い感覚で読んだ。

経済ももちろん大切だが、この本を読むことで医療とのバランスも考えなければいけない。

少し読み進めるほどに辛くなるけれど、もっと多くの人に読んでもらいたい。医療現場にエールを！

2021/06/23

現役の医師による1月のコロナ３波の話です。4月に刊行されています。
どれだけ切羽詰まった気持ちで書かれているのか、刊行されているのか。
どれだけ現場と我々一般人の意識とが解離しているのか。
わかりやすく読みやすかったので、金銭と時間に余裕があれば読んでもらいたいと思います。

2021/06/22

「自分だけが辛いと思えば、人を攻撃するようになる。自分だけが辛いのではないと思えば、踏みとどまる力が生まれる」という台詞があったが、この言葉の中に今の難局を乗り越えるヒントがあると思う。

2021/06/17

規模が小さい、地域で唯一の感染性指定医療機関でのコロナとの闘いを描くドキュメント風小説

医療の現場は大変なのだろうが、何となくとしか理解してなかった事が、リアルに感じられる。今読むべき一冊だと思う。