かがみの孤城(下) の商品レビュー

辻村深月(著者)

2023/09/15

子どもたちが終盤気づくことについては、上巻からある程度読者に感づかせてもＯＫという具合に伏線が張られまくっていたのだが、(まあそんな気がしていたが)それだけではなかったのだった。

2023/09/01

最高に面白かった！！！
最後の最後で全部が繋がってすっきり爽快！
10年後、子供に絶対読ませたい！

下巻はかなりメルヘンチックだけど、この子達に友情や思いやり、自立心が芽生えて、ひとまわり成長した姿が嬉しくなった。

始業式がカレンダーがズレてて会えなかった時点で、この子達の時代が違うことに気づいた。あと、喜多嶋先生ってこの子達の誰かなんじゃないかってことにも薄々勘づいた。でも狼と7匹の子ヤギには気づかなかったな〜！ちょっと悔しいw

絵本とドールハウスっていう題材も、私の少女心をくすぐる。でも、なにも本当に狼に食べられなくても良いのになあ。いじめ問題の深刻さを言いたかったのかな。それとも本当は童話って残酷でって怖いことを伝えたかったのかな。

話は変わって、学校の先生批判には大いに共感。別の本の感想にも書いたけど、小さな世界で君臨してるから、自分が偉いと勘違いしてるし、お気に入りの子とそうでない子への扱いが違いすぎる。もちろん、そうでない先生もいっぱいいるし、大変な業務を担っている苦労も計り知れない。少なくとも、私が見てきた先生たちは、みんな伊田先生だった。令和になっても、学校教育のあり方が昭和と変わってないことも指摘しているように感じる。

なんだか、夏休みの読書感想文みたいになっちゃった（笑）

2023/08/30

下巻の後編は怒涛の展開で夢中になって読み終えた。
思春期の子達の悩みや葛藤、大人に言えない事、大人も色々ある、色々あるけど、人で病むけど、結局は人の優しさや強さに助けられてお互いに助け合って生きてるなぁって思える内容だった。

2023/08/28

2023.8.28 読了。
上巻とは少し違う意味で面白かった。下巻では、不登校に関する中学生の想い、葛藤、ファンタジーに加えて、アドベンチャー！？と感じるような展開と収束地点に、久々に想像の上をいく読書体験だった。
読んでよかった。

思春期特有の繊細な気持ちの動き、よく覚えているなと思うほどきめ細やかで、自分の思春期の色々な感情が思い起こされ、上巻では心が乱された。
下巻ではジェットコースターのように展開する中で様々な伏線を回収しつつ子どもたちの成長や希望が見事に描かれていて、最後は心底ホッとした。
まもなく主人公と同じ歳になる娘にもすすめたい。そして誰かの良き友となり、良き友を得て、楽しい中学校生活を送ってほしいと切に願う。

2023/08/31

思春期特有の細かい出来事や感情が結構リアルに詰まってて、こういう感情あったなーと懐かしくなった
最後は綺麗にすべての伏線が回収されてスッキリ終わるけど、みんなの後日談をもう少し多めに読みたかった、、
展開の推測とか謎解きはしやすかったけど、答え合わせしてる感じでそれもひっくるめて楽しめた

2023/08/24

上下あって長めだったから一気読みは出来なかったけど本当に本当に心の底から読んでよかったと思った☺️
辻村さんはやっぱり天才なのかな？
私は映画とか見ていても勘が鋭いタイプでこれが実はこうで最後こうなるんだろうなって結構当たっちゃう事が少なくないんだけどこの小説は本当にええええええってなりまくりで読んでてすごく楽しかった笑　特に下巻！
もう最後の方は涙が止まらなかった。

今読み終わってすぐにこれ書いてるけどまだ感動でじーんてなってる笑
映画にもなってるみたいだから是非見てみたい！

2023/08/19

みんなの中学は繋がってなかった。
パラレルワールドなのではないか、、、。
と思いつつ鍵も見つからないまま月日は流れる。
三月になり、ルールを破ったアキ。
そのままこころはカギをヒントに探す。

2023/08/13

積読からの脱却！
絶対年内に読もうと思ってた作品。

すごーい！
前半の伏線、後半に全て回収される！
すっきりしました。

児童文学にもなりそう。
分かりやすくて読みやすかったです☻

辻村美月さんの作品は
「善良と傲慢」でヒリヒリした後だったので
同じ人が書いたと思えないくらいの作品。
多彩だなぁ。

読書の体感的には
宮部みゆきさんの「ブレイブストーリー」を
読んだ時に似てたなぁ。

読み終えた時に
「本っていいな」と純粋に思える作品でした☻

2023/08/13

こんな物語を書けるなんてすごいなー。
下巻は一気読みしたし、すぐ上巻から再読したくなる。
鏡の中の世界に行くなんて、ファンタジーな話だなって思ったけど、登場人物の心情はとてもリアルだった。学校でのあるあるだなーって思った。

オオカミさまと喜多嶋先生の正体は最後まで分からなかったから、びっくりしたし、最後の2.3ページは感動した。
リオンが記憶残ったままなのが本当に嬉しい。

オオカミが出てくる童話が他にもあるはず！とは思ったけど、『七匹の子やぎ』がどんな話だったか覚えてなくて、思いつかなかったのが悔しい、、。

2023/08/11

本当に良かった。最後の最後に全ての伏線を次々に回収していく様が見事だった。

最終章を読むまでは、子ども向けで、思春期の繊細な心象風景、不安定さを精細な筆致でよく表現した作品だなあと思っていた。
でも、この作品の真髄はそんなものではなかった。絶望の中で生きていた子どもたちが、それでもこれだけあれば生きていけると思えるような温かな希望と勇気に出会える物語。いつしか13歳の小さな世界の中で生きる主人公の視点で追体験しているような気持ちになれる、感動の物語でした。