六人の嘘つきな大学生 の商品レビュー
かなり読みやすい文章構成でした。途中で登場人物全員に悪い印象を抱いたけれど、最後はその印象が覆ってすっきりしました。 一部の情報だけでその人の全てを判断することの危険さを改めて感じる作品でした。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
【全体の感想】 ・前半の途中途中にあるインタビューで、少しずつ明らかになっていく情報が面白い!そのスピード感もいい。犯人もわりとすぐわかって、内定者もすぐわかって、と思ったらその犯人が実は犯人ではなくて…と何展開あるのも飽きなくて面白かった。読みながら感じていた些細な違和感も最後に回収しきってくれたし、真相が明らかにされていく度に、もう1回そのシーンを読み直したくなった。推理小説としてよく組まれていたけど、それだけじゃなくて、登場人物の印象も2転3転しながら、人間味を感じられる終わり方で、「人間には様々な面がある、それでこそ人間だ!」っていうテーマも感じられてよかった。 ・告発の写真を犯人以外が撮るのはありえないっていう推理とか、案外現実的な理由が語られていて、推理小説読み慣れた人間からすると逆に引っかかった。ちょっとご都合主義も感じたけど、でももし現実で同じようなことが起こったら、そりゃそういう理由で納得するかもなあ。 【ちょこちょこ思ったこと】 ・波多野の最初の人間観察ちょっときもい笑 ・会議の進め方の参考になりそう ・閉鎖的空間でめちゃくちゃ行きたい会社の面接だからっていうのはわかるけど、初めの告発からみんなの反応がちょっと大きすぎる。 ・就活の実情というか温度感はちょっと古いかな?今はこういう古い就活の面を学生も会社も知ってきて、進め方もかなり変わってはいると思う。 ・あと、社会人の自分からしたら、正味子どもを堕ろしててもキャバで働いてても、仕事ができる有能さがあるならいいって思うけどね。プライベートと仕事は別。袴田のいじめとかは(事実は違ったけど)、直接上司部下関係に通ずるところがあるから、仕事においても不適正ってみなすかもしれないけど。 ・波多野にも「とんでもない悪事」がある、って九賀が言ってたけど、それだけがピンとこなかったな。ゲームを借りパクしてるとことかそういう系のことを九賀がそう思い込んでるだけなのか、波多野にはそういうことがなかったのを九賀が認めなくてそういったのか…。 ・個人的には嶌さんのお兄さんがあの芸能人だったことが一番びっくりしたかも笑
Posted by
あっという間に読み進めるこの1冊、 朝倉秋成さんの本は初めてでした。 なんともテンポよく、そしていい感じに裏切ってくれる感じが小気味よく読み進め、終わるのがなんかもったいないなくて、ゆっくり読んだりしてました。 就活って〜と色々考えるとこもありますが、これは面白い!!!!
Posted by
就活を舞台にした物語。 10年前の私自身の暗黒の就活思い出す〜笑笑 みんな、嘘八百並べ自分を良いよう良いように魅せる就活。。。笑笑 就活をまともにクリア出来なかった私が言うのもなんだけど。。。笑笑 ただ、人間、誰しも裏の顔があるのは当たり前だと思っている。完璧な人間などいない。欲...
就活を舞台にした物語。 10年前の私自身の暗黒の就活思い出す〜笑笑 みんな、嘘八百並べ自分を良いよう良いように魅せる就活。。。笑笑 就活をまともにクリア出来なかった私が言うのもなんだけど。。。笑笑 ただ、人間、誰しも裏の顔があるのは当たり前だと思っている。完璧な人間などいない。欲のない人間などいない。善悪も兼ね備えているのが人間。 でも、やっぱり、裏のない人間が選ばれてたなぁ。笑笑
Posted by
なるほどこれはなかなかに面白い。 最初はあーそう言う感じの推理ものね、というぐらいでしか読んでなかったけど展開がおっおっと転がっていってあっという間に読み切ってしまった。 そこが伏線になってたのかぁ、みたいなのはあまりなく、正直違和感はそのまま伏線だったりするけれど、それでも転び...
なるほどこれはなかなかに面白い。 最初はあーそう言う感じの推理ものね、というぐらいでしか読んでなかったけど展開がおっおっと転がっていってあっという間に読み切ってしまった。 そこが伏線になってたのかぁ、みたいなのはあまりなく、正直違和感はそのまま伏線だったりするけれど、それでも転びに転んだ展開だった。
Posted by
掌の上で転がされ続けた気分。 終盤特有のどんでん返し!と思ったらまだページは半分で、とにかく気持ちよくまとまった話。 人間は誰しも心に「封筒」を持っているかもしれない。でも私は人を信じる人でありたいと思った。
Posted by
予想をコロコロ転がされて、寝る間も惜しんで一気に読了。 むーそなのかな終わり。 やられたーーー!感は無いけど、目に見える情報の思い込みを質された感ある。
Posted by
就活と心理戦と推理を合わせたような小説。 物語が動き出すきっかけとなる「グループディスカッション」で既に面白く、最初から最後までとても楽しめた。 推理が得意ではない私は、何度も何度も疑い何度も何度も騙された。 それでも終盤で違和感なく綺麗に伏線が回収されていって、感動しました。細...
就活と心理戦と推理を合わせたような小説。 物語が動き出すきっかけとなる「グループディスカッション」で既に面白く、最初から最後までとても楽しめた。 推理が得意ではない私は、何度も何度も疑い何度も何度も騙された。 それでも終盤で違和感なく綺麗に伏線が回収されていって、感動しました。細部に至ってまでミステリーで……圧巻です。 想像していた定番ミステリーとは違う、本作ならでは、といった印象。 就活やビジネス的な描写も丁寧で、社会、人間関係の勉強にもなります。 個人的に、難しいと思う単語や展開もあって文章もびっしりなので、読んでいて少し疲れたかな。 とはいえ、やはり、賞で名前が挙がるだけある非常に優れた小説ですね。作者さんの作家能力が羨ましい……笑
Posted by
ある人気企業の就職活動を通して、就活生男女6人が友情と絆を育みながら最終試験に臨むが、その最終試験の内容は「みんなで話し合ってこの中から1人だけ合格者を選ぶこと」といったもの。試験中に全員の「クズさ」が露呈していくが。。第2部では各登場人物に対して「ああ、そういうことだったのか」...
ある人気企業の就職活動を通して、就活生男女6人が友情と絆を育みながら最終試験に臨むが、その最終試験の内容は「みんなで話し合ってこの中から1人だけ合格者を選ぶこと」といったもの。試験中に全員の「クズさ」が露呈していくが。。第2部では各登場人物に対して「ああ、そういうことだったのか」とすべての謎が解ける。 人の評価は視る人の視点によって変わるとつくづく感じた。 続きが気になりどんどん読み進めることができた。綺麗に前向きに完結したと思う。
Posted by