六人の嘘つきな大学生 の商品レビュー
あー就活のこの感じね、はいはい、という感じ。 みんな信用できないし、いいやつっぽくもあれば、悪いやつっぽくもある。 結局みんな、いい面も悪い面もあるってこと。
Posted by
個々の行動、そこから想像されるキャラクターが鮮やかにひっくり返される、精密な仕掛けがあちこちに施された小説。 学生が社会に出るために通過する就活は、会社も学生も滑稽なほど手探りであることをシニカルに表現。考えさせられる小説。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ページが進むにつれ、どんどん考えが変わっていくのが面白かった。ほぼ全ての人が怪しいと思わせる文を書けるのが凄いと思った。 結局はみんないい人なのかーーい!という感じで、結局は読者が著者の叙述トリックに踊らされてたのだなと。 嶌さんが足が悪いなんて知らないし、あの懇親会の前にそんな事情があったなんて知らないし、暴露の裏側の詳細も語られていないして、作中の表現の“月の裏側は地球からは見ることが出来ない”という文が、まさしくそのことを表しているのだなと思った。 とても面白かった。記憶をなくしてもう一度読みたい。
Posted by
ずっと気になっていたけど、なんとなく読むのを遠ざけてた小説。なんでもっと早く読まなかったんだろう!と思わされました。年齢問わず楽しめるストーリーだと思う。 一流企業の最終面接まで残った大学生6人のお話。 初めましてで出会う最終面接メンバーは、見た目はリクルートスーツに身を包み、...
ずっと気になっていたけど、なんとなく読むのを遠ざけてた小説。なんでもっと早く読まなかったんだろう!と思わされました。年齢問わず楽しめるストーリーだと思う。 一流企業の最終面接まで残った大学生6人のお話。 初めましてで出会う最終面接メンバーは、見た目はリクルートスーツに身を包み、爽やかな出来る人間を装っている。履歴書に書かれた内容の学歴、活動、自己PRも完璧。でもそれは見えている部分の話。しかし見えない部分には傲慢さ、過去の過ちなどがある。 これを月の表と裏に例えて、なるほどなと納得してしまった。読み進めるうちに、登場人物の印象が二点三点すると感じるのは、私自身が見える部分しか見ていないということに気付かされた。 6人ともストーリーの中盤では、ほんと酷い人達だなと思いながら読み進めていたけれど、終盤ではそれぞれの若さ故の過ちや苦労を乗り越えていて、胸が熱くなった。 とても面白かった。映画も期待します。
Posted by
面白くて一気に読んでしまった。スピード感ある先の読めない展開。ミステリのどんでん返しのように自分の先入観や価値観で人物を見てしまうと本当の部分に気づけないままになる。現実でも色んな人を知れば知るほど決めつけて見てしまうことが多く、悪意のある嘘を見抜けるほど、見ようとしなければ、善...
面白くて一気に読んでしまった。スピード感ある先の読めない展開。ミステリのどんでん返しのように自分の先入観や価値観で人物を見てしまうと本当の部分に気づけないままになる。現実でも色んな人を知れば知るほど決めつけて見てしまうことが多く、悪意のある嘘を見抜けるほど、見ようとしなければ、善意の嘘は気づかないままなんだろう。ストーリーも面白かったし、考えさせられた。波多野くん、君みたいな人はなかなかいない人材だよ。
Posted by
就活前、就活中、人事担当者におすすめ。 [Audible] 同じ年に就活したので、ずっとずっと共感しながら聴いていました。シンプルながら質の良いミステリーで、就活前の学生さんでも中学生くらいから楽しめると思います。日本の就活のシステムを皮肉る意図もあるのか、当時疑問を感じながら就...
就活前、就活中、人事担当者におすすめ。 [Audible] 同じ年に就活したので、ずっとずっと共感しながら聴いていました。シンプルながら質の良いミステリーで、就活前の学生さんでも中学生くらいから楽しめると思います。日本の就活のシステムを皮肉る意図もあるのか、当時疑問を感じながら就活していた身としてはよくぞ言ってくれた…と言う気持ちで。書いてくれてありがとう、という気持ちも込めての星5です。自分用の再読は流れを知った今では無いですが、これから就活に挑む学生にはお勧めしたい一冊です。 謎解きとドキドキを楽しみながら、就活を知ることができます。
Posted by
こんなにもキャラクターたちの印象が刻一刻と移り変わる小説が、あっただろうか。タイトルどおりに「嘘つき」な大学生たちは、ページを捲るごとに顔色を変え、その真相に近づくごとに何が真実かを分からなくさせてしまう。後半の怒涛の伏線回収は息を呑むほどで、そのほとんどに無駄がなく芸術的である...
こんなにもキャラクターたちの印象が刻一刻と移り変わる小説が、あっただろうか。タイトルどおりに「嘘つき」な大学生たちは、ページを捲るごとに顔色を変え、その真相に近づくごとに何が真実かを分からなくさせてしまう。後半の怒涛の伏線回収は息を呑むほどで、そのほとんどに無駄がなく芸術的である。 久しぶりに一息に読み終えてしまった本。作者の別の作品も読まないといけなくなってしまった。
Posted by
日本の就職活動シューカツに、一石を投じるような、自分も同じ事をシューカツには感じていたので登場する大学生たちが自分の気持ちを代弁してくれているような… 自分を少しでも良い人間だと思って欲しい就活生たちの切実な不安定な心理状態は非常に良くわかる。それに誰だって家にいる時の自分、友...
日本の就職活動シューカツに、一石を投じるような、自分も同じ事をシューカツには感じていたので登場する大学生たちが自分の気持ちを代弁してくれているような… 自分を少しでも良い人間だと思って欲しい就活生たちの切実な不安定な心理状態は非常に良くわかる。それに誰だって家にいる時の自分、友達といる時の自分、職場での自分、演じ分けてるはず。 生きる事は演じる事と鴻上尚史さんも言っていた。あ、この話にも鴻上さんと言うキャラが出てくる。 キャラクターの設定が上手で、ラストでは一気に伏線回収される。面白かった。
Posted by
面白かったけど、途中もっと人のこと信用出来なくなりそうだったわ!面白かったけど! あと、この文章必要?みたいな所が個人的には多々あって気になっちゃったな…でもまぁ、この作者の個性といえば個性か… てか!!!!!! 読み終わる前に書店で実写版の表紙見ちゃってさ、犯人想像できちゃ...
面白かったけど、途中もっと人のこと信用出来なくなりそうだったわ!面白かったけど! あと、この文章必要?みたいな所が個人的には多々あって気になっちゃったな…でもまぁ、この作者の個性といえば個性か… てか!!!!!! 読み終わる前に書店で実写版の表紙見ちゃってさ、犯人想像できちゃったんだよね…まーーーじやめてほし…全員有名どころでキャスティングするか、全員無名キャスティングするかに統一して…まじ普通に予想できて面白くない
Posted by
やられた。 いや、キッツイわ。 褒め言葉。 文章はうまい。これはうまい。素直に。引き込ませる上手さ。技巧を感じさせない。 ただなんつうか、仕掛けのためのストーリーだなと思って読んでた。 人の配置といい、背景といい、いわゆる謎解きの仕掛け。 ストーリーを際立たせるための仕掛...
やられた。 いや、キッツイわ。 褒め言葉。 文章はうまい。これはうまい。素直に。引き込ませる上手さ。技巧を感じさせない。 ただなんつうか、仕掛けのためのストーリーだなと思って読んでた。 人の配置といい、背景といい、いわゆる謎解きの仕掛け。 ストーリーを際立たせるための仕掛けではなく、仕掛けを仕込ませるためのストーリー。面白いのだが、こう言うパズルモノは好きではない。作者との知恵比べになって、こうちゃうか、こいつちゃうかと言う展開。 実際、ほぼ、「犯人」についての考察は当たっていたのだが。 それで本書の半分程度だと気がついた。その先どんでん返しがあるんだろうなと思っていたのも想定内(どんなものかはともかく)で、腕組みして見てたんだが。 いや、全てがストーリーのための仕掛けだった。見事にやられた感じ。 人によって受け止め方は違うと思うのだが、俺は、やられた。 人への洞察が深い。見せ方が上手い。 逆に、伏線とかミスリードはかなり荒っぽいと思ったくらい。 一人称の転換も怪しいと思って通りだったし、あまり良いとも思わなかったけど。 そうして実は、救いがない。 救いだと思って書いてるのかな。わからない。 それでも、誰も死なない話にしてほしかった。 この先、どうなるかもまだ気になる。 うーん。 少し落ち着いたらもう一度読みたい。 やられたなあ。
Posted by