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エマニュエル・トッドの思考地図 の商品レビュー

3.5

49件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2021/05/02

単純に面白かった。難しいかと思っていたが、思っていたほどではなく、ある程度理解できたと思う。他にもトッド氏の著作を読みたいと思った。

Posted byブクログ

2021/05/01

文中で色々な学者、政治家に対する批判や、自身に対する批判も出てくる。学者の考え方、学説の違いは、そこに至る基本的な考え方、社会に対するスタンスの差による事が分かる。作者の「思想ではなく事実から始めよ」「思想やイデオロギーが出発点にあると…それに合致した事実ばかりに注目し、前提にそ...

文中で色々な学者、政治家に対する批判や、自身に対する批判も出てくる。学者の考え方、学説の違いは、そこに至る基本的な考え方、社会に対するスタンスの差による事が分かる。作者の「思想ではなく事実から始めよ」「思想やイデオロギーが出発点にあると…それに合致した事実ばかりに注目し、前提にそぐわない事実を排除してしまい…結果として自分の考えに合わせて現実を歪めてしまう…まともな研究と言えない」「ひたすらにデータを収集し事実の積み重ねの中からやがてモデルを生み出していく」というスタンスから、ソ連崩壊、リーマンショック、英国EU離脱が予見出来たと。学者はかくあって欲しい。

Posted byブクログ

2021/04/18

新しい発想は、何もないところから生まれてくるわけではない。たくさんの知識やデータが蓄積された上で、互いの関連性が見出され、新しい事実が表出してくる。著者自身の社会科学についての方法論。

Posted byブクログ

2021/04/13

話題の歴史学者である著者の研究過程を紐解く本作。 ソ連の崩壊、リーマンショック、EUの破綻(イギリスの離脱)を予見できたのは、どのような思考回路から出てきたものなのか。 とにかく沢山の書物に触れること。広い視野から湧き出るインスピレーション。そして検証には嘘の無い数値データを用い...

話題の歴史学者である著者の研究過程を紐解く本作。 ソ連の崩壊、リーマンショック、EUの破綻(イギリスの離脱)を予見できたのは、どのような思考回路から出てきたものなのか。 とにかく沢山の書物に触れること。広い視野から湧き出るインスピレーション。そして検証には嘘の無い数値データを用いる。家族制度、識字率、出生率、死亡率等を組み合わせると見えてくるという。 すごいなあ。の一言。正直、凡人には解りません。

Posted byブクログ

2021/03/17

https://www.lib.kyutech.ac.jp/opac/search?q=9784480847539

Posted byブクログ

2021/03/14

エマニュエル・トッドの思考地図 個人的には、思考という部分では、かなり共感した。 トッドは思考するということは、じっくり椅子に座って考えるということではなく、本やデータを読みながら考えるというスタイルである。これは一般的な思考論とはやや異なるが、個人的にも納得できる。 確かに、...

エマニュエル・トッドの思考地図 個人的には、思考という部分では、かなり共感した。 トッドは思考するということは、じっくり椅子に座って考えるということではなく、本やデータを読みながら考えるというスタイルである。これは一般的な思考論とはやや異なるが、個人的にも納得できる。 確かに、基本的に自分も読みながら常に考えている。内田樹が何かを分析したりする前に、マルクスを数ページ読むという具合に、誰かが思考している形跡に触れることで、自分自身の脳もドライブされる感覚というものがある。本を読んでいるうちに、心の中にあったもやもやや、課題認識していたことがクリアになり、読み終わったころには、その本の内容のインプットはもちろんのこと、その他の心配事が解決し、アイデアが浮かんでメモするということはよくあることである。 さらに、思考することの本質は、現象と現象の間にある偶然の一致や関連性を見出すことと言っている。 トッドの仕事で言えば、変数間の一致を読み解くというのである。最近ではアナロジー思考という言葉で紹介されているが、この部分も非常に納得できた。大学時代、様々な分野の授業に潜って、経営学におけるケイパビリティ派とポジショニング派の対立の構造と、実存主義と構造主義の対立構造が似ていることなど、さまざまな分野における偶然の一致や変数間の一致を愉しみにしていたことを思い出した。 「これってこれと似ているよね」という偶然の一致を見つけた時には、その知的快感というものは最高潮になるのである。私はバレーボール部に所属していたが、スポーツや身体運動と人類学や哲学とのつながりや、映画のある種の深読み的な考察なども、この類の楽しみの一つだろう。 トッドの場合、膨大なデータを読み解き、家族構造と政治形態の一致を導きだすなど、純粋なデータオリエンテッドな思考力の叡智であるが、こうした愉しみは、多くの人も体感できるものだろう。 また、何か新しい味方をするうえで、外在性というものを意識しているとも記述があった。トクヴィルもそうであるが、自国の社会を考える上では、必ずや外の世界を見ることは重要である。共時的な部分もそうであるが、時間軸で考えても、古典を読むことはある種の外在性の獲得にもつながるのである。 両利きの経営でも紹介されていた知の探索とは、古典を読むことや自分の世界から脱出することも一つとしてカウントできるであろう。 社会には複数の教会が必要であるという記述もおもしろい。個人を束縛する枠組みがいくつもあると、強制を強いる複数の枠組みと個人が折衝して、逆説的ながらエアポケット的に個人の居場所ができるというものである。一つの思考の枠組みの虜囚となると、そこに完全に染まるか、まったく染まらないかしかないが、複数に枠組みがまたがることにより、逆に自分のスタンスが際立つという発想は面白い。

Posted byブクログ

2021/03/14

ソ連崩壊やイギリスのEU離脱などの予測を的中させたという歴史人口学者のエマニュエル・トッドが自ら思考の極意をまとめた日本語オリジナルの一冊。読みずらいかなと思ったがそんなことはなく、トッドがどのように情報を得てどのように考えどんな形でアウトプットするかが詳細に語られる(冒頭で哲学...

ソ連崩壊やイギリスのEU離脱などの予測を的中させたという歴史人口学者のエマニュエル・トッドが自ら思考の極意をまとめた日本語オリジナルの一冊。読みずらいかなと思ったがそんなことはなく、トッドがどのように情報を得てどのように考えどんな形でアウトプットするかが詳細に語られる(冒頭で哲学は役に立たないといっているのが印象的)。最後の方で、ポストコロナ時代の日本についての予測が書かれている。

Posted byブクログ

2021/04/21

思考することは、事象と事象の間にある偶然の一致や共通性を見出すこと そのベースとして、統計データと歴史のインプットが必要。それを踏まえての着想が大事だと繰り返し説かれていた。 電子書籍で読んだが、実物を見たらデザインも素敵だったので、紙の本で読みたかった本。

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2021/03/02

この本を読んでとにかく知識の吸収の大切さを知った。 知識が蓄積されると、おのずと考え、発見がひらめく。 そこから、発表の場に入る。 いろんな研究の視点からの、インプットの仕方が描いてある。 私は、不器用だから、たくさんの本を読むことくらいしかできない。たくさんの本に出会い、た...

この本を読んでとにかく知識の吸収の大切さを知った。 知識が蓄積されると、おのずと考え、発見がひらめく。 そこから、発表の場に入る。 いろんな研究の視点からの、インプットの仕方が描いてある。 私は、不器用だから、たくさんの本を読むことくらいしかできない。たくさんの本に出会い、たくさんのアイデアや生き方を見つけて想像したい。

Posted byブクログ

2021/02/27

無意識のレベルに反映されるまでひたすらインプットを重ね、外からの視点から物事の本質を捉える。こうした思考プロセスが教示され、恒久的で貪欲な学びを続ける意義を汲み取った。簡単に言えば自分語りの書なのだが、天才の脳みそを垣間見ることで並々ならぬ刺激を受けることは間違いない。歴史と統計...

無意識のレベルに反映されるまでひたすらインプットを重ね、外からの視点から物事の本質を捉える。こうした思考プロセスが教示され、恒久的で貪欲な学びを続ける意義を汲み取った。簡単に言えば自分語りの書なのだが、天才の脳みそを垣間見ることで並々ならぬ刺激を受けることは間違いない。歴史と統計を基に考えるメソッドを我々も意識する必要があるだろう、エマニュエルドットという人物がどれほど凄いのかを思い知らされた。『世界の多様性-家族構造と近代性』は確か予備校講師も勧めていたはずなのでこちらも読んでみたい。

Posted byブクログ