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エマニュエル・トッドの思考地図 の商品レビュー

3.5

49件のお客様レビュー

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2021/09/12

期待をしていた内容ではなかった。著者の自伝に近く、タイトルや書評に記されているような考え方のヒント、軸が得られる本ではなかった。読み易く2〜3時間で読み切れるのは良い点でしょうか。

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2021/08/24

フランスの歴史人類学者のエマニュエル・トッド氏による学術書というかエッセイというか、カテゴライズが難しい本だった。 トッド氏の考えが数々の本から得られたアイディアや知識によりそれらが混合、発酵し、自らの考えになっていくという過程が描かれている。 このコロナ禍にある世界情勢の中...

フランスの歴史人類学者のエマニュエル・トッド氏による学術書というかエッセイというか、カテゴライズが難しい本だった。 トッド氏の考えが数々の本から得られたアイディアや知識によりそれらが混合、発酵し、自らの考えになっていくという過程が描かれている。 このコロナ禍にある世界情勢の中で、「日本に向けた本」ということだけでも本書は読む価値がある一冊。

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2021/12/15

たまたま本屋さんで立ち読みして、思考を広げるヒントが得られそうだと感じたので購入。 響いたメッセージとしては ・リサーチャーではなく発見者であれ ・アウトサイダーであれ  I am of the world but not in the world ・真実は歴史とデータにあり ...

たまたま本屋さんで立ち読みして、思考を広げるヒントが得られそうだと感じたので購入。 響いたメッセージとしては ・リサーチャーではなく発見者であれ ・アウトサイダーであれ  I am of the world but not in the world ・真実は歴史とデータにあり ・創造的知性が本能を解放するとき、芸術性を宿したプロフェッショナルとなる フランスの学術界では相手にされないという知性が日本人向けに本を書くとは、またおもしろい。 研究者の端くれとして、参考にできる部分がたくさんあった。

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2021/06/19

齢69にしてこの尖り。 マクロンをこけにするあたりが最高。 異常に強い相関関係は、実は同じ事実から派生している2つの事象だった。とは。 最終章の未来の畳みかけと放り投げが素敵。20年後トッド氏なきあとを見届けたい。

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2021/06/12

筆者のエッセイ。 どう考えていくのか?という個人的な思考プロセスをテーマとしながら、 あとは随筆的なアプローチで、筆者が考えている事象についての考察が入る。 体系的にまとまっているものではないが、思考に人生を捧げた人の考えが知れるという観点では知的好奇心が刺激されて面白かったし...

筆者のエッセイ。 どう考えていくのか?という個人的な思考プロセスをテーマとしながら、 あとは随筆的なアプローチで、筆者が考えている事象についての考察が入る。 体系的にまとまっているものではないが、思考に人生を捧げた人の考えが知れるという観点では知的好奇心が刺激されて面白かったし、いわゆる学術書ではないので、1日で読めてしまうので、コスパもよかった。 思考とは、内的対話ではなく、調べること、書くこと、つまり手作業だということは面白い観点。 一方、書かなくても良くなったとも書かれている。

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2021/06/04

先入観や偏見を避けるために、事実やデータから入ることが大切である。「データを十分に時間をかけて痛めつければ、希望する情報が得られる」と言うけれど、使う人が善良であれば、善良な人には届くと思う。 どれだけデータと情報が正しくても、先入観や偏見の強い人には届かない。そこをどう対処して...

先入観や偏見を避けるために、事実やデータから入ることが大切である。「データを十分に時間をかけて痛めつければ、希望する情報が得られる」と言うけれど、使う人が善良であれば、善良な人には届くと思う。 どれだけデータと情報が正しくても、先入観や偏見の強い人には届かない。そこをどう対処しているのかが気になった。読み取れていないだけかもしれない。 さらに、論理だけでなく熱い心も持っている。それゆえに軋轢を生み、大勢の敵を作ることもあるが、心がしっかりしているので揺るがない。本当に強いなあと思う。挙げられていた著作も読もうと思う。 著者はとにかくよく読む。まずはそこから真似したい。 若い頃はつぶすほどの時間があったが本を読んでいればよかったなあと思う。子供には「本を読め」というのではなく、自然に読みたくなるように働きかけているが、それを続けてかつ改善していきたい。

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2021/05/29

ある時代の社会ダイナミズムの全体をなんとか記述してやろう、というアナール学派の大胆不敵?なチャレンジには、あれやこれやと史料やファクトをとめどなく?渉猟しつつ、もやっと考えることを決して止めずに、鍵となる関係性についてのアイデアが閃くのを待つ、という感じ。 ここから一般人が得られ...

ある時代の社会ダイナミズムの全体をなんとか記述してやろう、というアナール学派の大胆不敵?なチャレンジには、あれやこれやと史料やファクトをとめどなく?渉猟しつつ、もやっと考えることを決して止めずに、鍵となる関係性についてのアイデアが閃くのを待つ、という感じ。 ここから一般人が得られるヒントとしては、乱読もまた良し、ということかな。

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2021/06/06

学者さんが書いたこの種の本を読むのに慣れていないせいか、少し読みづらい気はしたが、思考の流れはよく理解でき、主義思想でなく歴史やデータを重要視する研究姿勢や、ルーティンから脱却して視点を変えてみる必要性は共感できた。 目次とは別に冒頭のページにあった「思考の見取り図」がわかりや...

学者さんが書いたこの種の本を読むのに慣れていないせいか、少し読みづらい気はしたが、思考の流れはよく理解でき、主義思想でなく歴史やデータを重要視する研究姿勢や、ルーティンから脱却して視点を変えてみる必要性は共感できた。 目次とは別に冒頭のページにあった「思考の見取り図」がわかりやすかった。 インプット→着想→検証→分析・洞察→予測 ・歴史とデータによる経験主義 ・膨大なデータ収集し事実(ファクト)を蓄積 ・ルーティンから脱却してのアウトサイダーの視点 自分自身に置き換えると、インプット→着想を数多くやってもその先が不十分だから考えが深まらないことを、痛感した。

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2021/05/24

著名な歴史人口学者の思考の仕方を整理した本。 本国では、(本人いわく)敵が多いせいか、日本人向けオリジナルというのがよい。 下記の項目を一つひとつ自分や他者の作品にふれながら語る。 入力 対象 創造 視点 分析 出力 倫理 未来 入力から出力までのところは、大量のデータを仕入...

著名な歴史人口学者の思考の仕方を整理した本。 本国では、(本人いわく)敵が多いせいか、日本人向けオリジナルというのがよい。 下記の項目を一つひとつ自分や他者の作品にふれながら語る。 入力 対象 創造 視点 分析 出力 倫理 未来 入力から出力までのところは、大量のデータを仕入れて、創造的知性によってモデルをつくって、検証する、という流れが、自分にはしっくりくる。 以下、重要と思ったところ。 ・歴史とデータが重要という見解は共感する ・彼の分析の仕方では、数字の裏に人がいることを読み取る。「統計的想像力」というのは面白い ・著者にとって書くことのイメージが変化してきたこと。肉付けしながら書く。か、頭の中でモデルを構築してディクテーションする。どちらが良いというのではないが、頭の使い方のバリエーションという点では参考になる。自分はそもそも後者の方が馴染むかもしれない。 ・倫理を研究者としてつらぬくというのはおかれた大学のようなコミュニテイに環境適応することではない。研究の良否に忠実になること。価値判断は不要 ・ポストコロナで思想は変わらない。深刻化するのみ。エイズの時との比較が芸術家になる前に必要 ・予測が得意というのはなかなか言いづらいもだが、最後や勇気をもつということだといっている。なお。予測は創造的知性とは異なる

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2021/05/03

エマニュエル・トッドという社会学者の名前は聞いたことがあったが、著作を読んだことがなかったので、興味があって読んでみた。頭が良すぎて、世の中を未来まで見通せる人というぼんやりとした印象しか持ち合わせておらず、この本もそういう未来を見通す本なのかなと思ったら、まさに彼の頭の中の思考...

エマニュエル・トッドという社会学者の名前は聞いたことがあったが、著作を読んだことがなかったので、興味があって読んでみた。頭が良すぎて、世の中を未来まで見通せる人というぼんやりとした印象しか持ち合わせておらず、この本もそういう未来を見通す本なのかなと思ったら、まさに彼の頭の中の思考地図であった。大学院生として研究お作法本を最近多く読んでいるが、研究お作法本といってもよいと思う。とても参考になった。

Posted byブクログ