コロナと潜水服 の商品レビュー
いかにも奥田さんらしい短編集でしたが、奥田さんにしてはやや平凡だったかも知れません。それでも最後のパンダの話はじんとくるものがありました。私の友人にも初めて自分で買った車としてパンダに乗っていた人がいました。色は白でした。懐かしい思い出です。
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なかなかの心霊幻想小説?ではないですか。出現する霊たちが慈愛に満ちている。著者が同年代なので、懐古場面のディテールが脳裡に浮かぶ。今や聞かなくなった破傷風も、子ども時分は鯖釘や割竹で怪我したなら親がやたら心配した。そのたびに北里柴三郎先生の偉大さを説かれた。フィアットパンダのセリ...
なかなかの心霊幻想小説?ではないですか。出現する霊たちが慈愛に満ちている。著者が同年代なので、懐古場面のディテールが脳裡に浮かぶ。今や聞かなくなった破傷風も、子ども時分は鯖釘や割竹で怪我したなら親がやたら心配した。そのたびに北里柴三郎先生の偉大さを説かれた。フィアットパンダのセリエねぇ。ルパン三世がフィアット500を駆り現行モデルが人気だが、箱型セリエは見ない。我が愛車は四輪でなく42年モノのベスパ50s。伊太車は意外にタフだ。彼岸に旅立って後、こいつが健在で誰かに引き継がれたなら、どこに連れて行こうか。
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五篇の短編集。小説家が一夏家族と離れて過ごすために買った家でタケシくんに会い命を救ってもらった「海の家」追いやられた部署でボクシングをすることになった「ファイトクラブ」有名野球選手と付き合っている元モデルの「占い師」この3遍はもやもやしていた主人公が不思議な体験をし強く未来を歩い...
五篇の短編集。小説家が一夏家族と離れて過ごすために買った家でタケシくんに会い命を救ってもらった「海の家」追いやられた部署でボクシングをすることになった「ファイトクラブ」有名野球選手と付き合っている元モデルの「占い師」この3遍はもやもやしていた主人公が不思議な体験をし強く未来を歩いていくような前向きでよかった。「コロナと潜水服」は今の時代を風刺してるね。子どもは大丈夫。「パンダに乗って」は若くして亡くなった元のフィアットパンダの持ち主の思い出をなぞってドライブ。ノスタルジーで哀しい。天国に行けてよかった。
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やはり奥田英二は天才。幽霊や超常的なものを題材にしていながらも主人公はあくまでも人間です。読んだ後気持ちが軽くなるようななんとも不思議な読後感の短編集です。 大傑作ではないけれど、これはとても好きな作品です。 どれも面白かったですが、古い日本家屋に夫婦問題から一時的に逃げて来た作...
やはり奥田英二は天才。幽霊や超常的なものを題材にしていながらも主人公はあくまでも人間です。読んだ後気持ちが軽くなるようななんとも不思議な読後感の短編集です。 大傑作ではないけれど、これはとても好きな作品です。 どれも面白かったですが、古い日本家屋に夫婦問題から一時的に逃げて来た作家が、ひと夏の不思議な体験をする「海の家」 旧車フィアットパンダを購入して新潟から帰る際に、前オーナーのゆかりの地に次々導かれる「パンダに乗って」が好きです。 一番面白かったのは表題作の「コロナと潜水服」です。何か隠喩的なタイトルなのかなと思ったら、防護服として骨とう品の潜水服を着る話で馬鹿馬鹿しくて面白かったです。 こういうユーモアが有って、あまり感動させ過ぎない作品を書けるのは本当にさすが。
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5つの短編集です。 なんで全部の話が、こんなに優しいんだろう。 語彙力がなくて申し訳ないんですが どの話も、ハッピーエンドでもバッドエンドでもないんです。 これからも毎日が続いていくんだと、強く感じさせられる。 なんだけど、読後感が素晴らしい。 一番好きなのは、最後の話かな…
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【収録作品】海の家/ファイトクラブ/占い師/コロナと潜水服/パンダに乗って 温かい余韻を残す、不思議な体験をした人たちの話。現状は変わらないけれど、それに向かう人の心は変わる。「コロナと…」の海彦くんのような力があったらいいのにね。
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読み終えた時、なんだか晴れやかな気持ちになれる5つの短篇集。 本のタイトルにもなっている「コロナと潜水服」は題名に反してほっこりする内容だった♪
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図書館から借りた本 ・ 大好きな作家さん 壮大なスケールの長編も魅力ですが、ウィットに富んだ会話が盛り込まれた短編も魅力です 本作は短編集 軽いタッチでさくさく読めます 一歩間違えるとオカルトにもなりそうなテーマがユーモラスに心温まる作品に仕上がっているのはさすが! ・ タイトル...
図書館から借りた本 ・ 大好きな作家さん 壮大なスケールの長編も魅力ですが、ウィットに富んだ会話が盛り込まれた短編も魅力です 本作は短編集 軽いタッチでさくさく読めます 一歩間違えるとオカルトにもなりそうなテーマがユーモラスに心温まる作品に仕上がっているのはさすが! ・ タイトルにもなっている『コロナと潜水服』はまさにコロナウィルスが存在する現在のお話 心配症なあまり潜水服で外出するサラリーマンの夫とそんな夫を軽く受け流す妻の温度差が面白い 本作を数十年後に読んだ人が『コロナってそんな恐ろしいウィルスだったんだ!!』と驚く日が早く来てくれるといいな
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ちょっとファンタジックな経験で落ち込んだ気持ちが救われるような短編集。 「海の家」 「ファイトクラブ」 「占い師」 「コロナと潜水服」 「パンダに乗って」 の5編収録。 時代を反映するような現実の悩みを盛り込みつつ、申告にならないように超現象的なファンタジーとちょっとしたおかしみで、優しい感じでした。
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普通の短編。 表題作のコロナと潜水服はあまりにも大袈裟な夫とそれを受け流す妻の掛け合いにくすりと笑ってしまった。
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