1,800円以上の注文で送料無料

オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る の商品レビュー

4.1

211件のお客様レビュー

  1. 5つ

    61

  2. 4つ

    95

  3. 3つ

    39

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2021/09/12

audiobookと紙の本併用で。 うっかり重複購入してしまったので、audiobookで聴く→気になった箇所を本で確認・マーキング という手法でやってみたら大変便利だった。 この本はわかりやすい言葉を用いて翻訳されているけれど、それでも聴くだけでは複雑で理解が及ばなかったと...

audiobookと紙の本併用で。 うっかり重複購入してしまったので、audiobookで聴く→気になった箇所を本で確認・マーキング という手法でやってみたら大変便利だった。 この本はわかりやすい言葉を用いて翻訳されているけれど、それでも聴くだけでは複雑で理解が及ばなかったところ、聞き取れなかった用語などがすぐに確認できる。 2冊分の出費は痛いが、耳で読むと講義を聴講したときのような印象の残り方になるので、全体像が残りやすい気がする。 ――――― さて、内容。 台湾のデジタル政務大臣オードリー・タン氏のインタビューを起こしたもの。 オードリー氏の目線は「公」で、国民を信じているし、思考も行動も国民のために「公」に徹していると感じられる。そして若者が胎児にされていることが分かる。 台湾がうらやましくなる。 台湾のデジタル民主主義は、政府と国民が双方的に議論を目指している。そこが日本との大きな違いのような気がする。 オードリー氏は最後に、日本のデジタル庁に意見募集のメールボックス設置を提案している。 台湾の民度と日本の民度がどの程度異なるのかわからないけれど、有益なパブリックオピニオンが集まる世の中であって欲しいし、それを受け取れる政府になったら未来に希望が持てる。 オードリー氏は、諦め感が強まってきている日本の政治に、この本で一筋の光を指してくれたように感じた。 ――――(メモ)―――― ▶柄谷行人の「交換モデルX」 「オープンで、かつ無償の交換を行う」というパターン (中略) この場合、「私の知識をシェアした人が、その知識を用いて私の望まないことを行わない」という信頼関係が必要です。(p99) ▶2014年の3月に起こった「ひまわり学生運動」 『当時、台湾と中国との間にサービス貿易協定を締結しようとした政府に対し、学生たちが異を唱え、議会との対話を求めて立法院(日本でいう国会)を約三週間、選挙したのです。』(p108) ↓ 「台湾のインフラに中国は入れさせない」という明白な意思表示。 ひまわり学生運動は、台湾に民主主義を根付かせるきっかけとなった。 ▶オードリー氏が考える「アナーキスト」 政府が脅迫や暴力といった方法を用いて人々を命令に従わせようとする仕組みに反対する。つまり、「権力に縛られない」という立場です。(p111)

Posted byブクログ

2021/08/22

今話題のオードリー・タンの自著。 彼女の今の仕事内容、台湾や日本の現状について淡々と語っている。 彼女の生い立ちなどを知りたければアイリス・チュウの方がおすすめだが、これはこれで読みやすく面白い。特に第五章のプログラミング思考が私には興味深かった。

Posted byブクログ

2021/08/20

良書。大陸とは対極にあるもうひとつの中国である台湾からの強烈なメッセージでした。 ・だれも、置いていかない ・デジタルが高齢者に使いにくいのなら、使いやすいように、改良すればいい ・5Gは地方から導入する。なぜなら、そうでないと公平ではないから ・台湾の教育の基礎は、「自発性」...

良書。大陸とは対極にあるもうひとつの中国である台湾からの強烈なメッセージでした。 ・だれも、置いていかない ・デジタルが高齢者に使いにくいのなら、使いやすいように、改良すればいい ・5Gは地方から導入する。なぜなら、そうでないと公平ではないから ・台湾の教育の基礎は、「自発性」「相互理解」「共同作業」 本書を日本向けに用意いただいたことが「あとがき」にあり、読んでいて、恥ずかしくなりました。 李登輝や、蔡英文なども紹介しながら、台湾の現状のIT政策などが、タン氏の理念とともに描かれた書でした。

Posted byブクログ

2021/08/20

デジタルとAIなんて私には理解しにくい話しだと思ってました。でもオードリー・タンがそれを分かりやすく説明してくれているんです。AIが将来、人間の仕事を取ってしまうのではという疑問や、この先どういった付き合い方をしたら最善かなどに答えてくれています。AIが活躍する未来を憂うことはな...

デジタルとAIなんて私には理解しにくい話しだと思ってました。でもオードリー・タンがそれを分かりやすく説明してくれているんです。AIが将来、人間の仕事を取ってしまうのではという疑問や、この先どういった付き合い方をしたら最善かなどに答えてくれています。AIが活躍する未来を憂うことはないんだと知りました。それにしてもなんてフラットな人なんでしょう。そしてその人を要職につける台湾のなんて柔軟なこと。臨機応変に問題に対応できる素晴らしい国だなと知りました。日本も新しいオードリーが誕生できる土壌になりますように。

Posted byブクログ

2021/08/17

オードリータンさんは聡明な方なんだなとしみじみ思いました。 読んでいて気分を害さない、上品な語り口調でした。 彼女自身が、自分の功績を鼻高々に語ることはなく、 自分が行っていることはひとつのきっかけに過ぎず、多くの方が知恵を出して協力してブラッシュアップされ運用がうまくいったと...

オードリータンさんは聡明な方なんだなとしみじみ思いました。 読んでいて気分を害さない、上品な語り口調でした。 彼女自身が、自分の功績を鼻高々に語ることはなく、 自分が行っていることはひとつのきっかけに過ぎず、多くの方が知恵を出して協力してブラッシュアップされ運用がうまくいったというような話は好感が持てます。 根底に他人や周りのものへのリスペクトの意識があるというか、無用にへりくだることもせず、持ち上げることもせずフラットな物事の見方をする。かといって厭世的でもなく、足りないものがあればそれに気付いてみんなで力を合わせて知恵を持ち寄って改善していこうという建設的な姿勢が見て取れます。 それがどんなに素敵なことか。 羨ましいなと思うけれど、彼女だけが素晴らしいのではなく、彼女が話すように台湾という国の人々がみな積極的に政治に関わり民主主義としての権利を勝ち取るために声をあげて変えてきたり、国民一人一人が主権を意識していたりと国民の在り方も見習うべき素晴らしさがありますね。 デモというとバイオレンスなイメージがあり、どうにも二の足を踏むと思っていましたがこの中で書かれていた、デモを通して国民の主張を政府に伝え、合理的なものであると政府が認め要求に応えるというのが理想的な形だなと思えました。 暴力や脅しで不健全な形で交渉するのではなく成熟した大人同士の合理的な交渉はとても好ましいです。 SDGsにもある「誰一人取り残さない」の意識がオードリーさんにも国に関わる人たちにもあるのが素敵です。 そうした意識がなぜ根付いたのかのところ、知りたいです。 日本ではSDGsなどの意識の一般層への浸透はファッション感覚に思えます。 エコバッグ/エコボトルが大量に発売される環境保全の対策として正しいの…か?リブランディング後のパッケージデザインが見づらく弱視の方々などマイノリティの人々が商品を選びにくいとなったコンビニの件(その後パッケージは手が加えられたようですが)、SDGsを掲げている企業にもかかわらず「誰一人取り残さない」が実践できていないという指摘があったのに、SNSでは、お洒落なデザインが良い!という声を見かけ物悲しくなりました。 その意見ももちろん尊重すべきと思いますが視点が狭く想像力も欠けているのではないかと思いました。 このことを通して、単純に自分が良いと思うからそこで思考を止めるより、何故反対の意見があるのか?使いづらい人がいるということを知り、ではみんなが快適に利用できるためにはどうするか?と建設的に展開していけるような社会に日本もなっていって欲しいです。 意見が対立した時に、人格否定はせず建設的に話し合えるように。 子どもたちはそのような教育を受けられているかもしれませんが家庭、世の中で周りの大人が罵り合って足を引っ張りあっていたらお手本にはならないので皆が意識して変わっていけたらいいなと思います。 とにかく今は日本の選挙においての投票率が上がることを願うばかりです。 どうしたら、若者の投票率が上がるのか。 一票で変わらない、支持したい人がいない、など消極的な考えもわかりますが、多くの国民が政治に参加してこそ民主主義の国となると思うので最初は難しく考えず投票所に足を運んで少しずつ今の日本、これからの日本をみんなで真剣に考えていけたらと思います。 国民が主権ですから。 現在の日本の様子を見て悲しくなることばかりですが、 オードリーさんは日本の素晴らしいところもあげてくださり、知らなかった素晴らしいというシステム(RESAS)も教えてくれました。 政界のトップの人たちの言動に呆れ辟易することは多いですが、支えてくれる人たちに有能な人たちは多いはず。 悲観しすぎず、これからも欠かさず選挙に行き、政府に意見をメールすることも続けていきたいと思いました。

Posted byブクログ

2021/08/11

学校内で何か一つ自分にできることはないか、考えた。民主主義というものの可能性を学校の中で感じてもらいたいと思った。

Posted byブクログ

2021/08/09

とてもよかった。日本にもこんな人欲しい。 どういう考えのもとにやってるか、考え自体が素晴らしい。いろいろな人に読んでもらいたいし、見習う点がたくさんある。 あちらから日本も評価されてる点があるのがせめてもの救い

Posted byブクログ

2021/08/09

単にプログラミングや技術を学ぶだけではなく、問題意識を持ち、何をどうやって解決していけばよいか、どうしたらみんなに受け入れられるものができるのかを考えることの大切さが書かれていて、もっともだと思った。こういう考え方を持った人が、日本にも増えたらよいと感じた。そうすれば、義務教育で...

単にプログラミングや技術を学ぶだけではなく、問題意識を持ち、何をどうやって解決していけばよいか、どうしたらみんなに受け入れられるものができるのかを考えることの大切さが書かれていて、もっともだと思った。こういう考え方を持った人が、日本にも増えたらよいと感じた。そうすれば、義務教育でプログラミングやりましょう、という安易な発想にはならないはずだ。

Posted byブクログ

2021/08/03

AIは「人間をどの方向へ連れていくか」をコントロールするものではなく、「私たちがどの方向へ行きたいか」をリマインドするための存在。 一貫して、こんな人でありたい。こんな社会にしたいというビジョンをところどころで感じた。

Posted byブクログ

2021/07/25

まず、本書が、台湾と日本をオンラインで結び、ディスカッションしながら作られたものであるということに驚いた。コロナ禍において、デジタルとリアルそれぞれの利点をうまく取り入れることによって実現したプロジェクトの好例だと思う。 大切だと感じたのは、氏が繰り返し述べている「自発性」「相...

まず、本書が、台湾と日本をオンラインで結び、ディスカッションしながら作られたものであるということに驚いた。コロナ禍において、デジタルとリアルそれぞれの利点をうまく取り入れることによって実現したプロジェクトの好例だと思う。 大切だと感じたのは、氏が繰り返し述べている「自発性」「相互理解」「共好(互いに交流し、共通の価値を探し出すこと)」というデジタル時代における3つの素養だ。 特に、「相互理解」のための対話の必要性については、トランスジェンダーでもある氏が述べるからこその説得力がある。 今回の東京オリンピック・パラリンピックでは、大会関係者の不適切な言動が幾度も問題になったが、日本では「立場の異なる相手を思いやり、発言に耳を傾ける」ということがまだまだ足りないのではないかと思う。 教育に携わる者として、これからの時代を担っていく子どもたちが、まずはこうした素養を身につけていけるようにしたいと感じた。

Posted byブクログ