お探し物は図書室まで の商品レビュー
さりげなくも優しく的を射たレファレンス
本書は5章からなる連作短編集であり、章立てにはなっているが、各章は、とある街で自分の仕事や生活、境遇に不安や不満を感じ、悩みを抱えていながら、そこから一歩を踏み出せずにいる様々な年代の男女を主人公とするそれぞれ独立した物語である。ただし、各物語にキーパーソンとして登場するのが、そ...
本書は5章からなる連作短編集であり、章立てにはなっているが、各章は、とある街で自分の仕事や生活、境遇に不安や不満を感じ、悩みを抱えていながら、そこから一歩を踏み出せずにいる様々な年代の男女を主人公とするそれぞれ独立した物語である。ただし、各物語にキーパーソンとして登場するのが、その街のコミュニティハウスの図書室の一隅に泰然と控える女性司書の小野さんである。著者による秀逸な人物造形と相まって、彼女のさりげなくも優しく的を射たレファレンスによって、主人公達が自ら目と心を開き前へ進もうとする姿は清々しく、勇気や希望を与えてくれる。特に第5章は自分自身と重なり合うところが多く心に沁みた。
fugyogyo
青山美智子さんにハマるきっかけになった作品。 子どもを産んで、仕事をセーブした女性の話が印象的。 自分の選んだ道を肯定してもらえた気がした。
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何者かにならなければ、何かを成し遂げなければ、と焦る自己肯定感低めで自信がない人が、どっしりもっちりとした司書小町さんに、はじめはピンとこない本を薦めてもらう。付録という御守というか御神籤とともに。 暗く滞って息苦しい不満だらけの現状から、視点が変わり、明るく見通しのいい一歩先で...
何者かにならなければ、何かを成し遂げなければ、と焦る自己肯定感低めで自信がない人が、どっしりもっちりとした司書小町さんに、はじめはピンとこない本を薦めてもらう。付録という御守というか御神籤とともに。 暗く滞って息苦しい不満だらけの現状から、視点が変わり、明るく見通しのいい一歩先で深呼吸できる流れ。 この作品の良いところは、 極悪人がいっさい出てこないところ。 諍いが起きそうな予感があっても結局はやんわりと事が済み、皆一様に素直で優しく前向きな人ばかり。 人間の嫌なところに見たくも触れたくもない、けど、ヒューマンドラマ小説を読みたいな〜なコンディションのときに丁度いいくらいの作品です。 いまの自分が小町さんに訊ねたら、一体どんなマスコットを授かるのか気になる。
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コミュニティーセンターの小さな図書館で司書さんが会話から勧める意外な本と付録から気付きがあり心が温まり、涙が出てしまうような素敵なお話。 私自身は年齢から先を心配していた時があったけど、12個入りのお菓子が2個残ってることと重ねて、あれ、1番じっくり味わいたい2つがまだあるって思...
コミュニティーセンターの小さな図書館で司書さんが会話から勧める意外な本と付録から気付きがあり心が温まり、涙が出てしまうような素敵なお話。 私自身は年齢から先を心配していた時があったけど、12個入りのお菓子が2個残ってることと重ねて、あれ、1番じっくり味わいたい2つがまだあるって思えた。司書さんは1つ目と同じのがまだ2つあるって教えてくれたけど。私の2個は最初以上だからもっと楽しみたくてとりあえず海沿いを散歩しました。いろんな種類の海鳥に気付き、思っていた以上に綺麗な海。こんないいところに住んでいて、今日はいい天気。あー幸せだなーって。すぐにいつものだらしない生活に戻ったけど。読破できただけでもうれしいし。
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なかなか踏み出せない最初の一歩を、図書室の司書小町さんがそっと背中を押してくれる、5人の連作短編集。 自分の踏み出した一歩が、自分には価値を実感出来ない一歩だったとしても、どこかで誰かの一歩に繋がっている。過去の頑張りが思いがけず役に立ったり、いい縁ができたり。それがメリーゴー...
なかなか踏み出せない最初の一歩を、図書室の司書小町さんがそっと背中を押してくれる、5人の連作短編集。 自分の踏み出した一歩が、自分には価値を実感出来ない一歩だったとしても、どこかで誰かの一歩に繋がっている。過去の頑張りが思いがけず役に立ったり、いい縁ができたり。それがメリーゴーランドのように巡り巡って返ってくる。5人の短編集だけど、時々誰かがチラリと登場してくる面白さ。 ハッとしたり、心に残る言葉がたくさんあって、一度読んだだけでは受容仕切れない。好きだなと思った言葉は「どんな本もそうだけど、書物そのものに力があるというよりは、あなたがそういう読み方をしたっていう、そこに価値があるんだよ」 同じ本を読んでも、人によって捉え方が違う。それが本のいいところ。 何度も読み返したくなる。
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この本、どんな悩みを抱えていようといなかろうと、これからお会いする人に全力でプレゼントすることを誓います こんなに優しくて愛に溢れた本ある!?どの話も好きだけど特に崎谷さんが好きで、でも小町さんをもっと深堀したい!行きたい、私はあそこに!!感動しっぱなしでぼーっとする 表紙も...
この本、どんな悩みを抱えていようといなかろうと、これからお会いする人に全力でプレゼントすることを誓います こんなに優しくて愛に溢れた本ある!?どの話も好きだけど特に崎谷さんが好きで、でも小町さんをもっと深堀したい!行きたい、私はあそこに!!感動しっぱなしでぼーっとする 表紙も好き
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賢く生きようと考え続け疲れる社会。自分で思い込んでいる事も多いのかもしれない。心の動くようにやってみようか。
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読み終えるとほっこりできるお話。司書の小町さん、人によって描写が色々なのが面白くて、実写だと誰みたいな感じなんだろう?と想像するのも楽しかった。 誰かのふとした声かけが自分のひと押しになったりするだろうな。
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友人におすすめされて読んでみました。 5つのストーリーがコミュニティハウスの司書さんを共通点として展開されます。 どのストーリーも今の私に響く言葉が沢山あり、読んでいると前向きになる気がします。自分を大切にしようとも思いました。 実はこの本は図書館で借りたのですが、改めて書店で購...
友人におすすめされて読んでみました。 5つのストーリーがコミュニティハウスの司書さんを共通点として展開されます。 どのストーリーも今の私に響く言葉が沢山あり、読んでいると前向きになる気がします。自分を大切にしようとも思いました。 実はこの本は図書館で借りたのですが、改めて書店で購入して手元に置いておきたいと思った本でもありました。 これからも、自分のペースで本に触れていきたいと思います。
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図書室に訪れる人物と司書、そして本を中心にした連作短篇集です。 人生に思い悩む各々が進められた本をきっかけに新たな視点を持って前向きに踏み出すのがじんわりと明るい気持ちになりました。 連作なので登場人物が別の章で関わってきたりして、新たな関係性やその後の人生が垣間見得るのも読んで...
図書室に訪れる人物と司書、そして本を中心にした連作短篇集です。 人生に思い悩む各々が進められた本をきっかけに新たな視点を持って前向きに踏み出すのがじんわりと明るい気持ちになりました。 連作なので登場人物が別の章で関わってきたりして、新たな関係性やその後の人生が垣間見得るのも読んでてうれしくなる。 青山さんの作品は、自身の生き方に少しだけ前向きになって新しいことを始めてみようという活力が湧いてきます。
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