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とわの庭 の商品レビュー

3.7

262件のお客様レビュー

  1. 5つ

    44

  2. 4つ

    103

  3. 3つ

    88

  4. 2つ

    11

  5. 1つ

    2

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2021/02/27

最初は、仲のいい親子だなと思って読んでた。 途中からちょっとずつ「何かおかしい」と感じ始めたとき、どうしようもない不安を感じながら読んでいた。 後半は、1人の自立した女性の生活についてわりと淡々と書かれている。 前半と後半のギャップでメリハリがあって、今まであまり読んだことない...

最初は、仲のいい親子だなと思って読んでた。 途中からちょっとずつ「何かおかしい」と感じ始めたとき、どうしようもない不安を感じながら読んでいた。 後半は、1人の自立した女性の生活についてわりと淡々と書かれている。 前半と後半のギャップでメリハリがあって、今まであまり読んだことない雰囲気の小説でした。 終始、温かいけれどどこか歪みがある、柔らかい空気感が漂う不思議な物語です。

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2021/02/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前半は怖かった。目が見えない子どもを残して出ていく母親の気持ちはわからない。たとえ愛していたとしてもわからない。逃げ出して助けられ、ひとりひとりの出会いに恵まれて人間らしい人生が送れたことに最後は救われた。

Posted byブクログ

2021/02/23

最初は、ネグレクトでゴミ屋敷なのに甘い言葉で描かれた小説に★⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎の評価で、途中で読むのを止めようかなと思ったくらいに酷かったけど、後半は全ての事象に対する深い愛情が感じられて良かった。

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2021/02/19

なんて美しい母と娘の会話なんだろう、と。目の不自由な幼い娘は母親の愛情に頼り切っている様子。でも、母親の言葉使いが荒くなり不穏な展開に、、、。優しい雰囲気の物語が急変する様があまりにも恐ろしく感じられました。世の中の事を何も知らずに生きてきた目の不自由な幼い女の子が今後、どのよう...

なんて美しい母と娘の会話なんだろう、と。目の不自由な幼い娘は母親の愛情に頼り切っている様子。でも、母親の言葉使いが荒くなり不穏な展開に、、、。優しい雰囲気の物語が急変する様があまりにも恐ろしく感じられました。世の中の事を何も知らずに生きてきた目の不自由な幼い女の子が今後、どのような人生を歩んでいくのか。紆余曲折がありながらも周囲の人々に恵まれ、人間らしい光のある道を進む姿にホロリとしました。

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2021/02/13

とわちゃん、よくぞ生き延びてくれた。辛いシーンが多かった前半だったが、後半はいつもの小川糸さんだった。いったんは自分を棄てた母と決別したとわちゃんだったが、「いずみ」という詩とスイカズラの香りに母の愛を思い起こさせる。でも私はこの母親は元々壊れた人だったと思うし、したことは許せな...

とわちゃん、よくぞ生き延びてくれた。辛いシーンが多かった前半だったが、後半はいつもの小川糸さんだった。いったんは自分を棄てた母と決別したとわちゃんだったが、「いずみ」という詩とスイカズラの香りに母の愛を思い起こさせる。でも私はこの母親は元々壊れた人だったと思うし、したことは許せないなー。 生きてることは幸せで、世界が美しいと感じられるとわちゃんに心から安堵した。 スイカズラの花の色は最初は白だがやがて黄色に変化するらしい。ワンピースは間違いなく黄色だね!

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2021/02/21

初めはとっても温かくて優しい素敵な物語だと思っていたが、途中から急に展開が変わりネグレクト、虐待などとても苦しい展開になる。 生まれつき盲目の少女、とわちゃん。 とわちゃんの半生はとても厳しく辛いものだったけど、 そこから頑張って努力して自立していく彼女の姿に感動。 「わ...

初めはとっても温かくて優しい素敵な物語だと思っていたが、途中から急に展開が変わりネグレクト、虐待などとても苦しい展開になる。 生まれつき盲目の少女、とわちゃん。 とわちゃんの半生はとても厳しく辛いものだったけど、 そこから頑張って努力して自立していく彼女の姿に感動。 「わたしにとって、物語は命の恩人」 母親には確かに愛情はあったんだろうなぁ。。 とわちゃんの人生に少しずつ、宝石のような時間が増えていく過程が素晴らしくて、一生懸命に生きている彼女がとても眩しかった。 2021年読了、6冊目。

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2021/02/11

ベストオブ大好きな本 言葉一つひとつがとにかく綺麗 話の内容は決して軽くないけど、言葉遣いがとにかくいい心地ので最後まで心がしんどくならずに読み切ることができた◎ ボリュームもあるけどずっと読める心地よさ 必ず読み返す!!!!!

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2021/02/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

見ようによっては、ネグレスト・無国籍児・嬰児殺害・ゴミ屋敷・身障者 とモンダイてんこ盛りな話なのだが、とわが外に足を踏み出してから先は、糸さんらしいふんわり感ただようお話になっていく。 今どきは、本を読みながら、わからない言葉、知らない土地などPCで簡単に検索できるので便利だが、匂いだけは無理なんだ!と実感。 スイカズラのにおいってどんな感じなんだろう・・・

Posted byブクログ

2021/02/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 「林檎を食む音」ーー雪を踏む音をどんなふうに例えたことがあるだろうか。あの新雪を踏むときの、ふわふわしているのに一定の深さまで足が沈むとサクリと音を立てる感じを。かつて知り合いに「キャベツをきる時の音」という例えを聞いて感動したのだけれどこの表現も中々に秀逸ではないだろうか。  「とわの庭」は「食堂かたつむり」でデビューを果たした小川糸さんの作品である。心のひだに触れてくるような、柔らかく繊細なところ、そして生命への慈しみが随所に現れてくる彼女の筆先は本作品にも見受けられる。  心が折れそうなとき、なんだかひどく疲れてしまって何も口に入れられない時、たまたま窓からやってきた春のにおいであったり、温かな紅茶の入ったカップからじんわりと伝わってくる熱さと湯気に紛れて昇る馥郁たる茶の華やかな香り。きっかけは日常の些細なことだとしても、ちょっとずつ自分がなおっていくような感覚を与えてくれるものの美しさが、この作品を通して見えるかもしれない。例えもうそれを見る余裕がなくなってしまっていてもこの作品があなたに想像の世界で穏やかな時間を約束してくれることは間違いないだろう。    

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2021/02/09

始めは頭がお花畑の母親の世界かと思ったら、育児放棄のリアルな悲劇となり、そこから盲目の主人公が救われていく話へと展開する。 救われていくというのは恐らく正確な表現ではなくて、生まれ持った生命力が開花していく、その過程で周辺の人々(や相棒犬)とつながり人生が切り拓かれていくという...

始めは頭がお花畑の母親の世界かと思ったら、育児放棄のリアルな悲劇となり、そこから盲目の主人公が救われていく話へと展開する。 救われていくというのは恐らく正確な表現ではなくて、生まれ持った生命力が開花していく、その過程で周辺の人々(や相棒犬)とつながり人生が切り拓かれていくということだろう。

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