人新世の「資本論」 の商品レビュー
総論賛成各論反対、という感じ。 気候変動が人類にとって今後最大の問題になりそう。その解決には今の行き過ぎた資本主義からの脱却が鍵を握るであろう事も納得出来る。 しかし、その唯一の解決手段がなぜ(手垢が付いていない晩年の)マルクスの思想なんだ?手紙やメモは所詮は補助的な存在に過...
総論賛成各論反対、という感じ。 気候変動が人類にとって今後最大の問題になりそう。その解決には今の行き過ぎた資本主義からの脱却が鍵を握るであろう事も納得出来る。 しかし、その唯一の解決手段がなぜ(手垢が付いていない晩年の)マルクスの思想なんだ?手紙やメモは所詮は補助的な存在に過ぎない。思想家ならば体系化された著述によって評価されなければならない。であるからにはやはりマルクスは「資本論」まずありき、ではないだろうか。マルクス原理主義の牽強付会に過ぎる展開に感じた。著者は「ドイッチャー記念賞」を受賞したそうだが、この賞はマル経研究者に送られる賞らしい。 まずは世界レベルの人口抑制や資本主義の軌道修正であり、脱成長経済はそれからであろう。衣食満ち足りて礼節を知る、か。 田村書店天下茶屋店にて購入。
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資本主義社会の人類に対する悪影響を理論的に説明した本である。思考停止に陥らず自分できることをすぐに行動すべき!
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マルクスが資本主義研究の結果、民衆による革命を求めたように、斎藤さんがマルクスと同じように資本主義に対抗する脱成長コミュニズムを掲げ革命を起こそうとしている展開が熱い
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ー 温暖化対策として、あなたは、なにかしているだろうか。レジ袋削減のために、エコバッグを買った?ペットボトル入り飲料を買わないようにマイボトルを持ち歩いている?車をハイブリッドカーにした? はっきり言おう。その善意だけなら無意味に終わる。それどころか、その善意は有害でさえある。...
ー 温暖化対策として、あなたは、なにかしているだろうか。レジ袋削減のために、エコバッグを買った?ペットボトル入り飲料を買わないようにマイボトルを持ち歩いている?車をハイブリッドカーにした? はっきり言おう。その善意だけなら無意味に終わる。それどころか、その善意は有害でさえある。なぜだろうか。温暖化対策をしていると思い込むことで、真に必要とされているもっと大胆なアクションを起こさなくなってしまうからだ。良心の呵責から逃れ、現実の危機から目を背けることを許す「免罪符」として機能する消費行動は、資本の側が環境配慮を装って私たちを敷くグリーン・ウォッシュにいとも簡単に取り込まれてしまう。 では、国連が掲げ、各国政府も大企業も推進する「SDGS(持続可能な開発目標)」なら地球全体の環境を変えていくことができるだろうか。いや、それもやはりうまくいかない。政府や企業がSDGsの行動指針をいくつかなぞったところで、気候変動は止められないのだ。SDGsはアリバイ作りのようなものであり、目下の危機から目を背けさせる効果しかない。 かつて、マルクスは、資本主義の辛い現実が引き起こす苦悩を和らげる「宗教」を「大衆のアヘン」だと批判した。SDGsはまさに現代版「大衆のアヘン」である。アヘンに逃げ込むことなく、直視しなくてはならない現実は、私たち人間が地球のあり方を取り返しのつかないほど大きく変えてしまっているということだ。 ー 素晴らしい。 全人類がまずは読むべき。 彼の言う唯一の選択肢、「脱成長のコミュニズム」が正しいから、と言うわけではなく、議論の立脚点として読んでおくべき作品と言う意味で。 さて、次の課題は、いかに行動すべきか…。 喉元に見えない短剣を突きつけられていても、平凡な社会人として生きて、家族を養っていくことが大事、という幻想は、幻想以上のリアリティがあるんだよね。いや、”幻想”というのは語弊があるな。”凡庸なリアリティ”と言うべきか、“生活者のリアリティ”と言うべきか、息子と息子の子孫の未来が脅かされるなんて、「今感じている家族の生活を一生懸命支えてる感」と比べると全然リアリティがないんだよね。リアルなのにリアリティがない。 だから結局、流されて生きて何もしないのかな。 3.5パーセントが動けば社会が変わると言うけど、その3.5パーセントに自分がなるかどうかって話なんだよね…。 だから、何をすべきなのかよく考えないといけない。
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いずれ資本主義は自己矛盾により内部崩壊していく。循環し、平衡し、時には漂流することが重要でそのためにもコモンは必要になる。
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まさに檄文。 私は本書の掲げる主張におおいに賛同します。 知らない、関係ないでは済まされないし問題先送りではならない。 冷笑主義とか格好つけてる場合ではないし、やらないことの言い訳を探している余裕もない。 脱成長の結果、好きな本や漫画が買えなくなる社会なのかもしれないけど…や...
まさに檄文。 私は本書の掲げる主張におおいに賛同します。 知らない、関係ないでは済まされないし問題先送りではならない。 冷笑主義とか格好つけてる場合ではないし、やらないことの言い訳を探している余裕もない。 脱成長の結果、好きな本や漫画が買えなくなる社会なのかもしれないけど…やむなし。 まず一人でも多くの人に読まれた方がいいと思う。 そうはいっても自治[協同的コミュニズム]にも問題はあるような。 例えばマンションみたいな小さな集団でも絶対に相容れない、参加意思のない人は存在する訳で。それを町や市単位まで拡大した時にそういった『やらない・やれない人達』をどう扱えばいいのだろうか。 3刷 2021.1.26
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本書での脱成長コミュニズムは現行レジームに対するとても価値のある提案の一つだと感じる。 従来の共産主義観とはかなり異なっているため、経済学側からこのような取り組みの実現可能性に関するより精緻な議論に取り組んで行くような人が出てくる必要がある気がする。 特に情報や科学技術と資本主義...
本書での脱成長コミュニズムは現行レジームに対するとても価値のある提案の一つだと感じる。 従来の共産主義観とはかなり異なっているため、経済学側からこのような取り組みの実現可能性に関するより精緻な議論に取り組んで行くような人が出てくる必要がある気がする。 特に情報や科学技術と資本主義を切り離し、前者を健全に発展させていくことが可能なのかという点については疑問が残る。 しかしながら、脱成長コミュニズムの提案から細かな疑問に対する検討を重ねていくことで現実の違った側面を見ることができるように思われる。 失敗した過去の共産主義の知識を掲げて頭ごなしに否定するのは勿体ないようなラディカルな提案である。
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会社の中長期計画が常に成長を求められるのと、常に新技術・新製品を市場投入することが求められるものの、現場が追いついていない‥何故成長しなければいけないのか?何故新製品を開発しなければいけないのか?というところから、資本主義って何なんだろうと考え始め、辿り着いた本書。 本書では気...
会社の中長期計画が常に成長を求められるのと、常に新技術・新製品を市場投入することが求められるものの、現場が追いついていない‥何故成長しなければいけないのか?何故新製品を開発しなければいけないのか?というところから、資本主義って何なんだろうと考え始め、辿り着いた本書。 本書では気候問題への解決策という観点での唯一の答えが「脱成長コミュニズム」。自分は気候問題というのは今まで考えていなかったが、目指すべき社会の姿という意味ではすごくしっくり来た。 今まで環境問題とかSDGsにあまり興味がもてなかったのは、それを資本主義の成長に繋げようという意図がある内容のやものにしか触れていなかったからかもしれない。 しばらくは脱成長という考え方と、今の仕事内容の乖離に自分の中で折り合いをつけて続けないといけないが、目指すべきところにむけてどう行動するのが良いか、考えたい。
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先進国の生活はグローバルサウスから収奪して成り立っている現実を理解することができた。資本主義はもう限界だと思う。
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読書会課題本。「今の新自由主義は問題が多い」というのは解るが、それで「こんな時代だからこそマルクス主義に回帰しよう」という結論には納得が行かない。また環境問題についても「マルクス主義に回帰すれば一挙解決」という方向へ還元させようとする論理展開にも違和感。
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